[期間限定イベント"2人のバレンタインmini"] 銀 夏生 編
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俺達を乗せたハイヤーが訪れたのは、全国区でも有名な遊園地だった。
ただ閉園時間を過ぎているのか、すでに人気はない。
【ハク】
「ナツ…?連れてきたかった場所って…遊園地?」
それでもナツは答えない。
ハイヤーはそのまま車で入ることのできるゲートをくぐり中へと入りメインの大通りを進むと、
閉園時間はとっくに過ぎているのに風車がライトアップされていることに気付いた。
【ハク】
(これって一体…どういうことだ?)
【ハク】
(夜の営業にしては人がいないし…)
しばらく進むと右手に大きな観覧車が見えた。
観覧車はライトアップされていないらしく、静かにその姿を誇示している。
ハイヤーはその観覧車の目の前で止まった。
不思議に思っていると、隣で座っているナツが口を開いた。
【銀】
「着いたぞ。降りろ」
【ハク】
(え?…ここ??)
俺は言われた通りにハイヤーを降りると、ナツも続いて降りる。
俺達を下ろしたハイヤーはそのまま園内の奥へと消えていき、この空間にはナツと俺しかいなくなる。
【銀】
「…そろそろだな」
ナツが意味深な言葉を発した時だった。
カッ
突然俺の目の前をものすごい量の光が覆い、眩しくて思わず目を伏せる。
その光の渦の中、目を凝らしてみると目の前にあった観覧車がライトアップし、動き出していることに気付いた。
【ハク】
「うわぁあああああ!」
真っ白なイルミネーションに装飾された観覧車を目の前で見ると、神々しいほどの光の洪水にあふれている。
【ハク】
「すげぇ!なんだよコレ…」
【銀】
「いくぞ」
ナツな俺の問いには答えず、そのまま観覧車に近づいていく。
観覧車には誰も乗っていなかった。それもそうだ、さっきまでライトすら付いていなかったのだから。
俺達が観覧車の乗り場につくと、ゴンドラが近づいてくる。
ゴンドラは乗り場が近くなると自動で入口が開き、俺達はその中に乗り込んだ。
【ハク】
「…うわぁ!」
俺達が乗り込んだゴンドラには革張りのソファがセットされ、ゆったりくつろげる仕様になっており、
端に設置された小さなテーブルには、ワインボトルと2つのグラス。
そして綺麗にラッピングされたチョコが置かれていた。
【ハク】
「これって…もしかして…」
【ハク】
「…俺の為に…?」
驚いた顔でナツを見ると、フフっと笑みを浮かべ、ゆっくりと頷いた。
【銀】
「…ああ。そうだ。お前だけの為のな」
【銀】
「ほら、ハク。そっちのソファに座れ」
ナツに言われて俺達がソファに座ると、ゴンドラはゆっくりと空へ運ぶ。
まさかこんな所に連れてこられると思っていなかった俺は、拍子抜けしてしまった。
そんな俺の姿を見ながらナツは、2つのグラスにワインを注ぐ。
真っ赤にな液体が流れるようにグラスを満たしていく。
ナツは2つのグラスにワインを半分注ぐと、片方のグラスを俺に持たせた。
【銀】
「…この夜景とハクに…」
【銀】
「乾杯…」
そう言ってグラスを重ねてワインに口を付けると、口当たりのよい酸味と程良いアルコールが身体に染みわたる。
【ハク】
「美味しい!」
【銀】
「美味いな…」
あまりワインなんて口にしない俺でも、このワインがいいものであるのはすぐにわかった。
【銀】
「でもきっと、お前とだから美味いんだと思う…」
【銀】
「俺はな…ハク」
【銀】
「………お前の全てが欲しい」
【ハク】
