[期間限定イベント"ハロウィンナイト"] 銀 夏生 編
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【銀】
「ああ、不本意ながらな」
【ハク】
「じゃあ…その、仮装の準備とか、しなくて良いのか?」
俺がそう尋ねると、ナツはコーヒーを口に運びながら、冷静に明日のことを説明してきた。
【銀】
「何も心配することはない。今回招待されているパーティはかなり本格的だからな」
【ハク】
「本格的?」
【銀】
「そうだ。つまり招待客は何も用意する必要などない」
【銀】
「会場に行けば、プロのメーキャップアーティストがその人に似合う衣装を選び、仮装させてくれる。そういうシステムになっているんだ」
【ハク】
「え!?プロの人が!?」
【銀】
「そうだ」
【ハク】
(そんな本格的なのかよ…!ただのハロウィンパーティだと思ってたのに…!)
プロに衣装を仕立ててもらえるなんて、なかなか出来ない経験だ。
その事に俺は一瞬興奮してしまった。
でも……。
【ハク】
「……ん?それってつまり…自分の意見とか、一切通用しないってことだよな?」
【銀】
「ご名答。たまには頭が回るようだな、ハク」
【ハク】
「たまにはって……相変わらずヒドイ…」
【銀】
「まあそういうわけだから、用意するものは招待状と覚悟だな」
【ハク】
「うっ……マジかよ」
【銀】
「俺が参加を拒否する理由がようやく理解できたか?」
【ハク】
「……う、うん」
何の準備も要らないというのは楽だが……それにしても選択権が無いとなると話は別だ。
一体どんな仮装をさせられる事になるのか―――。
俺は思わず不安なため息を吐いた。
翌日――――。
パーティ当日になり、ナツと俺は招待状…と覚悟を手に、タクシーで会場へと向かった。
ナツの自宅から一時間ほどだが、距離としては結構ある気がする。
【ハク】
「ふうん…こんなところに会場なんてあるんだ?」
【銀】
「お前の想像とは違うかもしれないがな」
【銀】
「―――ああ、見えてきたぞ」
【ハク】
「うわ……ここが会場?」
【銀】
「そうだ。中世ヨーロッパの雰囲気だろう?」
【ハク】
「確かに…」
【ハク】
(まるで外国にいるみたいな気分だ……)
俺の目に飛び込んできたのは、まるでホテルのような外観を持つ大きな洋館だった。
背後を緑に囲まれ、ライトアップされたその姿は、そこだけ現実から切り離されたみたいに幻想的だ。
【ハク】
(すごい……)
【銀】
「ハク。アホ面もその辺にしておけ。降りるぞ」
【ハク】
「ああ…ごめん!」
【ハク】
「――って。またアホ面って言ったな!」
俺たちはタクシーから降りると、洋館に足を踏み入れた。
入ってすぐの受付で招待状を提示すると、受付の女性がにっこりと笑って案内してくれる。
【受付嬢】
「銀様でいらっしゃいますね、お待ちしておりました」
【銀】
「ああ」
【受付嬢】
「早速で恐縮ではございますが、本日の衣装をご案内いたしますので……」
【受付嬢】
「銀様は左手のドアよりお入りください。秘書のハク様は右手のドアよりどうぞ」
【ハク】
「え、別々なんですか?」
【受付嬢】
「はい。そのようになっております」
【ハク】
「そうなんですか…」
【ハク】
(何だかちょっと心細いな……)
【銀】
「というわけだそうだ。じゃあまた後でな、ハク君」
【ハク】
「はい、社長」
俺たちは案内された通り、別々のドアへと向かう。
少し心配だが…仕方がない。
【ハク】
(そうだよな。今の俺は、あくまでナツの秘書なんだもんな)
【ハク】
(秘書のハク様、とか言われちゃな…堂々としなきゃ)
ナツとは別の控室に通された俺を待っていたのは、仮装した2人の男だった。
彼らにエスコートされ、俺は仮装の準備を進めていく。
【男】
「それではハク様。早速ですが、衣装の方を……」
【ハク】
「はい」
【ハク】
(どんな衣装なんだろう……)
【男】
「本日のハク様の衣装はこちらになります」
【ハク】
「はい」
【ハク】
「………って」
【ハク】
「ええええ!?こ、これが俺の衣装ですか!?」
【男】
「はい、左様でございます」
【ハク】
(ちょ…マジかよ!!)
それは―――――メイド服だった……。
【ハク】
(いくらハロウィンパーティでも、許せるものと許せないものがあるぞ!)
【ハク】
(っていうか……)
【ハク】
(プロのメーキャップアーティストが最適な仮装を選んでくれるって言ってたけど……それがコレってことかよ!?)
ありえない。
どう考えてもありえない。
【ハク】
「ちょ…こ、これ…いくら何でも着れませんよ…!」
【男】
「そう申されましても、着て頂かなければ困ります」
【ハク】
「そんな事言われたって、こっちが困りますよ!!」
【ハク】
(メイド服なんてあり得ないって…!)
