[本編] 黒木 忠生 編
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平和な毎日が、順調に続いている。
そんな中、ある日、マンションの大家が部屋を訪ねてきた。
突然何かと思えば、なんでもマンション内で異臭騒ぎがあったらしい。
そんな物騒なことがあったのかと俺は驚いてしまう。
【大家】
「すみませんけどね、黒木さん」
【大家】
「黒木さんの部屋と隣の部屋の、確認の立ち会いをしてほしいんですよ」
【ハク】
「あ…ああ、はい……」
【ハク】
(俺、黒木本人じゃないんだけど………大丈夫かな………)
黒木は外出中で、いつ帰ってくるか分からない。
本人じゃないといって断っても良かったが、下手にそんなことを言って身元を疑われるのもなんだしな、などと思う。
黒木に面倒をかけるのも嫌だし、結局俺は、その立ち会いに了承した。
【大家】
「じゃあ、ちょっと隣を開けますんで………」
大家に従って、隣室に向かう。
そういえば隣室には誰か住んでいるのかどうかと思ったりしたことを思い出す。
俺は、何の気なしにその隣室の中に足を踏み入れた。
―――――しかし……。
【ハク】
「……!!」
俺は、その部屋を見た瞬間に青ざめた。
全身がぞわりとして、一気に血の気がひいていく………。
【ハク】
(な……なんだ、この部屋は………!?)
動けないでいる俺のとなりで、大家が安心した様子で、うんうんと頷いている。
【大家】
「問題なさそうですね。どうも、お手数おかけしましたね、黒木さん」
【ハク】
「あ……は、はい………」
大家は納得したらしく、そのまま去っていってしまった。
それでも俺は、やはり動けないままに、その場で一人たちつくしている。
【ハク】
(問題ない…?確かに異臭なんてないけど……でも……この部屋、あきらかにおかしいだろ……!?だって………)
だってその部屋は…………。
【ハク】
「―――――『俺の部屋』、だ…………」
俺の視界に広がっていたのは、以前俺が住んでいた部屋そのものだった。
あの日、火事で燃えたはずのあの部屋が、そっくりそのまま再現されていたのだ……。
【ハク】
「あ、ありえない……何で?誰が、一体なんのために?どうして……!?」
【ハク】
(俺だけしか知らないはずなのに……細かい物の配置までそっくりそのままになっている……)
【ハク】
(気味が悪い………)
俺が茫然と立ち尽くしていると、なんというタイミングか、黒木が帰ってきた。
黒木は隣の部屋で立ち尽くした俺の姿に気づくと、気さくに話しかけてくる。
そして――――。
【黒木】
「ハク、どうしたの?」
【ハク】
「…………」
【黒木】
「ああ!見つけちゃったか。いいだろコレ?いつでもハクの部屋で一緒に過ごしている気持ちになれるようにつくったんだ」
【ハク】
「………な、ん…だって……?」
【ハク】
(作った、だって………?いったい、何を言っているんだ、黒木は……?)
俺には、黒木が何を言っているのかうまく理解できなかった。
俺は黒木を振り返ると、震える声で尋ねる。
【ハク】
「ど、どういうことだよ……?」
【黒木】
「どういうことって、言葉のままの意味だけど?」
【黒木】
「やだなぁ、どうしたんだよ、ハク。そんな怖い顔しちゃって」
【ハク】
「じゃ、じゃあ…これ、この部屋……黒木がやったのか?物とか、配置も……」
【黒木】
「そうだよ。すごい再現率だったろ?完璧だと思わない?」
【ハク】
「なっ……。だって、お前……どうして、俺の部屋の内装まで知ってるんだよ……?」
【黒木】
「えぇ?だって、あの部屋にはずっと前から俺が監視カメラをしかけてたからね」
【黒木】
「記録だってあるし……それに、いつもいつも見てたから覚えちゃったよ」
【ハク】
「は…?なに、言ってんだよ……冗談だろ?」
【ハク】
「監視カメラなんて、そんなもの……」
【黒木】
「冗談なんかじゃないよ?俺、ハクの留守中にたまに入ってたんだけど、気づかなかった?」
【ハク】
「な…っ!」
信じられない――――まさか、そんなことをされていたなんて………。
しかし、もっと信じられないのは黒木の態度の方だ。
黒木は、無邪気な様子で、いかにも楽しそうに笑っている。……正気とは思えない。
【ハク】
(そんな、嘘だろ……。監視カメラに、不法侵入って……。……でも、そういえば………)
思えばあの家に住んでいた頃、俺が会社から帰宅すると、たまに小物がなくなったりしていた。
あの頃は気のせいかと思うようにしていたけれど………。
明らかに買ったばかりのものが紛失したこともあり、俺は気味が悪かったのを思い出す。
【ハク】
(でもまさか……それ、全部……黒木が…………?)
