[期間限定イベント"ハロウィンナイト"] 藍建 仁 編
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【ハク】
「ええと、このへんかな……」
【ハク】
「……わ、もうこんなに人がいるのか」
パレードは園内の大通りをぐるりと一周するコースだ。
園の中央にはパレード観賞用のエリアもあり、パレードのコースに沿ってロープが張ってある。
既に人が集まっていたが、俺もその中でなんとか場所を確保することができた。
藍建さんは今、売店に飲み物を買いに行ってくれている。
【ハク】
「あ、藍建さんこっちです!」
俺がちょうど一所に落ち着いたところに飲み物のカップを両手に持った藍建さんの姿が見えて、名前を呼びながら手を振った。
俺に気付いて駆け寄る藍建さんに、改めて一緒にテーマパークに来ていることを実感して少し照れる。
【藍建】
「ハクくん、おまたせ。コーラで良かったかな」
【ハク】
「ありがとうございます」
【藍建】
「……あれ、なんかさっきより顔赤くないか?」
【ハク】
「そっ、そうですか?いい天気だから少し暑いのかも……」
【ハク】
「それより、パレード楽しみですね」
【藍建】
「ん。時間的にはそろそろだな」
そうして藍建さんがちらりと腕時計を見た瞬間、賑やかなパレードの曲が流れだす。
曲が聞こえ始めてからしばらくすると、ゴンドラに乗ったキャラクターや、ハロウィンカラーの衣装をまとったダンサーたちの姿が見えてきた。
【ハク】
「あっ、先頭が見えてきましたよ!」
【ハク】
「うわぁ、すごい!」
【ハク】
「わぁ、こっち来た!ほら、藍建さんも!」
【藍建】
「わかったわかった。ハクくん、はしゃぎすぎだよ……」
藍建さんの腕を掴んで促すと、照れながらもキャラクターに向かって一緒に手を振ってくれる。
【ハク】
「やった!藍建さん、今こっちに手、振ってくれた!」
【藍建】
「本当だな!いや、これは結構……」
最初は照れくさそうにしていた藍建さんも、パレードが終わるころには自分から手を振ったり、すっかり楽しんでくれた様子だった。
【藍建】
「いやぁ、思ってた以上におもしろかったよ」
【ハク】
「藍建さん、最後はずっと拍手してましたもんね」
【藍建】
「いや、恥ずかしいな……ははは」
藍建さんはすっかりこのテーマパークの虜になってしまったらしい。
【ハク】
「じゃあ次は……ここに行きませんか?」
【藍建】
「ん?お化け屋敷……か?」
【ハク】
「あまり怖くはないですけどね」
【ハク】
「やっぱり並んでるかぁ……」
次に向かったのは、俺がこの日一番楽しみにしていたアトラクションだ。
一応お化け屋敷だが、内容は子供向けのためそれほど怖くない。
そして今の期間は、特別にハロウィンバージョンになっていると言うのだ。
【ハク】
(でもさすがに、藍建さんは並んでまで乗りたくないよな……)
だが藍建さんは俺の心を見透かしたように微笑んだ。
【藍建】
「オレはかまわないよ。最後尾はあそこだって」
【藍建】
「ほら、これ以上列が伸びないうちに並んじゃおう」
【ハク】
「……はい!」
藍建さんが何でもないように一緒に並んでくれるのがうれしい。
そして俺たちは行列の最後尾に加わった。
【藍建】
「これはどんなアトラクションなんだい?」
【ハク】
「えっと、乗り物に乗ってお化けが住むお城を進んでいくって言う……」
【ハク】
「それが今はハロウィンの特別バージョンになってるらしくて」
【藍建】
「ああ、この前テレビでやってたやつか!」
【ハク】
「そうなんです!」
待ち時間は長かったが、藍建さんと一緒だとちっとも苦痛ではなかった。
むしろ藍建さんといろいろ話ができたので楽しかったくらいだ。
【藍建】
「……お、いよいよ次がオレたちの番か」
【ハク】
「なんか、しゃべってるとあっという間ですね」
係員の人に促されて二人乗りの乗り物の座席に座る。
お化け屋敷の体ではあるがやはり怖くはなく、映像や作り物で巧みに表現されるお化けはユーモラスで可愛らしいくらいだ。
