[本編] 黒木 忠生 編
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黒木は少し驚きながらも、照れた顔を見せる。
【ハク】
「………良いよ、黒木。もし黒木がこの先俺を悲しませるようなことがあったとしても………俺は黒木を信じる」
【ハク】
「信じるし、それでもずっと傍にいる……」
【黒木】
「………ありがとう、ハク……」
【ハク】
「だから……黒木も誓ってくれる?ずっと、俺の傍にいるって………」
【黒木】
「もちろんだよ………もちろん、誓うよ。ずっとハクのそばにいる………いたいよ………」
俺は黒木のその言葉が嬉しかった。
たった一言でこんなに満たされるなんて……こんな気持ち、今までは知らなかった………。
黒木とこんなふうにちゃんと向き合って、大切なものに触れ合うまでは―――――――。
【ハク】
「一緒に生きていこう、黒木……?………ずっと、一緒に―――――…」
【黒木】
「うん……うん、そうだな、ハク……」
【ハク】
「黒木………」
【黒木】
「…ハク………愛してる………」
俺達は今まで以上に強く抱き合った。この熱を、忘れたくはない……。
俺達は、過去も、今も、すべて受け入れたのだ。
そして、この先の未来を共に生きていくことを、決心したのだった―――――。
―――――あれから半年。
いろいろあったものの、順調に月日は流れていた。
黒木の足は完全に回復し、日常生活に不自由しないほどになっている。
走れはしないのだが、まあそこはなんとかなっている状態だ。
【ハク】
「やばい、やばい!時間ない…っ!急がないと……っ!」
――――朝。
俺は急いで顔を洗い、スーツを着て、慌ただしく家を出る。
バタン、とドアを閉めて向かう先は………会社だ。
【ハク】
「あっ、ま、待って!そのバス、乗りますっっ!」
【ハク】
(………ふう、間一髪……!)
朝の通勤ラッシュにもまれて会社に向かう。そろそろそれにも慣れてきた。
――――俺は、あの後見つかった就職先で新しい仕事を始めたのだ。
おかげさまで仕事は順調、こうして毎日忙しく働いている。
一方、黒木は…………。
【黒木】
「どうも。今日はまた面白いネタがあるんですよ。是非見てください」
【???】
「おぉ、黒木君が持ってくるネタは評判がいいからねぇ。…どれ、ちょっと拝見しようか」
【黒木】
「…おっと、その前に!――――ちゃんと買ってくれますよね、俺のネタ?」
【???】
「え?いや、そりゃぁ見てみないと……」
【黒木】
「やだなぁ。俺、ここの出版社だから持ってくるんですよ?類まれなる敏腕編集長のあなたなら、分かってくれますよね…?」
【???】
「まったく、黒木君は口がうまいんだからなぁ……」
【黒木】
「あはは、お褒めにあずかり光栄ですよ」
――――黒木は詐欺師から足を洗って、裏社会からは身を引き普通の仕事をしている。
詐欺師の頃の経験を生かしたルポライターみたいなことを始めたみたいだ。
マイペースで働けるし、黒木にも合ってる気がする。
そう言えば、この間はこんなことを言っていたっけ………?
【黒木】
「あぁ、そうだ。ハクがクビになった会社、あるだろ?あそこの記事を書いたら、週刊誌に買われたんだ」
【ハク】
「ええっ!?本当に!?」
【黒木】
「近々、雑誌に掲載される予定だから、楽しみにしててよ」
【ハク】
「ああ、載ったら絶対見るよ!」
黒木は雑誌に掲載されることを喜んでいた。もちろん、俺も嬉しい。
こうして俺達は普通の生活に戻っていった。
一時期のあの生活がまるで嘘みたいだ…………俺はたまにあの頃を思い出して、戻りたいな、なんて思ってしまうこともある。
もちろん、本気で思っているわけではないし、今は十分幸せなんだけど。
【女性社員】
「ハクさん、今日、このあと予定とかあります?」
【ハク】
「え?」
【女性社員】
「実はみんなで飲みに行こうって話になってて。ハクさんも一緒に行きませんか?」
【ハク】
「あー…ごめん。俺はいいや。みんなで楽しんできてよ」