「……………」
【銀】
「たしかに…今まではハクの誤解を招くようなこともしてきたかもしれん」
ナツの顔が真剣になっていくのを見て、俺もつられて真剣な顔つきになる。
【銀】
「でも今は…」
【銀】
「お前がそばにいてくれるのが嬉しくてしょうがないんだ…」
【ハク】
「…………ナツ」
そんなナツの真剣な想いを受けて、俺は言葉を失っていた。
ナツが…。
ナツがそんなにも俺の事を思ってくれているなんて。
俺はずっとナツの事を誤解をしていたのかもしれない。
そう思うと…胸が少し痛い。
【銀】
「だから…」
【銀】
「ちゃんと受け止めてくれるか…?」
素直に俺の前で気持ちを晒しているナツを見て、さっきまで自分を辱めていた相手だというのに、なんだかナツが可愛く見えてきた。
俺はグラスをテーブルに置くと向かいに座っているナツに近づく。
ナツは手を広げ、俺を自分の隣に座らせると、ほんの少しだがゴンドラが揺れる。
その揺れに身体をまかせるようにして俺はナツへ顔を近づけ目を閉じた。
目を閉じた俺を見てナツは自らも目を伏せ、互いの唇を重ね合わせた。
口元から伝わるナツの温かい体温…。
その行為は俺にどんな媚薬よりも心地よい感覚を与えてくれた。
【ハク】
(…ずっと)
【ハク】
(ずっとこうしていたい)
俺は本心からそう思っていた。
ナツは俺の心を悟ったかのように、ずっとそのままキスをし続けてくれた。
だがそのキスは次第に荒々しくなってくる。
俺はそれを愛しいものを受け止めるようにすべてを受け入れた。
どれぐらい長い間キスをしていたのだろうか。
互いに名残惜しそうに唇を離すと、俺達を乗せたゴンドラは一番高い所に等到達していることに気付く。
【ハク】
「わぁ!」
その高さと星空の美しさに思わす目を見張り、俺は窓からの星空に釘付けになる。
【ハク】
「ねぇナツ、星がすごく綺麗に見えるよ」
そう言ってナツの方へ振り返った時だった。
唇を重ねられ、口の中に何かを押しやられる。
【ハク
】「むぐっ…ん」
するとそれは口の中でとろけ出し上品な香ばしい甘さが口の中に広がる。
【ハク】
「チョ…コ…?」
【銀】
「ああ、今日はバレンタインデーだからな」
【銀】
「ハク、知ってたかこの観覧車の噂…」
【ハク】
「うわ…さ…?」
【銀】
「2月14日にこの白い観覧車に乗った恋人は永遠に愛を誓えるんだと…」
【銀】
「俺は迷信や噂は信じない………でも」
【ハク】
「…でも?」
【銀】
「ハクとなら誓ってみたいと思ったのさ…」
そう言うとナツは、再び俺の唇にキスをする。
そのキスの味は、今までしたキスの中でもとびきりに甘い―お互いの想いが溶け合った甘いキスの味がした。
期間限定イベント
「2人のバレンタイン」
銀 夏生次編 END
ただ閉園時間を過ぎているのか、すでに人気はない。
【ハク】
「ナツ…?連れてきたかった場所って…遊園地?」
それでもナツは答えない。
ハイヤーはそのまま車で入ることのできるゲートをくぐり中へと入りメインの大通りを進むと、
閉園時間はとっくに過ぎているのに風車がライトアップされていることに気付いた。
【ハク】
(これって一体…どういうことだ?)
【ハク】
(夜の営業にしては人がいないし…)
しばらく進むと右手に大きな観覧車が見えた。
観覧車はライトアップされていないらしく、静かにその姿を誇示している。
ハイヤーはその観覧車の目の前で止まった。
不思議に思っていると、隣で座っているナツが口を開いた。
【銀】
「着いたぞ。降りろ」
【ハク】
(え?…ここ??)