【藍建】
「へぇ……よくできてるなぁ」
【ハク】
「結構楽しめるでしょう」
【藍建】
「うん、こういうのもたまにはいいもんだな……」
【藍建】
「……っと!?」
【ハク】
「わっ!?」
そのときガクンと言う衝撃と共に場内の明かりが消え、いきなり俺たちの乗っているゴンドラが停止した。
【藍建】
「なんだ?これもアトラクションの一部なのか?」
【ハク】
「こんなのは無かったと思うけど……」
俺と藍建さんが入ったお化け屋敷のアトラクション。
そのアトラクションの途中で、突然乗り物が停まってしまった。
場内の電気も消えていて、まわりを窺うことさえできない。
……そのとき、しんと静かだった場内にアナウンスが響く。
【アナウンス】
「ただいま、システムの異常によりアトラクションの運行を一時的に中止しています」
【アナウンス】
「安全が確認次第再開いたしますので、申し訳ありませんがしばらくそのままでお待ちください。決して席を立ったりはしないように……」
とりあえず何らかの理由でアトラクションが停まってしまった、ということだけがわかった……。
【藍建】
「つまり、故障ってことか?」
【ハク】
「そうみたいですね……」
【藍建】
「しかし、これじゃ何もわからないな……」
しばらくすると暗闇にも目が慣れてきて藍建さんの姿はなんとなく認識できる。
しかし俺たちの他にも同じ状態の客がいるはずだが、乗り物同士の間隔が空いているせいで前後の人の姿は見えない。
【ハク】
(まるで世界に俺たち二人だけになったみたいだ……)
【ハク】
「なんか、ちょっと怖いですね」
藍建さんに怯えていることを知られたくなくて、なるべく感情が声に出ないように呟いた。
お化け屋敷のアトラクション自体はちっとも怖くなかったが、こうして暗闇の中に取り残されていることが怖い。
【藍建】
「大丈夫だって。すぐに元通り動くさ」
【ハク】
「そう……ですよね」
藍建さんが元気な声を出して慰めてくれるが、暗闇は続き、俺の不安も一向に解消しない。
すると、藍建さんがそれを察したのか俺に向かって手を差し延べてくれた。
「ええと、このへんかな……」
【ハク】
「……わ、もうこんなに人がいるのか」
パレードは園内の大通りをぐるりと一周するコースだ。
園の中央にはパレード観賞用のエリアもあり、パレードのコースに沿ってロープが張ってある。
既に人が集まっていたが、俺もその中でなんとか場所を確保することができた。
藍建さんは今、売店に飲み物を買いに行ってくれている。
【ハク】
「あ、藍建さんこっちです!」
俺がちょうど一所に落ち着いたところに飲み物のカップを両手に持った藍建さんの姿が見えて、名前を呼びながら手を振った。
俺に気付いて駆け寄る藍建さんに、改めて一緒にテーマパークに来ていることを実感して少し照れる。
【藍建】
「ハクくん、おまたせ。コーラで良かったかな」
【ハク】
「ありがとうございます」
【藍建】
「……あれ、なんかさっきより顔赤くないか?」
【ハク】
「そっ、そうですか?いい天気だから少し暑いのかも……」
【ハク】
「それより、パレード楽しみですね」
【藍建】
「ん。時間的にはそろそろだな」
そうして藍建さんがちらりと腕時計を見た瞬間、賑やかなパレードの曲が流れだす。
曲が聞こえ始めてからしばらくすると、ゴンドラに乗ったキャラクターや、ハロウィンカラーの衣装をまとったダンサーたちの姿が見えてきた。
【ハク】
「あっ、先頭が見えてきましたよ!」
【ハク】
「うわぁ、すごい!」
【ハク】
「わぁ、こっち来た!ほら、藍建さんも!」
【藍建】
「わかったわかった。ハクくん、はしゃぎすぎだよ……」
藍建さんの腕を掴んで促すと、照れながらもキャラクターに向かって一緒に手を振ってくれる。
【ハク】
「やった!藍建さん、今こっちに手、振ってくれた!」
【藍建】
「本当だな!いや、これは結構……」
最初は照れくさそうにしていた藍建さんも、パレードが終わるころには自分から手を振ったり、すっかり楽しんでくれた様子だった。
