[期間限定イベント"ハロウィンナイト"] 藍建 仁 編
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【ハク】
(うーん、夕飯は何にしようかな……)
仕事帰り、スーツ姿のまま俺は駅前のショッピング施設の一階にあるスーパーに来ていた。
藍建さんが今日は早く帰れると言っていたので、それならばと夕飯を作ることにしたのだ。
【ハク】
(アジが安いな……いや、ここ奮発してサンマにするか?)
【ハク】
(あれ?携帯鳴ってる……)
俺が今夜のメニューに頭を悩ませていると、ポケットの中で携帯が震えた。
取り出して見ると、藍建さんからの着信だ。
【ハク】
「もしもし。藍建さんですか?」
【藍建】
「あ、ハクくん?仕事が今、終わったとこなんだ。ハクくん、どこにいる?」
【ハク】
「お疲れ様です。今、駅前のスーパーで買い物してるとこですよ」
【藍建】
「じゃあ、オレも向かうよ。少しだけ買い物しながら待っててくれ」
【ハク】
「わかりました。待ってますね」
どうやら藍建さんはスーパーまで来てくれるらしい。
今警察署を出たところだとしたら、10分もかからないだろう。
【藍建】
「あ、いたいたハクくん!」
【ハク】
「藍建さん!」
予想通り、10分ほどで藍建さんがスーパーに到着した。
【藍建】
「お、今日は魚か~?」
【ハク】
「あっ……」
藍建さんはカゴの中を覗き込みながら、自然な仕草で俺の手からカゴを奪ってゆく。
カゴを持ってくれておきながら、こちらにお礼を言わせる隙も見せないところが流石だ。
【藍建】
「それじゃ、他に買うものは?」
【ハク】
「いえ、あとは何か藍建さんの欲しいものがあれば……」
【藍建】
「そうだな……あっ、このお菓子入れてもいい?」
【ハク】
「いいですけど、ひとつだけですよ」
【藍建】
「え~?厳しいなぁ……」
結局藍建さんの目当てのお菓子をひとつだけカゴに入れて、そのままレジに向かって会計を済ませた。
藍建さんといると、ただの買い物もすごく楽しくなってしまうから不思議だ。
【ハク】
「あの……さっきはカゴ持ってもらって、ありがとうございます」
【藍建】
「ん?ああ、いいよいいよ。気にしないで」
【藍建】
「その代わり、美味しい夕飯期待してるよ」
【ハク】
「それは……まかせてください!」
【藍建】
「あ、でもその前に……」
【ハク】
「……?」
会計終了後、レジの後ろのサッカー台で袋に買ったものを詰めていると、会話の途中で藍建さんが何かを思い出したように言葉を切る。
【藍建】
「買わなきゃいけない本があるんだった。帰る前に本屋に寄っていいかな?」
【ハク】
「もちろん、いいですよ」
そうして、俺も藍建さんについて同じ建物内にある本屋へと向かった。
【藍建】
「悪いね、付き合わせちゃって。すぐ買ってくるから」
【ハク】
「大丈夫ですよ。じゃあ、俺は雑誌でも見ながら待ってますね」
スーパーを出た後、藍建さんが買うものがあるということで俺たちは同じ建物内の本屋へとやって来た。
藍建さんは専門書コーナーへ向かってしまったので、俺は雑誌を眺めながら暇をつぶすことにした。
【ハク】
「……お?」
目についたのは、タウン誌コーナーの一冊の雑誌。あるテーマパークの特集記事だった。
【ハク】
「ドリームワールド、か……」
【ハク】
(そういえば、この手のものも長いこと行ってないなぁ)
ドリームワールドは、郊外にある大きなテーマパークだ。家族連れからカップルまで、一年中多くの人で賑わっている。
なんとなく、俺はその雑誌を手に取ってページをめくっていた。
【ハク】
(へぇ、今の時季はハロウィンパーティっていうのをやってるんだ……)
