[本編] 銀 夏生 編
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そういえば―――
黒木は捕まったのだろうか……?
確か、藍建が追いかけていったはずだけど……。
【ハク】
(藍建刑事、か………)
―――そういえば、あの人はどうしてナツと一緒にいたんだろう?
いや……警察でもなんでもないナツが来たことの方がおかしいんだろうか?
俺は、ようやく辿り着いたその疑問をナツに投げかける。
――――その夜。
ナツは俺を守るように抱きしめ、俺たちは寄り添うようにして眠りについた。
そしてその翌朝、俺はナツのベッドで目を覚ました。
横には小さく寝息を立てるナツの姿があり、俺は思わず嬉しくなって微笑む。
【ハク】
(ナツ………)
俺は、隣で寝息を立てて眠っているナツが愛しく思えて、そっとその髪に触れた。
柔らかな銀色の髪が奇麗に流れる。思わず俺は見とれてしまう。
そんなことをしていると、ナツが静かに目を覚ました。
【銀】
「ハク…?……起きていたのか…」
【ハク】
「ああ……今さっき起きて」
【銀】
「そうか…。今日は無理に会社に来なくても良いぞ。お前が来たくなった時に来ればいい…」
【ハク】
「……ああ、分かった」
ナツは俺のことを気遣ってか、そんな優しい言葉をかけてくる。
眠気まなこのその視線も、やはり優しい。
こんなナツ、初めて見る…………。
【ハク】
「ナツ…………」
俺はナツの名を呼びながら、その身体に抱きついた。
幸せな気持ちでいっぱいになる。
………ただ、あの写真のことについてだけは、どうしても消えなかった。
だってあの写真については、未だにナツの答えを聞いていない…………。
【ハク】
(でも……こんなに俺のことを思ってくれているのに…)
ナツのことを、疑いたくない…………それに…………。
【ハク】
(もし、またあの写真の事を口にして……この温もりが失われてしまったら………)
俺はどうなってしまうんだろう……?
こんな幸せな気持ちが無くなったら……壊れてしまいそうだ………。
【ハク】
(そんなの、耐えられない……)
俺はそう思い、脳裏の片隅にくすぶるあの写真のことを、そっと心にしまいこんだ。
【銀】
「どうした、ハク…?」
【ハク】
「ううん……何でもない」
【銀】
「……そうか」
抱きついていた腕を離そうとすると、ナツがそれをそっと抑えてきた。
そして今度は逆に、俺が抱きしめられる格好になった。
その温もりに、俺はドキドキしてしまう。
【ハク】
「ナツ……」
【銀】
「ハク…しばらくこのままでいてくれ……」
【ハク】
「ん……」
【銀】
「……こうしてると安心する」
俺はドキドキが鳴りやまない中、ナツの言葉にコクンと頷いた。
そういえば……前もこんなことがあった……。
出張の前日、疲れたナツがやはり俺をこうして抱きしめてきて………。
【ハク】
(癒される、って……言ってたっけ……)
【ハク】
(……今は俺も、その気持ちが分かる気がする……こうしてると、なんだか落ち着く……)
俺は少しためらったけれど、ナツの背中にそっと腕をまわした。
すると、それに反応したみたいにナツの腕にキュッと力が入る。
身体が、密着した。
【ハク】
「………っ…!」
ビクン―――!