【藍建】
「いやぁ、思ってた以上におもしろかったよ」
【ハク】
「藍建さん、最後はずっと拍手してましたもんね」
【藍建】
「いや、恥ずかしいな……ははは」
藍建さんはすっかりこのテーマパークの虜になってしまったらしい。
【ハク】
「じゃあ次は……ここに行きませんか?」
【藍建】
「ん?お化け屋敷……か?」
【ハク】
「あまり怖くはないですけどね」
【ハク】
「やっぱり並んでるかぁ……」
次に向かったのは、俺がこの日一番楽しみにしていたアトラクションだ。
一応お化け屋敷だが、内容は子供向けのためそれほど怖くない。
そして今の期間は、特別にハロウィンバージョンになっていると言うのだ。
【ハク】
(でもさすがに、藍建さんは並んでまで乗りたくないよな……)
だが藍建さんは俺の心を見透かしたように微笑んだ。
【藍建】
「オレはかまわないよ。最後尾はあそこだって」
【藍建】
「ほら、これ以上列が伸びないうちに並んじゃおう」
【ハク】
「……はい!」
藍建さんが何でもないように一緒に並んでくれるのがうれしい。
そして俺たちは行列の最後尾に加わった。
【藍建】
「これはどんなアトラクションなんだい?」
【ハク】
「えっと、乗り物に乗ってお化けが住むお城を進んでいくって言う……」
【ハク】
「それが今はハロウィンの特別バージョンになってるらしくて」
【藍建】
「ああ、この前テレビでやってたやつか!」
【ハク】
「そうなんです!」
待ち時間は長かったが、藍建さんと一緒だとちっとも苦痛ではなかった。
むしろ藍建さんといろいろ話ができたので楽しかったくらいだ。
【藍建】
「……お、いよいよ次がオレたちの番か」
【ハク】
「なんか、しゃべってるとあっという間ですね」
係員の人に促されて二人乗りの乗り物の座席に座る。
お化け屋敷の体ではあるがやはり怖くはなく、映像や作り物で巧みに表現されるお化けはユーモラスで可愛らしいくらいだ。
【藍建】
「へぇ……よくできてるなぁ」
【ハク】
「結構楽しめるでしょう」
【藍建】
「うん、こういうのもたまにはいいもんだな……」
【藍建】
「……っと!?」
【ハク】
「わっ!?」
そのときガクンと言う衝撃と共に場内の明かりが消え、いきなり俺たちの乗っているゴンドラが停止した。
【藍建】
「なんだ?これもアトラクションの一部なのか?」
【ハク】
「こんなのは無かったと思うけど……」
俺と藍建さんが入ったお化け屋敷のアトラクション。
そのアトラクションの途中で、突然乗り物が停まってしまった。
場内の電気も消えていて、まわりを窺うことさえできない。
……そのとき、しんと静かだった場内にアナウンスが響く。
【アナウンス】
「ただいま、システムの異常によりアトラクションの運行を一時的に中止しています」
【アナウンス】
「安全が確認次第再開いたしますので、申し訳ありませんがしばらくそのままでお待ちください。決して席を立ったりはしないように……」
とりあえず何らかの理由でアトラクションが停まってしまった、ということだけがわかった……。
【藍建】
「つまり、故障ってことか?」
【ハク】
「そうみたいですね……」
【藍建】
「しかし、これじゃ何もわからないな……」
しばらくすると暗闇にも目が慣れてきて藍建さんの姿はなんとなく認識できる。
しかし俺たちの他にも同じ状態の客がいるはずだが、乗り物同士の間隔が空いているせいで前後の人の姿は見えない。
【ハク】
(まるで世界に俺たち二人だけになったみたいだ……)
【ハク】
「なんか、ちょっと怖いですね」
藍建さんに怯えていることを知られたくなくて、なるべく感情が声に出ないように呟いた。
お化け屋敷のアトラクション自体はちっとも怖くなかったが、こうして暗闇の中に取り残されていることが怖い。
【藍建】
「大丈夫だって。すぐに元通り動くさ」
【ハク】
「そう……ですよね」
藍建さんが元気な声を出して慰めてくれるが、暗闇は続き、俺の不安も一向に解消しない。
すると、藍建さんがそれを察したのか俺に向かって手を差し延べてくれた。