記事によると、どうやらパレードや、他にも色々なイベントが目白押しらしい。
気が付くと俺は、その特集を熱心に読みふけっていた……。
【藍建】
「ハクくん、待たせたね」
【ハク】
「あっ、藍建さん……」
ちょうど雑誌を読み終わるくらいの頃、藍建さんに声をかけられる。
どうやら藍建さんの買い物が済んだらしいので、俺も読んでいた雑誌を置いた。
【藍建】
「あれ、それ買わなくていいの?」
【ハク】
「はい……なんとなく、見てただけなんで」
【藍建】
「……そう?じゃ、帰ろうか」
【ハク】
「はい!」
【藍建】
「いただきまーす」
【ハク】
「いただきます」
【藍建】
「いやぁ、秋の味覚だね~」
【ハク】
「やっぱり、サンマにしてよかったですね」
そしてその日の夜は、結局奮発したサンマを焼いて食卓に載せた。
どうやら藍建さんにも喜んでもらえたらしくほっとする。
そんなとき、なんとなく点けていたテレビからは、リポーターの女性の明るい声が聞こえてきた。
【リポーター】
『私は今、ハロウィンイベント中のドリームワールドに来ています!』
【ハク】
(あ、今日の雑誌で見たやつだ……)
【リポーター】
『見てください!たった今、ハロウィンのパレードが始まりました~!!』
思わず俺の目はテレビに釘付けになってしまい、箸が止まる。
そんな俺の様子を、藍建さんは見逃さなかった。
【藍建】
「ハクくん、もしかして……ここ、行きたい?」
【ハク】
「えっ!?」
【ハク】
「い、いや……そうでもないです」
【藍建】
「……そう?」
【ハク】
「もう、ちょっと見てただけじゃないですか」
【ハク】
(正直なところ、ちょっと行ってみたい……)
【ハク】
(でも、いい年してテーマパークに行きたいなんて、子供みたいだもんな……)
結局その話はそれっきりで、いつものように夕食の時間は過ぎて行った。
(うーん、夕飯は何にしようかな……)
仕事帰り、スーツ姿のまま俺は駅前のショッピング施設の一階にあるスーパーに来ていた。
藍建さんが今日は早く帰れると言っていたので、それならばと夕飯を作ることにしたのだ。
【ハク】
(アジが安いな……いや、ここ奮発してサンマにするか?)
【ハク】
(あれ?携帯鳴ってる……)
俺が今夜のメニューに頭を悩ませていると、ポケットの中で携帯が震えた。
取り出して見ると、藍建さんからの着信だ。
【ハク】
「もしもし。藍建さんですか?」
【藍建】
「あ、ハクくん?仕事が今、終わったとこなんだ。ハクくん、どこにいる?」
【ハク】
「お疲れ様です。今、駅前のスーパーで買い物してるとこですよ」
【藍建】
「じゃあ、オレも向かうよ。少しだけ買い物しながら待っててくれ」
【ハク】
「わかりました。待ってますね」
どうやら藍建さんはスーパーまで来てくれるらしい。
今警察署を出たところだとしたら、10分もかからないだろう。
【藍建】
「あ、いたいたハクくん!」
【ハク】
「藍建さん!」
予想通り、10分ほどで藍建さんがスーパーに到着した。
【藍建】
「お、今日は魚か~?」
【ハク】
「あっ……」
藍建さんはカゴの中を覗き込みながら、自然な仕草で俺の手からカゴを奪ってゆく。
カゴを持ってくれておきながら、こちらにお礼を言わせる隙も見せないところが流石だ。
【藍建】
「それじゃ、他に買うものは?」
【ハク】
「いえ、あとは何か藍建さんの欲しいものがあれば……」
【藍建】
「そうだな……あっ、このお菓子入れてもいい?」
【ハク】
「いいですけど、ひとつだけですよ」
【藍建】
「え~?厳しいなぁ……」
結局藍建さんの目当てのお菓子をひとつだけカゴに入れて、そのままレジに向かって会計を済ませた。
