[期間限定イベント"2人のバレンタインmini"] 赤屋 竜次 編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
【ハク】
(やっぱり一番可能性があるのはここだよ…な)
俺はリュウが所属する久々津組の玄関に来ていた。
前に一度訪れているとはいえ、ヤクザの事務所なので緊張する。
【ハク】
(よし!)
俺は腹をくくって、インタ―フォンを押した。
ピンポーン
インターフォンから聞き覚えのある声が聞こえてくる。
【水野】
「はい、久々津組ですが…どちらさんですか?」
【ハク】
「リュ…赤屋さんの友達のハクと言います」
【ハク】
「赤屋さんがこちらにいると思って伺ったのですが…」
【水野】
「ああ、ハクさんか!リュウの兄貴なら、もう帰っちまったと思うけど…」
【ハク】
「…そうですか」
【水野】
「あ、もしかしたら組長なら知ってるかもしれないから聞いてみるよ」
【ハク】
「あ、お構いなく!」
【水野】
「いいっていいって!ちょっと待っててくれよ」
そう言うと水野さんはインターフォンを一方的に切ると、すぐに玄関のドアを開けてくれ、俺は中へ通された。
【水野】
「今、組長が来るから、ちょっと待っててくれな」
【水野】
「組長~!ハクさんですー!」
水野さんはそのまま組長さんに声をかけながら奥に入っていく。
【ハク】
(まいったなぁ…ここにいないとなるとどこいっちゃったんだろ?)
しばらくすると、組長さんがニコニコとした表情で奥から現れた。
【久々津】
「久しぶりだね、ハク君」
【ハク】
「ご無沙汰してます。その節は…」
【久々津】
「あー、堅い挨拶は抜きだ。赤屋を探しているのかい?」
【ハク】
「そうなんです。電話もつながらないし、メールの返事も帰ってこないから、ちょっと心配になって」
【ハク】
「組長さん、リュ…赤屋が立ち寄りそうな場所ってご存知だったりしませんか」
その問いに組長さんは少し考える顔をしてから答えた。
【久々津】
「赤屋だったら、ああ見えて本を読むのが好きだからな」
【久々津】
「駅前の本屋か…」
久々津さんの答えに俺は、少しびっくりした。
リュウが家で本を読んでいる姿をあまり見かけたことがなかったからだ。
【久々津】
「あるいはパチンコ屋で暇つぶししている可能性が高いな」
【ハク】
「探してみます!ありがとございます!」
そう御礼を言って、その場を立ち去ろうとした俺に久々津さんは呼び止めるように言った。
【久々津】
「あ、もしそのどちらにもいなかったら、稲荷神社にいるかもしれん」
【久々津】
「あいつは一人になりたい時に行くって言っていたのでな…」
【久々津】
「赤屋のこと…宜しく頼みます」
【ハク】
「あ…はい」
【ハク】
「では、失礼します」
俺は足早に事務所を出て、駅の方へと向かう。
【ハク】
(ここから一番近いのは…パチンコ店か…)
俺はまず、パチンコ店に向かうことにした。
駅前にあるパチンコ店は全部で3件。
さすがにリュウが普通の成人男性に比べてガタイが良く目立つと言っても、そう簡単には見つからない。
2件はそれほど大きくないからすぐにリュウがいない事を確認できたけど、最後の1件はいわゆる大型店舗で、全部を見て回るのは一苦労した。
結局6階建てのパチンコ店をくまなく見て回ったけど、リュウの姿を見つけることはできなかった。
【ハク】
(パチンコ店にいないってことは…本屋か?)