大の男がメイド服なんて―――そう思って反論したものの、着て頂かなければ困りますの一点張りだ。
その上……。
「ああ、不本意ながらな」
【ハク】
「じゃあ…その、仮装の準備とか、しなくて良いのか?」
俺がそう尋ねると、ナツはコーヒーを口に運びながら、冷静に明日のことを説明してきた。
【銀】
「何も心配することはない。今回招待されているパーティはかなり本格的だからな」
【ハク】
「本格的?」
【銀】
「そうだ。つまり招待客は何も用意する必要などない」
【銀】
「会場に行けば、プロのメーキャップアーティストがその人に似合う衣装を選び、仮装させてくれる。そういうシステムになっているんだ」
【ハク】
「え!?プロの人が!?」
【銀】
「そうだ」
【ハク】
(そんな本格的なのかよ…!ただのハロウィンパーティだと思ってたのに…!)
プロに衣装を仕立ててもらえるなんて、なかなか出来ない経験だ。
その事に俺は一瞬興奮してしまった。
でも……。
【ハク】
「……ん?それってつまり…自分の意見とか、一切通用しないってことだよな?」
【銀】
「ご名答。たまには頭が回るようだな、ハク」
【ハク】
「たまにはって……相変わらずヒドイ…」
【銀】
「まあそういうわけだから、用意するものは招待状と覚悟だな」
【ハク】
「うっ……マジかよ」
【銀】
「俺が参加を拒否する理由がようやく理解できたか?」
【ハク】
「……う、うん」
何の準備も要らないというのは楽だが……それにしても選択権が無いとなると話は別だ。
一体どんな仮装をさせられる事になるのか―――。
俺は思わず不安なため息を吐いた。
翌日――――。
パーティ当日になり、ナツと俺は招待状…と覚悟を手に、タクシーで会場へと向かった。
ナツの自宅から一時間ほどだが、距離としては結構ある気がする。
【ハク】
「ふうん…こんなところに会場なんてあるんだ?」
【銀】
「お前の想像とは違うかもしれないがな」
【銀】
「―――ああ、見えてきたぞ」
【ハク】
「うわ……ここが会場?」
【銀】
「そうだ。中世ヨーロッパの雰囲気だろう?」
【ハク】
「確かに…」
【ハク】
(まるで外国にいるみたいな気分だ……)
俺の目に飛び込んできたのは、まるでホテルのような外観を持つ大きな洋館だった。
背後を緑に囲まれ、ライトアップされたその姿は、そこだけ現実から切り離されたみたいに幻想的だ。
【ハク】
(すごい……)
【銀】
「ハク。アホ面もその辺にしておけ。降りるぞ」
【ハク】
「ああ…ごめん!」
【ハク】
「――って。またアホ面って言ったな!」
俺たちはタクシーから降りると、洋館に足を踏み入れた。
入ってすぐの受付で招待状を提示すると、受付の女性がにっこりと笑って案内してくれる。
【受付嬢】
「銀様でいらっしゃいますね、お待ちしておりました」
【銀】
「ああ」
【受付嬢】
「早速で恐縮ではございますが、本日の衣装をご案内いたしますので……」
【受付嬢】
「銀様は左手のドアよりお入りください。秘書のハク様は右手のドアよりどうぞ」
【ハク】
「え、別々なんですか?」
【受付嬢】
「はい。そのようになっております」
【ハク】
「そうなんですか…」
【ハク】
(何だかちょっと心細いな……)
【銀】
「というわけだそうだ。じゃあまた後でな、ハク君」
【ハク】
「はい、社長」
俺たちは案内された通り、別々のドアへと向かう。
少し心配だが…仕方がない。
【ハク】
(そうだよな。今の俺は、あくまでナツの秘書なんだもんな)
【ハク】
(秘書のハク様、とか言われちゃな…堂々としなきゃ)
ナツとは別の控室に通された俺を待っていたのは、仮装した2人の男だった。
彼らにエスコートされ、俺は仮装の準備を進めていく。
【男】
「それではハク様。早速ですが、衣装の方を……」
【ハク】
「はい」
【ハク】
(どんな衣装なんだろう……)
【男】
「本日のハク様の衣装はこちらになります」
【ハク】
「はい」
【ハク】
「………って」
【ハク】
「ええええ!?こ、これが俺の衣装ですか!?」
【男】
「はい、左様でございます」
【ハク】
(ちょ…マジかよ!!)
それは―――――メイド服だった……。
【ハク】
(いくらハロウィンパーティでも、許せるものと許せないものがあるぞ!)
【ハク】
(っていうか……)
【ハク】
(プロのメーキャップアーティストが最適な仮装を選んでくれるって言ってたけど……それがコレってことかよ!?)
ありえない。
どう考えてもありえない。
【ハク】
「ちょ…こ、これ…いくら何でも着れませんよ…!」
【男】
「そう申されましても、着て頂かなければ困ります」
【ハク】
「そんな事言われたって、こっちが困りますよ!!」
【ハク】
(メイド服なんてあり得ないって…!)
大の男がメイド服なんて―――そう思って反論したものの、着て頂かなければ困りますの一点張りだ。
その上……。