【女性社員】
「ああ、やっぱり駄目かあ。ハクさん、いつもすぐ帰っちゃいますよね」
【ハク】
「え?そうかな……?」
「そうですよ!絶対、彼女だって、みんな噂してるんですよ?」
【ハク】
「またまたぁ!」
仕事を終えて、俺は家に帰る。
そういえば、確かに俺は付き合いで飲みに行くよりも、即家に帰ることが多い。
そんな俺が、今どこにいるかといえば――――――………。
【ハク】
「ただいまー!」
【黒木】
「あぁ、おかえり。待ってたよ、ハク」
――――そう……俺は今も、黒木と一緒にいる。
同じ家に帰ってきて、同じ家で飯を食べて、同じ家で暮らしているのだ。
【黒木】
「そうだ……!ハク、今日は面白いプレゼントがあるんだ。きっとハクも喜んでくれるよ」
【ハク】
「え?なんだよ、プレゼントって?」
【黒木】
「それはね、ハク………」
…………で、もちろん夜は今も変わらずあの部屋で………。
【黒木】
「ほら、見て。ハクに似合うと思ったらゾクゾクしちゃって……」
【ハク】
「そ、それ……新しい拘束具………?」
【黒木】
「そうだよ?ハク、好きだろ?俺にこうされるの……」
【ハク】
「あっ、ちょ……くろき………俺まだ、スーツ着替えてな……っ」
【黒木】
「いいよ、そんなの。俺が脱がしてあげるから………」
【ハク】
「……っ……バカ………っ」
【黒木】
「…ん?照れてるの?可愛いなぁ、ハク……」
黒木は新しい拘束具を仕入れてきては、俺の身体を拘束する。当然、俺はそれを嫌だなんて思ったりしない。
まあ、他の人と比べればちょっとくらい変わってるかもしれないけど……でもそれが、俺達の愛し合い方だ。
【黒木】
「ほら、ハク……やっぱりハクに良く似合うよ……」
【黒木】
「可愛くてしかたない……」
【ハク】
「あ、ンっ……黒木………はやく……ねぇ…して……?」
【黒木】
「急がなくても時間はたっぷりあるよ……ね、ハク?」
【ハク】
「黒木……っ……」
俺は拘束されながらも、そんな黒木との夜がたまらなく好きだ。
それはこれ以上ないほど幸せだから……。
【ハク】
「黒木……愛してる………」
【黒木】
「俺もだよ。俺も、愛してる…ハク…………」
俺と黒木は、こうして今も、とろけそうに甘い生活を続けている。
そしてそれは、ずっと続いていくのだ…この先もずっと、二人で――――――。
完
【ハク】
「………良いよ、黒木。もし黒木がこの先俺を悲しませるようなことがあったとしても………俺は黒木を信じる」
【ハク】
「信じるし、それでもずっと傍にいる……」
【黒木】
「………ありがとう、ハク……」
【ハク】
「だから……黒木も誓ってくれる?ずっと、俺の傍にいるって………」
【黒木】
「もちろんだよ………もちろん、誓うよ。ずっとハクのそばにいる………いたいよ………」
俺は黒木のその言葉が嬉しかった。
たった一言でこんなに満たされるなんて……こんな気持ち、今までは知らなかった………。
黒木とこんなふうにちゃんと向き合って、大切なものに触れ合うまでは―――――――。
【ハク】
「一緒に生きていこう、黒木……?………ずっと、一緒に―――――…」
【黒木】
「うん……うん、そうだな、ハク……」
【ハク】
「黒木………」
【黒木】
「…ハク………愛してる………」
俺達は今まで以上に強く抱き合った。この熱を、忘れたくはない……。
俺達は、過去も、今も、すべて受け入れたのだ。
そして、この先の未来を共に生きていくことを、決心したのだった―――――。
―――――あれから半年。
いろいろあったものの、順調に月日は流れていた。
黒木の足は完全に回復し、日常生活に不自由しないほどになっている。
走れはしないのだが、まあそこはなんとかなっている状態だ。
【ハク】
「やばい、やばい!時間ない…っ!急がないと……っ!」
――――朝。
俺は急いで顔を洗い、スーツを着て、慌ただしく家を出る。
バタン、とドアを閉めて向かう先は………会社だ。
【ハク】
「あっ、ま、待って!そのバス、乗りますっっ!」
【ハク】
(………ふう、間一髪……!)
