[本編] 黒木 忠生 編
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【ハク】
(黒木がリハビリを止めるって言ったあの時は……もう無理か、って思ったな………)
でも……それを乗り越えたからこそ、俺たちは今こうして一緒にいられるのだ。
【黒木】
「……ハクには、いっぱい迷惑かけたね……。ごめん………」
【ハク】
「いや、別にいいんだ。俺は黒木の世話できて嬉しかったし……それに、一緒にがんばれたから、今、こんなに幸せな気分になれると思うんだ………」
【黒木】
「ハク………」
【ハク】
「………でもさ、俺……ホントは、正直…ちょっと怖かったんだ……」
【黒木】
「怖い…?……何が?」
首をかしげる黒木を前に、俺は少し照れながら告白する。
それは………黒木の足が目もあてられなくなったあの時から、少しずつ俺の中で大きくなっていった不安の種でもあった。
でも、それを口に出すことはしなかった。
それよりも黒木の足がちゃんと治ることの方が、大切だと思っていたから………。
【ハク】
「俺……さ。黒木が俺を求めなくなったらどうしようかって、思ってたんだ………」
【黒木】
「…………」
【ハク】
「今こうやって黒木と触れ合ってるみたいにさ………」
【黒木】
「…………」
【ハク】
「もう……こういうふうにはできないまま、この先ずっと過ごすのかな、って……そう思うと不安だった………」
実際、リハビリを放棄した時の黒木は、俺とマトモに顔を合わせてもくれなかったし、話もしてくれなかった。
黒木のそばにいると決意した俺にとって、それはとても辛い状況だったのだ。
黒木のことを好きだと思えば思うほど、あまりにも辛くて………。
【ハク】
「ずっと歩けないままだったら……黒木はもう俺を求めることもないんだろうな、って思ってた………」
【黒木】
「…………」
【ハク】
「そのせいなのか、途中からは……治っても求めてくれないかもしれないって、そんなことまで思ったりもして……変だよな………」
【黒木】
「…………」
【ハク】
「………でも、黒木は最後まで俺を求めてくれた…………ありがとう」
俺の言葉を聞いた黒木は、切なげな表情を浮かべ、俺の体をギュッと抱きしめた。
そして、息がかかるほど近い場所で、話しかけてくる。
それは――――――多分、ようやく俺が出会った本当の黒木の姿だった……。
【黒木】
「それは……ありがとうは、俺のセリフだよ、ハク………」
【ハク】
「黒木……?」
【黒木】
「俺は………俺が歩けるようになったら……ハクは離れていくんじゃないかと思って…………ずっと、怖かった…」
【ハク】
「うん………」
【黒木】
「―――――前……俺の家のこと、話したの……ハクは覚えてる?」
【ハク】
「……うん、覚えてるよ」
それは、あの時の俺が、聞かなければ良かったと後悔した、黒木の辛い過去のこと。
でも、今思えば、俺はあの話を聞いておいてよかったと思う。
そうじゃなければ俺は、ちゃんと黒木の全てを受け止めるなんて覚悟を持てなかっただろう。
【黒木】
「俺はずっと裏切られて生きてきたから………」
【黒木】
「どんなに近くにいたって、いつかハクも同じように俺を裏切って、どこかに行ってしまうんじゃないかと思ってたんだ……」
【ハク】
「……俺は黒木を裏切らないし、どこにもいかないよ………」
【ハク】
(だって、俺はそう誓ったんだから………)
俺は、目の前で本音を吐露する黒木に向かって笑いかけた。
黒木に安心してもらいたくて……。
【ハク】
「それに、黒木だって言ってたじゃないか。足、直して…俺に二度と悲しい顔をさせないって……誓ってくれたんだろ?」
【黒木】
「………誓ったよ…」
【ハク】
「黒木に信じてもらえなかったら、俺は悲しいよ……」
【黒木】
「ハク………。………でも俺は、この先やっぱりハクに悲しい顔をさせるかもしれない……」
【ハク】
「どうして?」
【黒木】
「だって………俺は、普通の愛し方なんて知らないから………」
【ハク】
「黒木………」
ずっと裏切られて生きてきた黒木にとって、それは大きな問題だったのだろう。
その一言を聞いて、どうして黒木があんなふうに俺を拘束するのか、分かったような気がした。
【黒木】
「……でも俺、この世で欲しいモノはハクだけだから……だからそんなの関係ないよね?……いや、でも…俺は………だから………」
【ハク】
(………黒木………)
黒木の中で、様々な思考がグルグルと回る。
それは黒木の中の葛藤だった。
黒木は今、必死で自分の中で戦っている―――――。
【ハク】
