[期間限定イベント"2人のバレンタインmini"] 銀 夏生 編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
俺達を乗せたハイヤーが訪れたのは、全国区でも有名な遊園地だった。
ただ閉園時間を過ぎているのか、すでに人気はない。
【ハク】「ナツ…?連れてきたかった場所って…遊園地?」
それでもナツは答えない。
ハイヤーはそのまま車で入ることのできるゲートをくぐり中へと入りメインの大通りを進むと、
閉園時間はとっくに過ぎているのに風車がライトアップされていることに気付いた。
【ハク】
(これって一体…どういうことだ?)
【ハク】
(夜の営業にしては人がいないし…)
しばらく進むと右手に大きな観覧車が見えた。
観覧車はライトアップされていないらしく、静かにその姿を誇示している。
ハイヤーはその観覧車の目の前で止まった。
不思議に思っていると、隣で座っているナツが口を開いた。
【銀】
「着いたぞ。降りろ」
【ハク】
(え?…ここ??)
俺は言われた通りにハイヤーを降りると、ナツも続いて降りる。
俺達を下ろしたハイヤーはそのまま園内の奥へと消えていき、この空間にはナツと俺しかいなくなる。
【銀】
「…そろそろだな」
ナツが意味深な言葉を発した時だった。
カッ
突然俺の目の前をものすごい量の光が覆い、眩しくて思わず目を伏せる。
その光の渦の中、目を凝らしてみると目の前にあった観覧車がライトアップし、動き出していることに気付いた。
【ハク】
「えっ!」
真っ白なイルミネーションに装飾された観覧車を目の前で見ると、神々しいほどの光の洪水にあふれている。
【ハク】
「すげぇ!なんだよコレ…」
【銀】
「いくぞ」
ナツな俺の問いには答えず、そのまま観覧車に近づいていく。
観覧車には誰も乗っていなかった。それもそうだ、さっきまでライトすら付いていなかったのだから。
俺達が観覧車の乗り場につくと、ゴンドラが近づいてくる。
ゴンドラは乗り場が近くなると自動で入口が開き、俺達はその中に乗り込んだ。
乗り込んだゴンドラは、ゆっくりと僕ら空へを運んでいく。
いつの間にか園内は、観覧車以外のライトアップが消えていた。
ふとゴンドラ窓から、空を見上げると、そこには落ちてきそうなほどの星空が広がっていた。
【ハク】
「うあぁ!星がめちゃくちゃ良く見える」
そんな子供のようにはしゃいでいる俺の姿をナツ満足そうに見て微笑んでいた。
【ハク】
「これって…」
【銀】
「…ああ。お前に見せたかった景色だ」
【ハク】
「……ナツ」
俺はこれが、俺だけのために用意された贈り物だという事に初めて気がついた。
【ハク】
(そうか………)
【ハク】
(ナツはずっと俺のこと…)
その事を思うと、ナツの態度に思っていたさまざまな疑問に納得がいく。
ジーンと温かいものが身体の中から湧いて出てくる。
その温かいものが頭の方まで伝わってきて、突然目頭が熱くなる。
つつーっと頬を伝い、何かがこぼれ落ちて、膝を濡らした。
【ハク】
(あ、あれ…?涙…?)
俺は何時の間にか、涙を流していた。
【銀】
「…どうやら、やっとわかったようだな…」
そう言うとナツは窓際を向いていた俺の顔をぐいっと引き寄せて―――
振り向いた俺の頬にさりげなくキスをした。
俺の心臓はまたドクンと鳴る。
でも今度は何かのせいではなく、自らの意思で早鐘を鳴らしている。
心からナツを思って。
ドクン、ドクン
俺はナツの顔を正面から見つめなおし、そっと目を閉じた。
ドクン、ドクン、ドクン
その時ナツは、俺は今まで味わったことのないような優しくとろけるようなキスをくれた。
僕らを乗せたゴンドラは丁度、一番高い場所にあった。
今年のバレンタインは、俺にとって特別な日になった。
期間限定イベント
「2人のバレンタイン」
銀 夏生次編 END
ただ閉園時間を過ぎているのか、すでに人気はない。
【ハク】「ナツ…?連れてきたかった場所って…遊園地?」
それでもナツは答えない。
ハイヤーはそのまま車で入ることのできるゲートをくぐり中へと入りメインの大通りを進むと、
閉園時間はとっくに過ぎているのに風車がライトアップされていることに気付いた。
【ハク】
(これって一体…どういうことだ?)