今知った事実があまりに信じられず、俺は動悸と目眩を覚える。
そんな中、チラッと黒木の方を見ると、黒木は楽しそうに笑っていた……。
【ハク】
(うそ、だろ……黒木………)
【ハク】
「う……っ……」
俺は、目眩がひどくなり、身体全体がぐるぐると回る感覚に襲われた。
そして、やがて俺は、意識を失ったのだった―――――……。
意識を取り戻すと、俺は両腕両足がベッドに繋がれて、身動きができない状態だった。
驚いて目を見開く俺の目の前には、黒木の姿がある………。
【ハク】
「な…んだよ、これ……!?」
【黒木】
「起きたぁ、ハク?」
【ハク】
「黒木……!」
抗議をしようと身体を動かそうとしてみたが、やはりベッドに繋がれた身体は動かない。
そんな俺を眺めながら、黒木は楽しそうに笑っていた。
【黒木】
「無駄だよ。ハクの自由は俺がぜーんぶ奪ってるんだから……ねぇ?」
【ハク】
「く…そっ……」
【黒木】
「そうやって悔しがってるハクも良いよ……」
【ハク】
「…っ…」
【ハク】
(なにを言ってるんだ……黒木……っ……!)
目の前の黒木は異様な雰囲気をかもし出している……。
そんな黒木を見て、俺は意識を失う前にしていた会話を思い出した。
俺の部屋そっくりに作られた部屋……それを作った黒木は、俺を監視していたのだと言っていた……。
【ハク】
(モノがなくなったのもなにもかも……全部、黒木のやったことだったんだ……。
【ハク】
(ってことは、もしかしたら……あの火事だって………)
あの火事も、黒木の仕業だったのかもしれない―――俺はそう思う…。
聞くまでもなく、俺の中でそれは確信に変わっていた。
【ハク】
(あの、火事のあった日………)
そんな中、ある日、マンションの大家が部屋を訪ねてきた。
突然何かと思えば、なんでもマンション内で異臭騒ぎがあったらしい。
そんな物騒なことがあったのかと俺は驚いてしまう。
【大家】
「すみませんけどね、黒木さん」
【大家】
「黒木さんの部屋と隣の部屋の、確認の立ち会いをしてほしいんですよ」
【ハク】
「あ…ああ、はい……」
【ハク】
(俺、黒木本人じゃないんだけど………大丈夫かな………)
黒木は外出中で、いつ帰ってくるか分からない。
本人じゃないといって断っても良かったが、下手にそんなことを言って身元を疑われるのもなんだしな、などと思う。
黒木に面倒をかけるのも嫌だし、結局俺は、その立ち会いに了承した。
【大家】
「じゃあ、ちょっと隣を開けますんで………」
大家に従って、隣室に向かう。
そういえば隣室には誰か住んでいるのかどうかと思ったりしたことを思い出す。
俺は、何の気なしにその隣室の中に足を踏み入れた。
―――――しかし……。
【ハク】
「……!!」
俺は、その部屋を見た瞬間に青ざめた。
全身がぞわりとして、一気に血の気がひいていく………。
【ハク】
(な……なんだ、この部屋は………!?)
動けないでいる俺のとなりで、大家が安心した様子で、うんうんと頷いている。
【大家】
「問題なさそうですね。どうも、お手数おかけしましたね、黒木さん」
【ハク】
「あ……は、はい………」
大家は納得したらしく、そのまま去っていってしまった。
それでも俺は、やはり動けないままに、その場で一人たちつくしている。
【ハク】
(問題ない…?確かに異臭なんてないけど……でも……この部屋、あきらかにおかしいだろ……!?だって………)
だってその部屋は…………。
【ハク】
「―――――『俺の部屋』、だ…………」
俺の視界に広がっていたのは、以前俺が住んでいた部屋そのものだった。
あの日、火事で燃えたはずのあの部屋が、そっくりそのまま再現されていたのだ……。
【ハク】
「あ、ありえない……何で?誰が、一体なんのために?どうして……!?」
【ハク】
(俺だけしか知らないはずなのに……細かい物の配置までそっくりそのままになっている……)
【ハク】
(気味が悪い………)
俺が茫然と立ち尽くしていると、なんというタイミングか、黒木が帰ってきた。
黒木は隣の部屋で立ち尽くした俺の姿に気づくと、気さくに話しかけてくる。
そして――――。
【黒木】
「ハク、どうしたの?」
【ハク】
「…………」
【黒木】
「ああ!見つけちゃったか。いいだろコレ?いつでもハクの部屋で一緒に過ごしている気持ちになれるようにつくったんだ」
【ハク】
「………な、ん…だって……?」
【ハク】
(作った、だって………?いったい、何を言っているんだ、黒木は……?)