俺は次に駅前のデパートに入っている本屋を探すことにした。
俺も何度か訪れた事のある駅前デパートにある本屋はいわゆる総合書店で、
一般紙、文庫、漫画本関係などありとあらゆる書籍を幅広く取り扱っている。
品揃えよく、最初に訪れた時にすげぇ広い!っと思ったのが第一印象だ。
そんな本屋ということは、当然売り場面積も広く、ジャンルで分けられているものの、普段リュウがどんな本を読んでいるか知らない俺は、
結局4フロア全てをを駆け回ったが、リュウを見つけだすことはできなかった。
【ハク】
(ここにもいないか…)
半ばあきらめかけた時、事務所を去り際に久々津が教えてくれた場所を思い出した。
【ハク】
(神社!…たしか稲荷神社って言ってたな…)
今の場所からは少し離れているが、もう望みはそこしかない。
俺は足早に本屋を立ち去り、稲荷神社へ向かった。
稲荷神社は住宅地から少し離れた場所にあった。
辛うじて街灯がはあるものの、少し薄暗く心もとない感じがする。
祭りでも開催されていればで店やらお客やらでごった返すのだろうが、今日は特になにもない日だけあって、境内の静けさが少し不気味に感じる。
俺は少し不安になりながら、入口となる鳥居をくぐり、石段を上り始めた。
【ハク】
(夜の神社ってお祭りでもないと来ない場所だしな…)
さすがに夜の11時も過ぎると、境内は人気なく静まりかえっており、よりその不気味さを増しているように見える。
【ハク】
(うーん。こんな場所にいるかなぁ…)
丁度拝殿が見えてきた辺りで、微かだが何やら人影が見えた。
【ハク】
(もしかして…リュウかな?)
【ハク】
「おーい!リュウ!」
俺は声を出してリュウを呼んだ。
すると人影は1つではなく、2人が何やらやり取りをしているようで、俺の声に気付いた人影がこっちに近づいてくる。
【男1】
「兄ちゃん、なんか用かい?」
見ると、あからさまにチンピラ風の男が俺に話かけてきた。
【ハク】
「ゆ…友人を探しているんです」
【ハク】
「この辺で、ガタイのいい革ジャン着た人をみかけませんでしたか?」
【男2】
「さぁ?みかけてねぇな…」
【ハク】
「あ…そうですか。スミマセン」
そう言ってその場を離れよう振りかえった瞬間、一人の男が俺の肩を掴んだ。
【男1】
「よぉ兄ちゃん、人に物尋ねといて、タダで帰ろうってのかい?」
【ハク】
「えっ?」
【男2】
「物尋ねんのには、コレがいるんじゃねぇの?」
そう言うと男は片手で輪を作り、あからさまに金品を要求しているのがわかった。
【ハク】
「いや…俺無職だし…金とかもって…」
言い訳をしている最中だった。
一人の男が俺の手に持っていた鞄を取り上げる。
【男1】
「ん?なんだコレ?」
【ハク】
「そ…それは…」
(やっぱり一番可能性があるのはここだよ…な)
俺はリュウが所属する久々津組の玄関に来ていた。
前に一度訪れているとはいえ、ヤクザの事務所なので緊張する。
【ハク】
(よし!)
俺は腹をくくって、インタ―フォンを押した。
ピンポーン
インターフォンから聞き覚えのある声が聞こえてくる。
【水野】
「はい、久々津組ですが…どちらさんですか?」
【ハク】
「リュ…赤屋さんの友達のハクと言います」
【ハク】
「赤屋さんがこちらにいると思って伺ったのですが…」
【水野】
「ああ、ハクさんか!リュウの兄貴なら、もう帰っちまったと思うけど…」
【ハク】
「…そうですか」
【水野】
「あ、もしかしたら組長なら知ってるかもしれないから聞いてみるよ」
【ハク】
「あ、お構いなく!」
【水野】
「いいっていいって!ちょっと待っててくれよ」
そう言うと水野さんはインターフォンを一方的に切ると、すぐに玄関のドアを開けてくれ、俺は中へ通された。
【水野】
「今、組長が来るから、ちょっと待っててくれな」
【水野】
「組長~!ハクさんですー!」
水野さんはそのまま組長さんに声をかけながら奥に入っていく。
【ハク】
(まいったなぁ…ここにいないとなるとどこいっちゃったんだろ?)