「………黒木……っ!」
俺は思い切りギュッと黒木を抱き締めた。
そして、巡るめく思考に雁字搦めになっている黒木の、その葛藤を断ち切る。
【ハク】
(黒木はずっとずっと俺を好きでいてくれた…俺はそれに気づかなかった………でも、今はもう違うんだ……)
【ハク】
(俺は黒木の気持ちに真直ぐに向き合うことができた…………だから俺は、これからもずっと――――……)
俺は、まっすぐ俺の見ている黒木に向かって、抑えきれない気持ちをぶつけた。
俺たちは、お互いの欲を満たし、まだ熱の残るベッドで寄り添っていた。
俺は、黒木の腕にもたれかかるように抱きしめられている。
黒木と再会してから今まで、様々な出来事に遭遇しながらも、俺の中に着実に根付いていった気持ち……。
それは、今やもう、大切すぎてどうしようもないほどにまで成長していた。
【ハク】
「俺も……俺も、黒木のいない人生なんてもう考えられないんだ………」
【黒木】
「ハク……」
黒木は少し驚きながらも、照れた顔を見せる。
【ハク】
「………良いよ、黒木。もし黒木がこの先俺を悲しませるようなことがあったとしても………俺は黒木を信じる」
【ハク】
「信じるし、それでもずっと傍にいる……」
【黒木】
「………ありがとう、ハク……」
【ハク】
「だから……黒木も誓ってくれる?ずっと、俺の傍にいるって………」
【黒木】
「もちろんだよ………もちろん、誓うよ。ずっとハクのそばにいる………いたいよ………」
俺は黒木のその言葉が嬉しかった。
たった一言でこんなに満たされるなんて……こんな気持ち、今までは知らなかった………。
黒木とこんなふうにちゃんと向き合って、大切なものに触れ合うまでは―――――――。
【ハク】
「一緒に生きていこう、黒木……?………ずっと、一緒に―――――…」
【黒木】
「うん……うん、そうだな、ハク……」
【ハク】
「黒木………」
【黒木】
「…ハク………愛してる………」
俺達は今まで以上に強く抱き合った。この熱を、忘れたくはない……。
俺達は、過去も、今も、すべて受け入れたのだ。
そして、この先の未来を共に生きていくことを、決心したのだった―――――。
―――――あれから半年。
いろいろあったものの、順調に月日は流れていた。
黒木の足は完全に回復し、日常生活に不自由しないほどになっている。
走れはしないのだが、まあそこはなんとかなっている状態だ。
(黒木がリハビリを止めるって言ったあの時は……もう無理か、って思ったな………)
でも……それを乗り越えたからこそ、俺たちは今こうして一緒にいられるのだ。
【黒木】
「……ハクには、いっぱい迷惑かけたね……。ごめん………」
【ハク】
「いや、別にいいんだ。俺は黒木の世話できて嬉しかったし……それに、一緒にがんばれたから、今、こんなに幸せな気分になれると思うんだ………」
【黒木】
「ハク………」
【ハク】
「………でもさ、俺……ホントは、正直…ちょっと怖かったんだ……」
【黒木】
「怖い…?……何が?」
首をかしげる黒木を前に、俺は少し照れながら告白する。
それは………黒木の足が目もあてられなくなったあの時から、少しずつ俺の中で大きくなっていった不安の種でもあった。
でも、それを口に出すことはしなかった。
それよりも黒木の足がちゃんと治ることの方が、大切だと思っていたから………。
【ハク】
「俺……さ。黒木が俺を求めなくなったらどうしようかって、思ってたんだ………」
【黒木】
「…………」
【ハク】
「今こうやって黒木と触れ合ってるみたいにさ………」
【黒木】
「…………」
【ハク】
「もう……こういうふうにはできないまま、この先ずっと過ごすのかな、って……そう思うと不安だった………」
実際、リハビリを放棄した時の黒木は、俺とマトモに顔を合わせてもくれなかったし、話もしてくれなかった。
黒木のそばにいると決意した俺にとって、それはとても辛い状況だったのだ。
黒木のことを好きだと思えば思うほど、あまりにも辛くて………。
【ハク】
「ずっと歩けないままだったら……黒木はもう俺を求めることもないんだろうな、って思ってた………」
【黒木】
「…………」
【ハク】
「そのせいなのか、途中からは……治っても求めてくれないかもしれないって、そんなことまで思ったりもして……変だよな………」
【黒木】
「…………」
【ハク】
「………でも、黒木は最後まで俺を求めてくれた…………ありがとう」
俺の言葉を聞いた黒木は、切なげな表情を浮かべ、俺の体をギュッと抱きしめた。
そして、息がかかるほど近い場所で、話しかけてくる。
それは――――――多分、ようやく俺が出会った本当の黒木の姿だった……。