【ハク】
(夜の営業にしては人がいないし…)
しばらく進むと右手に大きな観覧車が見えた。
観覧車はライトアップされていないらしく、静かにその姿を誇示している。
ハイヤーはその観覧車の目の前で止まった。
不思議に思っていると、隣で座っているナツが口を開いた。
【銀】
「着いたぞ。降りろ」
【ハク】
(え?…ここ??)
俺は言われた通りにハイヤーを降りると、ナツも続いて降りる。
俺達を下ろしたハイヤーはそのまま園内の奥へと消えていき、この空間にはナツと俺しかいなくなる。
【銀】
「…そろそろだな」
ナツが意味深な言葉を発した時だった。
カッ
突然俺の目の前をものすごい量の光が覆い、眩しくて思わず目を伏せる。
その光の渦の中、目を凝らしてみると目の前にあった観覧車がライトアップし、動き出していることに気付いた。
【ハク】
「えっ!」
真っ白なイルミネーションに装飾された観覧車を目の前で見ると、神々しいほどの光の洪水にあふれている。
【ハク】
「すげぇ!なんだよコレ…」
【銀】
「いくぞ」
ナツな俺の問いには答えず、そのまま観覧車に近づいていく。
観覧車には誰も乗っていなかった。それもそうだ、さっきまでライトすら付いていなかったのだから。
俺達が観覧車の乗り場につくと、ゴンドラが近づいてくる。
ゴンドラは乗り場が近くなると自動で入口が開き、俺達はその中に乗り込んだ。
乗り込んだゴンドラは、ゆっくりと僕ら空へを運んでいく。
いつの間にか園内は、観覧車以外のライトアップが消えていた。
ふとゴンドラ窓から、空を見上げると、そこには落ちてきそうなほどの星空が広がっていた。
【ハク】
「うあぁ!星がめちゃくちゃ良く見える」
そんな子供のようにはしゃいでいる俺の姿をナツ満足そうに見て微笑んでいた。
【ハク】
「これって…」
【銀】
「…ああ。お前に見せたかった景色だ」
【ハク】
「……ナツ」
俺はこれが、俺だけのために用意された贈り物だという事に初めて気がついた。
【ハク】
(そうか………)
【ハク】
(ナツはずっと俺のこと…)
その事を思うと、ナツの態度に思っていたさまざまな疑問に納得がいく。
ジーンと温かいものが身体の中から湧いて出てくる。
その温かいものが頭の方まで伝わってきて、突然目頭が熱くなる。
つつーっと頬を伝い、何かがこぼれ落ちて、膝を濡らした。
【ハク】
(あ、あれ…?涙…?)
俺は何時の間にか、涙を流していた。
【銀】
「…どうやら、やっとわかったようだな…」
そう言うとナツは窓際を向いていた俺の顔をぐいっと引き寄せて―――
振り向いた俺の頬にさりげなくキスをした。
俺の心臓はまたドクンと鳴る。
でも今度は何かのせいではなく、自らの意思で早鐘を鳴らしている。
心からナツを思って。
ドクン、ドクン
俺はナツの顔を正面から見つめなおし、そっと目を閉じた。
ドクン、ドクン、ドクン
その時ナツは、俺は今まで味わったことのないような優しくとろけるようなキスをくれた。
僕らを乗せたゴンドラは丁度、一番高い場所にあった。
今年のバレンタインは、俺にとって特別な日になった。
期間限定イベント
「2人のバレンタイン」
銀 夏生次編 END