俺は言われた通りにハイヤーを降りると、ナツも続いて降りる。
俺達を下ろしたハイヤーはそのまま園内の奥へと消えていき、この空間にはナツと俺しかいなくなる。
【銀】
「…そろそろだな」
ナツが意味深な言葉を発した時だった。
カッ
突然俺の目の前をものすごい量の光が覆い、眩しくて思わず目を伏せる。
その光の渦の中、目を凝らしてみると目の前にあった観覧車がライトアップし、動き出していることに気付いた。
【ハク】
「うわぁあああああ!」
真っ白なイルミネーションに装飾された観覧車を目の前で見ると、神々しいほどの光の洪水にあふれている。
【ハク】
「すげぇ!なんだよコレ…」
【銀】
「いくぞ」
ナツな俺の問いには答えず、そのまま観覧車に近づいていく。
観覧車には誰も乗っていなかった。それもそうだ、さっきまでライトすら付いていなかったのだから。
俺達が観覧車の乗り場につくと、ゴンドラが近づいてくる。
ゴンドラは乗り場が近くなると自動で入口が開き、俺達はその中に乗り込んだ。
【ハク】
「…うわぁ!」
俺達が乗り込んだゴンドラには革張りのソファがセットされ、ゆったりくつろげる仕様になっており、
端に設置された小さなテーブルには、ワインボトルと2つのグラス。
そして綺麗にラッピングされたチョコが置かれていた。
【ハク】
「これって…もしかして…」
【ハク】
「…俺の為に…?」
驚いた顔でナツを見ると、フフっと笑みを浮かべ、ゆっくりと頷いた。
【銀】
「…ああ。そうだ。お前だけの為のな」
【銀】
「ほら、ハク。そっちのソファに座れ」
ナツに言われて俺達がソファに座ると、ゴンドラはゆっくりと空へ運ぶ。
まさかこんな所に連れてこられると思っていなかった俺は、拍子抜けしてしまった。
そんな俺の姿を見ながらナツは、2つのグラスにワインを注ぐ。
真っ赤にな液体が流れるようにグラスを満たしていく。
ナツは2つのグラスにワインを半分注ぐと、片方のグラスを俺に持たせた。
【銀】
「…この夜景とハクに…」
【銀】
「乾杯…」
そう言ってグラスを重ねてワインに口を付けると、口当たりのよい酸味と程良いアルコールが身体に染みわたる。
【ハク】
「美味しい!」
【銀】
「美味いな…」
あまりワインなんて口にしない俺でも、このワインがいいものであるのはすぐにわかった。
【銀】
「でもきっと、お前とだから美味いんだと思う…」
【銀】
「俺はな…ハク」
【銀】
「………お前の全てが欲しい」
【ハク】
「……………」
【銀】
「たしかに…今まではハクの誤解を招くようなこともしてきたかもしれん」
ナツの顔が真剣になっていくのを見て、俺もつられて真剣な顔つきになる。
【銀】
「でも今は…」
【銀】
「お前がそばにいてくれるのが嬉しくてしょうがないんだ…」
【ハク】
「…………ナツ」
そんなナツの真剣な想いを受けて、俺は言葉を失っていた。
ナツが…。
ナツがそんなにも俺の事を思ってくれているなんて。
俺はずっとナツの事を誤解をしていたのかもしれない。
そう思うと…胸が少し痛い。
【銀】
「だから…」
【銀】
「ちゃんと受け止めてくれるか…?」
素直に俺の前で気持ちを晒しているナツを見て、さっきまで自分を辱めていた相手だというのに、なんだかナツが可愛く見えてきた。
俺はグラスをテーブルに置くと向かいに座っているナツに近づく。
ナツは手を広げ、俺を自分の隣に座らせると、ほんの少しだがゴンドラが揺れる。
その揺れに身体をまかせるようにして俺はナツへ顔を近づけ目を閉じた。
目を閉じた俺を見てナツは自らも目を伏せ、互いの唇を重ね合わせた。
口元から伝わるナツの温かい体温…。
その行為は俺にどんな媚薬よりも心地よい感覚を与えてくれた。
【ハク】
(…ずっと)
【ハク】
(ずっとこうしていたい)
俺は本心からそう思っていた。
ナツは俺の心を悟ったかのように、ずっとそのままキスをし続けてくれた。
だがそのキスは次第に荒々しくなってくる。
俺はそれを愛しいものを受け止めるようにすべてを受け入れた。
どれぐらい長い間キスをしていたのだろうか。
互いに名残惜しそうに唇を離すと、俺達を乗せたゴンドラは一番高い所に等到達していることに気付く。
【ハク】
「わぁ!」
その高さと星空の美しさに思わす目を見張り、俺は窓からの星空に釘付けになる。
【ハク】
「ねぇナツ、星がすごく綺麗に見えるよ」
そう言ってナツの方へ振り返った時だった。
唇を重ねられ、口の中に何かを押しやられる。
【ハク
】「むぐっ…ん」
するとそれは口の中でとろけ出し上品な香ばしい甘さが口の中に広がる。
【ハク】
「チョ…コ…?」
【銀】
「ああ、今日はバレンタインデーだからな」
【銀】
「ハク、知ってたかこの観覧車の噂…」
【ハク】
「うわ…さ…?」
【銀】
「2月14日にこの白い観覧車に乗った恋人は永遠に愛を誓えるんだと…」
【銀】
「俺は迷信や噂は信じない………でも」
【ハク】
「…でも?」
【銀】
「ハクとなら誓ってみたいと思ったのさ…」
そう言うとナツは、再び俺の唇にキスをする。
そのキスの味は、今までしたキスの中でもとびきりに甘い―お互いの想いが溶け合った甘いキスの味がした。
期間限定イベント
「2人のバレンタイン」
銀 夏生次編 END
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