【黒木】
「それは……ありがとうは、俺のセリフだよ、ハク………」
【ハク】
「黒木……?」
【黒木】
「俺は………俺が歩けるようになったら……ハクは離れていくんじゃないかと思って…………ずっと、怖かった…」
【ハク】
「うん………」
【黒木】
「―――――前……俺の家のこと、話したの……ハクは覚えてる?」
【ハク】
「……うん、覚えてるよ」
それは、あの時の俺が、聞かなければ良かったと後悔した、黒木の辛い過去のこと。
でも、今思えば、俺はあの話を聞いておいてよかったと思う。
そうじゃなければ俺は、ちゃんと黒木の全てを受け止めるなんて覚悟を持てなかっただろう。
【黒木】
「俺はずっと裏切られて生きてきたから………」
【黒木】
「どんなに近くにいたって、いつかハクも同じように俺を裏切って、どこかに行ってしまうんじゃないかと思ってたんだ……」
【ハク】
「……俺は黒木を裏切らないし、どこにもいかないよ………」
【ハク】
(だって、俺はそう誓ったんだから………)
俺は、目の前で本音を吐露する黒木に向かって笑いかけた。
黒木に安心してもらいたくて……。
【ハク】
「それに、黒木だって言ってたじゃないか。足、直して…俺に二度と悲しい顔をさせないって……誓ってくれたんだろ?」
【黒木】
「………誓ったよ…」
【ハク】
「黒木に信じてもらえなかったら、俺は悲しいよ……」
【黒木】
「ハク………。………でも俺は、この先やっぱりハクに悲しい顔をさせるかもしれない……」
【ハク】
「どうして?」
【黒木】
「だって………俺は、普通の愛し方なんて知らないから………」
【ハク】
「黒木………」
ずっと裏切られて生きてきた黒木にとって、それは大きな問題だったのだろう。
その一言を聞いて、どうして黒木があんなふうに俺を拘束するのか、分かったような気がした。
【黒木】
「……でも俺、この世で欲しいモノはハクだけだから……だからそんなの関係ないよね?……いや、でも…俺は………だから………」
【ハク】
(………黒木………)
黒木の中で、様々な思考がグルグルと回る。
それは黒木の中の葛藤だった。
黒木は今、必死で自分の中で戦っている―――――。
【ハク】
「………黒木……っ!」
俺は思い切りギュッと黒木を抱き締めた。
そして、巡るめく思考に雁字搦めになっている黒木の、その葛藤を断ち切る。
【ハク】
(黒木はずっとずっと俺を好きでいてくれた…俺はそれに気づかなかった………でも、今はもう違うんだ……)
【ハク】
(俺は黒木の気持ちに真直ぐに向き合うことができた…………だから俺は、これからもずっと――――……)
俺は、まっすぐ俺の見ている黒木に向かって、抑えきれない気持ちをぶつけた。
俺たちは、お互いの欲を満たし、まだ熱の残るベッドで寄り添っていた。
俺は、黒木の腕にもたれかかるように抱きしめられている。
黒木と再会してから今まで、様々な出来事に遭遇しながらも、俺の中に着実に根付いていった気持ち……。
それは、今やもう、大切すぎてどうしようもないほどにまで成長していた。
【ハク】
「俺も……俺も、黒木のいない人生なんてもう考えられないんだ………」
【黒木】
「ハク……」
黒木は少し驚きながらも、照れた顔を見せる。
【ハク】
「………良いよ、黒木。もし黒木がこの先俺を悲しませるようなことがあったとしても………俺は黒木を信じる」
【ハク】
「信じるし、それでもずっと傍にいる……」
【黒木】
「………ありがとう、ハク……」
【ハク】
「だから……黒木も誓ってくれる?ずっと、俺の傍にいるって………」
【黒木】
「もちろんだよ………もちろん、誓うよ。ずっとハクのそばにいる………いたいよ………」
俺は黒木のその言葉が嬉しかった。
たった一言でこんなに満たされるなんて……こんな気持ち、今までは知らなかった………。
黒木とこんなふうにちゃんと向き合って、大切なものに触れ合うまでは―――――――。
【ハク】
「一緒に生きていこう、黒木……?………ずっと、一緒に―――――…」
【黒木】
「うん……うん、そうだな、ハク……」
【ハク】
「黒木………」
【黒木】
「…ハク………愛してる………」
俺達は今まで以上に強く抱き合った。この熱を、忘れたくはない……。
俺達は、過去も、今も、すべて受け入れたのだ。
そして、この先の未来を共に生きていくことを、決心したのだった―――――。
―――――あれから半年。
いろいろあったものの、順調に月日は流れていた。
黒木の足は完全に回復し、日常生活に不自由しないほどになっている。
走れはしないのだが、まあそこはなんとかなっている状態だ。