途端、俺の身体が震える。
それはだんだんとガタガタという小刻みな振動にかわっていく。
【銀】
「ハク…?」
【ハク】
「あ……ぁ…」
【銀】
「………ハク。大丈夫だ、俺がいる」
咄嗟に脳裏をよぎったのは―――――黒木の存在………。
否応なく、好き放題に遊ばれ続けたあの悪夢のような記憶が、トラウマとなって俺の身体を反応させる。
怖い、怖い、怖い…………。
【銀】
「ハク、もう大丈夫だ。安心していいんだ。…怖くない、何も。な?」
【ハク】
「あ…な、ナツ……」
【銀】
「ハク……」
脅えた目でナツを見ると、ナツは俺を優しく抱きしめて髪をすいてくれた。
そして、ゆっくりと頬を撫でてくる。
ナツの視線があまりにも暖かくて、優しくて………
俺の中の恐怖心はだんだんとおさまっていく。
その中で、ナツの唇がそっと俺の唇におちてきた――――。
【ハク】
「ん…、ふ……っ」
【ハク】
(この唇……この熱……俺はこれを、知ってる………)
【ハク】
(あの夢………夢じゃ、なかったんだ………)
うっすらとそんなことを思う中、ゆっくりとナツの唇が離れていった。
ナツはさっきと同じように、優しい手で俺の髪をすいてくる。
【ハク】
「…なぁ。……ナツって、さ。もしかしてその……俺のこと、好き……なのか?」
【銀】
「―――今更気が付いたのか?」
【ハク】
「だって、まさか……そんな」
【銀】
「そうだ。俺は……ハク、お前のことが好きだ」
ナツの口からハッキリその言葉を聞くと、俺はむず痒いような恥ずかしいような気分になった。すごく嬉しくて―――……。
【ハク】
「その……ありがと……嬉しいよ、ナツ……」
【銀】
「ハク……」
【ハク】
「ん……っ」
ナツは、俺の名前を何度も囁きながら、体中にキスの雨を降らせた。
優しくて柔らかい唇が何度も俺の心を揺さぶる。
やがてその唇が俺の下半身に近づき、俺は反射的にビクリ、と身体を震わせた。
【ハク】
「ご、ごめ……おれ……」
【ハク】
(だめだ……どうしても、黒木のことを思い出してしまう……)
【銀】
「ハク…怖いか?」
【ハク】
「ああ……まだ、どうしても……」
【銀】
「そうか……。だがお前は何も心配しなくていい。俺がそばにいる……ずっと」
【ハク】
「ん……っ」
熱っぽく耳元でそう囁かれて、俺の胸は高鳴った。ドキドキする………。
【ハク】
(顔が熱い……頬が紅潮してる…………)
そんなふうに優しくされて、俺の中の恐怖感はだんだんと薄らいでいった。
全身から緊張がなくなって、力が抜けて、ナツに身を委ねて………。
やがてナツが俺の下半身を撫でても、俺はもう、恐怖感を覚えないようになっていた。
黒木は捕まったのだろうか……?
確か、藍建が追いかけていったはずだけど……。
【ハク】
(藍建刑事、か………)
―――そういえば、あの人はどうしてナツと一緒にいたんだろう?
いや……警察でもなんでもないナツが来たことの方がおかしいんだろうか?
俺は、ようやく辿り着いたその疑問をナツに投げかける。
――――その夜。
ナツは俺を守るように抱きしめ、俺たちは寄り添うようにして眠りについた。
そしてその翌朝、俺はナツのベッドで目を覚ました。
横には小さく寝息を立てるナツの姿があり、俺は思わず嬉しくなって微笑む。
【ハク】
(ナツ………)
俺は、隣で寝息を立てて眠っているナツが愛しく思えて、そっとその髪に触れた。
柔らかな銀色の髪が奇麗に流れる。思わず俺は見とれてしまう。
そんなことをしていると、ナツが静かに目を覚ました。
【銀】
「ハク…?……起きていたのか…」
【ハク】
「ああ……今さっき起きて」
【銀】
「そうか…。今日は無理に会社に来なくても良いぞ。お前が来たくなった時に来ればいい…」
【ハク】
「……ああ、分かった」
ナツは俺のことを気遣ってか、そんな優しい言葉をかけてくる。
眠気まなこのその視線も、やはり優しい。
こんなナツ、初めて見る…………。
【ハク】
「ナツ…………」
俺はナツの名を呼びながら、その身体に抱きついた。
幸せな気持ちでいっぱいになる。
………ただ、あの写真のことについてだけは、どうしても消えなかった。
だってあの写真については、未だにナツの答えを聞いていない…………。
【ハク】
(でも……こんなに俺のことを思ってくれているのに…)
ナツのことを、疑いたくない…………それに…………。
【ハク】
(もし、またあの写真の事を口にして……この温もりが失われてしまったら………)
俺はどうなってしまうんだろう……?
