[期間限定イベント"ハロウィンナイト"] 藍建 仁 編
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【藍建】
「オレがついてる。ほら……」
【ハク】
「藍建さん……」
その手を取ると、藍建さんもぎゅっと力を入れて俺の手を握ってくれる。
【ハク】
(なんだか、すごく安心する……)
だんだんと俺の心は平常に戻りつつあった。
それどころか、藍建さんに触れていると思うとドキドキと鼓動が高鳴る。不安で心臓を鳴らしていたさっきとは全然違う鼓動だ。
そして、すぐにこの触れ合いだけじゃ足りなくなる。
【ハク】
(藍建さん……)
二人だけで暗闇の中に取り残され、俺の中ではもっと藍建さんに触れたいと言う思いが膨らんでいた。
ちらりと藍建さんの方を見ると、熱い視線と目が合う。
【ハク】
「あ……」
【藍建】
「ハクくん……」
ただ手を握っているだけのものから指と指を絡めるようなものに変えると、どちらからともなく互いの体を抱き寄せた。
【ハク】
(俺の手が、藍建さんの体に触れてる)
【ハク】
(ちゃんと、藍建さんはここに、俺の隣にいるんだ……)
確かめ合うように藍建さんの顔を、体をなぞり、藍建さんの手も同じように俺に触れる。
そしてついに唇同士が触れ合おうしたそのときだった。
【アナウンス】
「お待たせいたしました!運転を再開しまーす!」
一瞬でカラフルな電気が点り、ガクンと再び乗り物が動き出す。
【ハク】
「ひゃ……」
【藍建】
「う、わ……いきなりだな。大丈夫かい?」
【ハク】
「はい……なんとか」
【藍建】
「しかし、参ったねこりゃ……ははは」
【ハク】
「はは、藍建さん……今の驚いた顔……」
【藍建】
「ハクくんこそ!」
急に緊張が解けたせいか、二人で顔を見合わせて笑い合う。
明るい場所で久しぶりに見た藍建さんは、少しほっとしたような、困ったような顔をしていた。
【藍建】
「いや、しかし大変な目にあったな」
【ハク】
「そうですね……」
立った今出てきたばかりのお化け屋敷のアトラクションで、ちょうど俺たちの乗った乗り物が機械の故障で停まってしまうというトラブルに見舞われた。
【ハク】
「……でも、俺は結構楽しかったかも」
【藍建】
「何言ってんだよ~あんなに震えてた癖に」
【ハク】
「あっ、あれは……!」
やっと乗り物が動いて、そんなことをしゃべりながらアトラクションを後にする。
そんなとき、前を歩くカップルの会話が耳に入ってきた。
【男】
「知ってた?このアトラクションって暗いところでもちゃんと暗視カメラがついてて、お客様の安全を見守ってるらしいよ」
【女】
「へぇ~、そうなんだ。さすがドリームワールドだね!」
カップルは楽しそうに話をしながら歩いてゆく。
しかし、その会話を聞いてしまった俺たちは茫然とした。
【ハク】
「……藍建さん、今の聞きました?」
【藍建】
「ああ。……さっきのも、もしかすると見られてたかもしれないな」
【ハク】
「そんな……」
【ハク】
(キスしようとしたところも見られてたかもしれないなんて……!)
思い出すだけで顔が熱くなる。
【藍建】「参ったなぁ……」
藍建さんもほんのりと顔を赤くさせていた……。
藍建さんと二人でパーク内を満喫して、気が付けば日も落ちてきた。
今は二人で夜のパレードが始まるのを待っているところだ。
【藍建】
「そろそろ始まるんじゃないか?」
【ハク】
「そうですね……」
【ハク】
「あ、来た!」
【藍建】
「夜のパレードもすごいなぁ!」
たくさんの電飾をつけたゴンドラが目の前を通り過ぎる。
藍建さんも拍手をして盛り上がっていた。
俺も昼間と同じくらい、いやそれ以上にはしゃいでいる。だが、少し風が冷たい……。
【ハク】
(昼間はあんなに暖かかったのに……今じゃ寒いくらいだ)
【ハク】
「……くしゅん!」
つい、くしゃみが出てしまった。
そして、藍建さんはそれを見逃さなかったらしい。
【藍建】
「大丈夫?建物の中へ入るか?」
【ハク】
「ん……平気です」
【藍建】
「そうか?……じゃあせめて、これくらいはさせてくれよ」
そう言って藍建さんは、自分がしていたマフラーを俺の首に巻いてくれる。
ふわりと俺は藍建さんの香りに包まれた。
【ハク】
「あったかい……ありがとうございます」
【ハク】
「あの、俺がマフラー取っちゃって藍建さんは寒くないですか?」
【藍建】
「ああ。……オレは平気」
お礼を言うと大人な笑みで返される。
まだパレードの真っ最中だが、俺はパレードの後半は目の前を通り過ぎる華やかなダンサーやキャラクターたちよりも藍建さんの横顔ばかり見つめていた……。
【藍建】
「さて、パレードも終わったしオレらもそろそろ行くか?」
パレードが終わると、閉園時間も近づいてくる。
親子連れのお客さんはちらほらと帰り始めている頃だ。
藍建さんもゲートに向かいかけているのを、俺は呼び止める。
【ハク】
「あの、俺最後に乗りたいものがあるんです……いいですか?」
【藍建】
「ああ、もちろんいいよ。どれだい?」
【ハク】
「……あれ!」