俺には、黒木が何を言っているのかうまく理解できなかった。
俺は黒木を振り返ると、震える声で尋ねる。
【ハク】
「ど、どういうことだよ……?」
【黒木】
「どういうことって、言葉のままの意味だけど?」
【黒木】
「やだなぁ、どうしたんだよ、ハク。そんな怖い顔しちゃって」
【ハク】
「じゃ、じゃあ…これ、この部屋……黒木がやったのか?物とか、配置も……」
【黒木】
「そうだよ。すごい再現率だったろ?完璧だと思わない?」
【ハク】
「なっ……。だって、お前……どうして、俺の部屋の内装まで知ってるんだよ……?」
【黒木】
「えぇ?だって、あの部屋にはずっと前から俺が監視カメラをしかけてたからね」
【黒木】
「記録だってあるし……それに、いつもいつも見てたから覚えちゃったよ」
【ハク】
「は…?なに、言ってんだよ……冗談だろ?」
【ハク】
「監視カメラなんて、そんなもの……」
【黒木】
「冗談なんかじゃないよ?俺、ハクの留守中にたまに入ってたんだけど、気づかなかった?」
【ハク】
「な…っ!」
信じられない――――まさか、そんなことをされていたなんて………。
しかし、もっと信じられないのは黒木の態度の方だ。
黒木は、無邪気な様子で、いかにも楽しそうに笑っている。……正気とは思えない。
【ハク】
(そんな、嘘だろ……。監視カメラに、不法侵入って……。……でも、そういえば………)
思えばあの家に住んでいた頃、俺が会社から帰宅すると、たまに小物がなくなったりしていた。
あの頃は気のせいかと思うようにしていたけれど………。
明らかに買ったばかりのものが紛失したこともあり、俺は気味が悪かったのを思い出す。
【ハク】
(でもまさか……それ、全部……黒木が…………?)
今知った事実があまりに信じられず、俺は動悸と目眩を覚える。
そんな中、チラッと黒木の方を見ると、黒木は楽しそうに笑っていた……。
【ハク】
(うそ、だろ……黒木………)
【ハク】
「う……っ……」
俺は、目眩がひどくなり、身体全体がぐるぐると回る感覚に襲われた。
そして、やがて俺は、意識を失ったのだった―――――……。
意識を取り戻すと、俺は両腕両足がベッドに繋がれて、身動きができない状態だった。
驚いて目を見開く俺の目の前には、黒木の姿がある………。
【ハク】
「な…んだよ、これ……!?」
【黒木】
「起きたぁ、ハク?」
【ハク】
「黒木……!」
抗議をしようと身体を動かそうとしてみたが、やはりベッドに繋がれた身体は動かない。
そんな俺を眺めながら、黒木は楽しそうに笑っていた。
【黒木】
「無駄だよ。ハクの自由は俺がぜーんぶ奪ってるんだから……ねぇ?」
【ハク】
「く…そっ……」
【黒木】
「そうやって悔しがってるハクも良いよ……」
【ハク】
「…っ…」
【ハク】
(なにを言ってるんだ……黒木……っ……!)
目の前の黒木は異様な雰囲気をかもし出している……。
そんな黒木を見て、俺は意識を失う前にしていた会話を思い出した。
俺の部屋そっくりに作られた部屋……それを作った黒木は、俺を監視していたのだと言っていた……。
【ハク】
(モノがなくなったのもなにもかも……全部、黒木のやったことだったんだ……。
【ハク】
(ってことは、もしかしたら……あの火事だって………)
あの火事も、黒木の仕業だったのかもしれない―――俺はそう思う…。
聞くまでもなく、俺の中でそれは確信に変わっていた。
【ハク】
(あの、火事のあった日………)