こんな幸せな気持ちが無くなったら……壊れてしまいそうだ………。
【ハク】
(そんなの、耐えられない……)
俺はそう思い、脳裏の片隅にくすぶるあの写真のことを、そっと心にしまいこんだ。
【銀】
「どうした、ハク…?」
【ハク】
「ううん……何でもない」
【銀】
「……そうか」
抱きついていた腕を離そうとすると、ナツがそれをそっと抑えてきた。
そして今度は逆に、俺が抱きしめられる格好になった。
その温もりに、俺はドキドキしてしまう。
【ハク】
「ナツ……」
【銀】
「ハク…しばらくこのままでいてくれ……」
【ハク】
「ん……」
【銀】
「……こうしてると安心する」
俺はドキドキが鳴りやまない中、ナツの言葉にコクンと頷いた。
そういえば……前もこんなことがあった……。
出張の前日、疲れたナツがやはり俺をこうして抱きしめてきて………。
【ハク】
(癒される、って……言ってたっけ……)
【ハク】
(……今は俺も、その気持ちが分かる気がする……こうしてると、なんだか落ち着く……)
俺は少しためらったけれど、ナツの背中にそっと腕をまわした。
すると、それに反応したみたいにナツの腕にキュッと力が入る。
身体が、密着した。
【ハク】
「………っ…!」
ビクン―――!
途端、俺の身体が震える。
それはだんだんとガタガタという小刻みな振動にかわっていく。
【銀】
「ハク…?」
【ハク】
「あ……ぁ…」
【銀】
「………ハク。大丈夫だ、俺がいる」
咄嗟に脳裏をよぎったのは―――――黒木の存在………。
否応なく、好き放題に遊ばれ続けたあの悪夢のような記憶が、トラウマとなって俺の身体を反応させる。
怖い、怖い、怖い…………。
【銀】
「ハク、もう大丈夫だ。安心していいんだ。…怖くない、何も。な?」
【ハク】
「あ…な、ナツ……」
【銀】
「ハク……」
脅えた目でナツを見ると、ナツは俺を優しく抱きしめて髪をすいてくれた。
そして、ゆっくりと頬を撫でてくる。
ナツの視線があまりにも暖かくて、優しくて………
俺の中の恐怖心はだんだんとおさまっていく。
その中で、ナツの唇がそっと俺の唇におちてきた――――。
【ハク】
「ん…、ふ……っ」
【ハク】
(この唇……この熱……俺はこれを、知ってる………)
【ハク】
(あの夢………夢じゃ、なかったんだ………)
うっすらとそんなことを思う中、ゆっくりとナツの唇が離れていった。
ナツはさっきと同じように、優しい手で俺の髪をすいてくる。
【ハク】
「…なぁ。……ナツって、さ。もしかしてその……俺のこと、好き……なのか?」
【銀】
「―――今更気が付いたのか?」
【ハク】
「だって、まさか……そんな」
【銀】
「そうだ。俺は……ハク、お前のことが好きだ」
ナツの口からハッキリその言葉を聞くと、俺はむず痒いような恥ずかしいような気分になった。すごく嬉しくて―――……。
【ハク】
「その……ありがと……嬉しいよ、ナツ……」
【銀】
「ハク……」
【ハク】
「ん……っ」
ナツは、俺の名前を何度も囁きながら、体中にキスの雨を降らせた。
優しくて柔らかい唇が何度も俺の心を揺さぶる。
やがてその唇が俺の下半身に近づき、俺は反射的にビクリ、と身体を震わせた。
【ハク】
「ご、ごめ……おれ……」
【ハク】
(だめだ……どうしても、黒木のことを思い出してしまう……)
【銀】
「ハク…怖いか?」
【ハク】
「ああ……まだ、どうしても……」
【銀】
「そうか……。だがお前は何も心配しなくていい。俺がそばにいる……ずっと」
【ハク】
「ん……っ」
熱っぽく耳元でそう囁かれて、俺の胸は高鳴った。ドキドキする………。
【ハク】
(顔が熱い……頬が紅潮してる…………)
そんなふうに優しくされて、俺の中の恐怖感はだんだんと薄らいでいった。
全身から緊張がなくなって、力が抜けて、ナツに身を委ねて………。
やがてナツが俺の下半身を撫でても、俺はもう、恐怖感を覚えないようになっていた。