しばらくすると、組長さんがニコニコとした表情で奥から現れた。
【久々津】
「久しぶりだね、ハク君」
【ハク】
「ご無沙汰してます。その節は…」
【久々津】
「あー、堅い挨拶は抜きだ。赤屋を探しているのかい?」
【ハク】
「そうなんです。電話もつながらないし、メールの返事も帰ってこないから、ちょっと心配になって」
【ハク】
「組長さん、リュ…赤屋が立ち寄りそうな場所ってご存知だったりしませんか」
その問いに組長さんは少し考える顔をしてから答えた。
【久々津】
「赤屋だったら、ああ見えて本を読むのが好きだからな」
【久々津】
「駅前の本屋か…」
久々津さんの答えに俺は、少しびっくりした。
リュウが家で本を読んでいる姿をあまり見かけたことがなかったからだ。
【久々津】
「あるいはパチンコ屋で暇つぶししている可能性が高いな」
【ハク】
「探してみます!ありがとございます!」
そう御礼を言って、その場を立ち去ろうとした俺に久々津さんは呼び止めるように言った。
【久々津】
「あ、もしそのどちらにもいなかったら、稲荷神社にいるかもしれん」
【久々津】
「あいつは一人になりたい時に行くって言っていたのでな…」
【久々津】
「赤屋のこと…宜しく頼みます」
【ハク】
「あ…はい」
【ハク】
「では、失礼します」
俺は足早に事務所を出て、駅の方へと向かう。
【ハク】
(ここから一番近いのは…パチンコ店か…)
俺はまず、パチンコ店に向かうことにした。
駅前にあるパチンコ店は全部で3件。
さすがにリュウが普通の成人男性に比べてガタイが良く目立つと言っても、そう簡単には見つからない。
2件はそれほど大きくないからすぐにリュウがいない事を確認できたけど、最後の1件はいわゆる大型店舗で、全部を見て回るのは一苦労した。
結局6階建てのパチンコ店をくまなく見て回ったけど、リュウの姿を見つけることはできなかった。
【ハク】
(パチンコ店にいないってことは…本屋か?)
俺は次に駅前のデパートに入っている本屋を探すことにした。
俺も何度か訪れた事のある駅前デパートにある本屋はいわゆる総合書店で、
一般紙、文庫、漫画本関係などありとあらゆる書籍を幅広く取り扱っている。
品揃えよく、最初に訪れた時にすげぇ広い!っと思ったのが第一印象だ。
そんな本屋ということは、当然売り場面積も広く、ジャンルで分けられているものの、普段リュウがどんな本を読んでいるか知らない俺は、
結局4フロア全てをを駆け回ったが、リュウを見つけだすことはできなかった。
【ハク】
(ここにもいないか…)
半ばあきらめかけた時、事務所を去り際に久々津が教えてくれた場所を思い出した。
【ハク】
(神社!…たしか稲荷神社って言ってたな…)
今の場所からは少し離れているが、もう望みはそこしかない。
俺は足早に本屋を立ち去り、稲荷神社へ向かった。
稲荷神社は住宅地から少し離れた場所にあった。
辛うじて街灯がはあるものの、少し薄暗く心もとない感じがする。
祭りでも開催されていればで店やらお客やらでごった返すのだろうが、今日は特になにもない日だけあって、境内の静けさが少し不気味に感じる。
俺は少し不安になりながら、入口となる鳥居をくぐり、石段を上り始めた。
【ハク】
(夜の神社ってお祭りでもないと来ない場所だしな…)
さすがに夜の11時も過ぎると、境内は人気なく静まりかえっており、よりその不気味さを増しているように見える。
【ハク】
(うーん。こんな場所にいるかなぁ…)
丁度拝殿が見えてきた辺りで、微かだが何やら人影が見えた。
【ハク】
(もしかして…リュウかな?)
【ハク】
「おーい!リュウ!」
俺は声を出してリュウを呼んだ。
すると人影は1つではなく、2人が何やらやり取りをしているようで、俺の声に気付いた人影がこっちに近づいてくる。
【男1】
「兄ちゃん、なんか用かい?」
見ると、あからさまにチンピラ風の男が俺に話かけてきた。
【ハク】
「ゆ…友人を探しているんです」
【ハク】
「この辺で、ガタイのいい革ジャン着た人をみかけませんでしたか?」
【男2】
「さぁ?みかけてねぇな…」
【ハク】
「あ…そうですか。スミマセン」
そう言ってその場を離れよう振りかえった瞬間、一人の男が俺の肩を掴んだ。
【男1】
「よぉ兄ちゃん、人に物尋ねといて、タダで帰ろうってのかい?」
【ハク】
「えっ?」
【男2】
「物尋ねんのには、コレがいるんじゃねぇの?」
そう言うと男は片手で輪を作り、あからさまに金品を要求しているのがわかった。
【ハク】
「いや…俺無職だし…金とかもって…」
言い訳をしている最中だった。
一人の男が俺の手に持っていた鞄を取り上げる。
【男1】
「ん?なんだコレ?」
【ハク】
「そ…それは…」