俺が指さしたのは、ネオンに彩られた観覧車だ。
そして俺たち二人は、最後のアトラクション、観覧車へと向かった。
「オレがついてる。ほら……」
【ハク】
「藍建さん……」
その手を取ると、藍建さんもぎゅっと力を入れて俺の手を握ってくれる。
【ハク】
(なんだか、すごく安心する……)
だんだんと俺の心は平常に戻りつつあった。
それどころか、藍建さんに触れていると思うとドキドキと鼓動が高鳴る。不安で心臓を鳴らしていたさっきとは全然違う鼓動だ。
そして、すぐにこの触れ合いだけじゃ足りなくなる。
【ハク】
(藍建さん……)
二人だけで暗闇の中に取り残され、俺の中ではもっと藍建さんに触れたいと言う思いが膨らんでいた。
ちらりと藍建さんの方を見ると、熱い視線と目が合う。
【ハク】
「あ……」
【藍建】
「ハクくん……」
ただ手を握っているだけのものから指と指を絡めるようなものに変えると、どちらからともなく互いの体を抱き寄せた。
【ハク】
(俺の手が、藍建さんの体に触れてる)
【ハク】
(ちゃんと、藍建さんはここに、俺の隣にいるんだ……)
確かめ合うように藍建さんの顔を、体をなぞり、藍建さんの手も同じように俺に触れる。
そしてついに唇同士が触れ合おうしたそのときだった。
【アナウンス】
「お待たせいたしました!運転を再開しまーす!」
一瞬でカラフルな電気が点り、ガクンと再び乗り物が動き出す。
【ハク】
「ひゃ……」
【藍建】
「う、わ……いきなりだな。大丈夫かい?」
【ハク】
「はい……なんとか」
【藍建】
「しかし、参ったねこりゃ……ははは」
【ハク】
「はは、藍建さん……今の驚いた顔……」
【藍建】
「ハクくんこそ!」
急に緊張が解けたせいか、二人で顔を見合わせて笑い合う。
明るい場所で久しぶりに見た藍建さんは、少しほっとしたような、困ったような顔をしていた。
【藍建】
「いや、しかし大変な目にあったな」
【ハク】
「そうですね……」
立った今出てきたばかりのお化け屋敷のアトラクションで、ちょうど俺たちの乗った乗り物が機械の故障で停まってしまうというトラブルに見舞われた。
【ハク】
「……でも、俺は結構楽しかったかも」
【藍建】
「何言ってんだよ~あんなに震えてた癖に」
【ハク】
「あっ、あれは……!」
やっと乗り物が動いて、そんなことをしゃべりながらアトラクションを後にする。
そんなとき、前を歩くカップルの会話が耳に入ってきた。
【男】
「知ってた?このアトラクションって暗いところでもちゃんと暗視カメラがついてて、お客様の安全を見守ってるらしいよ」
【女】
「へぇ~、そうなんだ。さすがドリームワールドだね!」
カップルは楽しそうに話をしながら歩いてゆく。
しかし、その会話を聞いてしまった俺たちは茫然とした。
【ハク】
「……藍建さん、今の聞きました?」
【藍建】
「ああ。……さっきのも、もしかすると見られてたかもしれないな」
【ハク】
「そんな……」
【ハク】
(キスしようとしたところも見られてたかもしれないなんて……!)
思い出すだけで顔が熱くなる。
【藍建】「参ったなぁ……」
藍建さんもほんのりと顔を赤くさせていた……。
藍建さんと二人でパーク内を満喫して、気が付けば日も落ちてきた。
今は二人で夜のパレードが始まるのを待っているところだ。
【藍建】
「そろそろ始まるんじゃないか?」
【ハク】
「そうですね……」
【ハク】
「あ、来た!」
【藍建】
「夜のパレードもすごいなぁ!」
たくさんの電飾をつけたゴンドラが目の前を通り過ぎる。
藍建さんも拍手をして盛り上がっていた。
俺も昼間と同じくらい、いやそれ以上にはしゃいでいる。だが、少し風が冷たい……。
【ハク】
(昼間はあんなに暖かかったのに……今じゃ寒いくらいだ)
【ハク】
「……くしゅん!」
つい、くしゃみが出てしまった。
そして、藍建さんはそれを見逃さなかったらしい。
【藍建】
「大丈夫?建物の中へ入るか?」
【ハク】
「ん……平気です」
【藍建】
「そうか?……じゃあせめて、これくらいはさせてくれよ」
そう言って藍建さんは、自分がしていたマフラーを俺の首に巻いてくれる。
ふわりと俺は藍建さんの香りに包まれた。
【ハク】
「あったかい……ありがとうございます」
【ハク】
「あの、俺がマフラー取っちゃって藍建さんは寒くないですか?」
【藍建】
「ああ。……オレは平気」
お礼を言うと大人な笑みで返される。
まだパレードの真っ最中だが、俺はパレードの後半は目の前を通り過ぎる華やかなダンサーやキャラクターたちよりも藍建さんの横顔ばかり見つめていた……。
【藍建】
「さて、パレードも終わったしオレらもそろそろ行くか?」
パレードが終わると、閉園時間も近づいてくる。
親子連れのお客さんはちらほらと帰り始めている頃だ。
藍建さんもゲートに向かいかけているのを、俺は呼び止める。
【ハク】
「あの、俺最後に乗りたいものがあるんです……いいですか?」
【藍建】
「ああ、もちろんいいよ。どれだい?」
【ハク】
「……あれ!」
俺が指さしたのは、ネオンに彩られた観覧車だ。
そして俺たち二人は、最後のアトラクション、観覧車へと向かった。