朝の通勤ラッシュにもまれて会社に向かう。そろそろそれにも慣れてきた。
――――俺は、あの後見つかった就職先で新しい仕事を始めたのだ。
おかげさまで仕事は順調、こうして毎日忙しく働いている。
一方、黒木は…………。
【黒木】
「どうも。今日はまた面白いネタがあるんですよ。是非見てください」
【???】
「おぉ、黒木君が持ってくるネタは評判がいいからねぇ。…どれ、ちょっと拝見しようか」
【黒木】
「…おっと、その前に!――――ちゃんと買ってくれますよね、俺のネタ?」
【???】
「え?いや、そりゃぁ見てみないと……」
【黒木】
「やだなぁ。俺、ここの出版社だから持ってくるんですよ?類まれなる敏腕編集長のあなたなら、分かってくれますよね…?」
【???】
「まったく、黒木君は口がうまいんだからなぁ……」
【黒木】
「あはは、お褒めにあずかり光栄ですよ」
――――黒木は詐欺師から足を洗って、裏社会からは身を引き普通の仕事をしている。
詐欺師の頃の経験を生かしたルポライターみたいなことを始めたみたいだ。
マイペースで働けるし、黒木にも合ってる気がする。
そう言えば、この間はこんなことを言っていたっけ………?
【黒木】
「あぁ、そうだ。ハクがクビになった会社、あるだろ?あそこの記事を書いたら、週刊誌に買われたんだ」
【ハク】
「ええっ!?本当に!?」
【黒木】
「近々、雑誌に掲載される予定だから、楽しみにしててよ」
【ハク】
「ああ、載ったら絶対見るよ!」
黒木は雑誌に掲載されることを喜んでいた。もちろん、俺も嬉しい。
こうして俺達は普通の生活に戻っていった。
一時期のあの生活がまるで嘘みたいだ…………俺はたまにあの頃を思い出して、戻りたいな、なんて思ってしまうこともある。
もちろん、本気で思っているわけではないし、今は十分幸せなんだけど。
【女性社員】
「ハクさん、今日、このあと予定とかあります?」
【ハク】
「え?」
【女性社員】
「実はみんなで飲みに行こうって話になってて。ハクさんも一緒に行きませんか?」
【ハク】
「あー…ごめん。俺はいいや。みんなで楽しんできてよ」
【女性社員】
「ああ、やっぱり駄目かあ。ハクさん、いつもすぐ帰っちゃいますよね」
【ハク】
「え?そうかな……?」
「そうですよ!絶対、彼女だって、みんな噂してるんですよ?」
【ハク】
「またまたぁ!」
仕事を終えて、俺は家に帰る。
そういえば、確かに俺は付き合いで飲みに行くよりも、即家に帰ることが多い。
そんな俺が、今どこにいるかといえば――――――………。
【ハク】
「ただいまー!」
【黒木】
「あぁ、おかえり。待ってたよ、ハク」
――――そう……俺は今も、黒木と一緒にいる。
同じ家に帰ってきて、同じ家で飯を食べて、同じ家で暮らしているのだ。
【黒木】
「そうだ……!ハク、今日は面白いプレゼントがあるんだ。きっとハクも喜んでくれるよ」
【ハク】
「え?なんだよ、プレゼントって?」
【黒木】
「それはね、ハク………」
…………で、もちろん夜は今も変わらずあの部屋で………。
【黒木】
「ほら、見て。ハクに似合うと思ったらゾクゾクしちゃって……」
【ハク】
「そ、それ……新しい拘束具………?」
【黒木】
「そうだよ?ハク、好きだろ?俺にこうされるの……」
【ハク】
「あっ、ちょ……くろき………俺まだ、スーツ着替えてな……っ」
【黒木】
「いいよ、そんなの。俺が脱がしてあげるから………」
【ハク】
「……っ……バカ………っ」
【黒木】
「…ん?照れてるの?可愛いなぁ、ハク……」
黒木は新しい拘束具を仕入れてきては、俺の身体を拘束する。当然、俺はそれを嫌だなんて思ったりしない。
まあ、他の人と比べればちょっとくらい変わってるかもしれないけど……でもそれが、俺達の愛し合い方だ。
【黒木】
「ほら、ハク……やっぱりハクに良く似合うよ……」
【黒木】
「可愛くてしかたない……」
【ハク】
「あ、ンっ……黒木………はやく……ねぇ…して……?」
【黒木】
「急がなくても時間はたっぷりあるよ……ね、ハク?」
【ハク】
「黒木……っ……」
俺は拘束されながらも、そんな黒木との夜がたまらなく好きだ。
それはこれ以上ないほど幸せだから……。
【ハク】
「黒木……愛してる………」
【黒木】
「俺もだよ。俺も、愛してる…ハク…………」
俺と黒木は、こうして今も、とろけそうに甘い生活を続けている。
そしてそれは、ずっと続いていくのだ…この先もずっと、二人で――――――。
完