藍建さんといると、ただの買い物もすごく楽しくなってしまうから不思議だ。
【ハク】
「あの……さっきはカゴ持ってもらって、ありがとうございます」
【藍建】
「ん?ああ、いいよいいよ。気にしないで」
【藍建】
「その代わり、美味しい夕飯期待してるよ」
【ハク】
「それは……まかせてください!」
【藍建】
「あ、でもその前に……」
【ハク】
「……?」
会計終了後、レジの後ろのサッカー台で袋に買ったものを詰めていると、会話の途中で藍建さんが何かを思い出したように言葉を切る。
【藍建】
「買わなきゃいけない本があるんだった。帰る前に本屋に寄っていいかな?」
【ハク】
「もちろん、いいですよ」
そうして、俺も藍建さんについて同じ建物内にある本屋へと向かった。
【藍建】
「悪いね、付き合わせちゃって。すぐ買ってくるから」
【ハク】
「大丈夫ですよ。じゃあ、俺は雑誌でも見ながら待ってますね」
スーパーを出た後、藍建さんが買うものがあるということで俺たちは同じ建物内の本屋へとやって来た。
藍建さんは専門書コーナーへ向かってしまったので、俺は雑誌を眺めながら暇をつぶすことにした。
【ハク】
「……お?」
目についたのは、タウン誌コーナーの一冊の雑誌。あるテーマパークの特集記事だった。
【ハク】
「ドリームワールド、か……」
【ハク】
(そういえば、この手のものも長いこと行ってないなぁ)
ドリームワールドは、郊外にある大きなテーマパークだ。家族連れからカップルまで、一年中多くの人で賑わっている。
なんとなく、俺はその雑誌を手に取ってページをめくっていた。
【ハク】
(へぇ、今の時季はハロウィンパーティっていうのをやってるんだ……)
記事によると、どうやらパレードや、他にも色々なイベントが目白押しらしい。
気が付くと俺は、その特集を熱心に読みふけっていた……。
【藍建】
「ハクくん、待たせたね」
【ハク】
「あっ、藍建さん……」
ちょうど雑誌を読み終わるくらいの頃、藍建さんに声をかけられる。
どうやら藍建さんの買い物が済んだらしいので、俺も読んでいた雑誌を置いた。
【藍建】
「あれ、それ買わなくていいの?」
【ハク】
「はい……なんとなく、見てただけなんで」
【藍建】
「……そう?じゃ、帰ろうか」
【ハク】
「はい!」
【藍建】
「いただきまーす」
【ハク】
「いただきます」
【藍建】
「いやぁ、秋の味覚だね~」
【ハク】
「やっぱり、サンマにしてよかったですね」
そしてその日の夜は、結局奮発したサンマを焼いて食卓に載せた。
どうやら藍建さんにも喜んでもらえたらしくほっとする。
そんなとき、なんとなく点けていたテレビからは、リポーターの女性の明るい声が聞こえてきた。
【リポーター】
『私は今、ハロウィンイベント中のドリームワールドに来ています!』
【ハク】
(あ、今日の雑誌で見たやつだ……)
【リポーター】
『見てください!たった今、ハロウィンのパレードが始まりました~!!』
思わず俺の目はテレビに釘付けになってしまい、箸が止まる。
そんな俺の様子を、藍建さんは見逃さなかった。
【藍建】
「ハクくん、もしかして……ここ、行きたい?」
【ハク】
「えっ!?」
【ハク】
「い、いや……そうでもないです」
【藍建】
「……そう?」
【ハク】
「もう、ちょっと見てただけじゃないですか」
【ハク】
(正直なところ、ちょっと行ってみたい……)
【ハク】
(でも、いい年してテーマパークに行きたいなんて、子供みたいだもんな……)
結局その話はそれっきりで、いつものように夕食の時間は過ぎて行った。
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