[期間限定イベント"ハロウィンナイト"] 銀 夏生 編
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季節が秋になったある日のこと、ナツ宛に一通の手紙が会社に届いた。
【ハク】
「社長、手紙です」
【銀】
「ああ、悪いな」
【銀】
「……。………はあ、これか…」
手渡した手紙をペーパーナイフで丁寧に開けた銀は、その中身を確認するなりため息を吐く。
普通の手紙と違い、妙にキチンとした封書だが……何か問題でもあったのだろうか?
【ハク】
「どうかしたんですか?」
【銀】
「いや…少々頭が痛い内容だったんでな」
【ハク】
「頭が痛い…?」
【銀】
「ああ。交流のある会社のハロウィンパーティの招待状だからな」
【ハク】
「ハロウィンパーティ?へえ、面白そう…」
【銀】
「あのな。遊びじゃないんだぞ?」
【ハク】
「わ、わかってるよ。単なる感想だって」
【ハク】
「それにしてもハロウィンパーティだなんて、会社でもそんなことあるんだ?」
【銀】
「まあな。ここは外資系の会社だから特にな」
【銀】
「実際、去年も誘われたんだ。どうやらハロウィンは毎年恒例らしい」
【ハク】
「なるほど。で、去年は参加したのか?」
【銀】
「いや。どうもこういうのは面倒だからな…」
【ハク】
「そうなんだ。じゃあ今年も不参加?」
【銀】
「はあ…。だから今そこを悩んでいるんだ」
銀は眼鏡をクイと上げると、腕組をして目を閉じた。
去年は参加しなかったのに今年は悩むだなんて…少しは行く気があるんだろうか?
俺が首を傾げていると、銀がいかにもそうに溜息をついた。
【銀】
「遠慮したいところだが…さすがに今年は参加しないわけにはいかないか……」
【銀】
「実は今年、この会社とは大きな取引を行う予定になっているんだ」
【ハク】
「え、そうなのか?」
【ハク】
(知らなかった…。まだその話、聞いてなかったな)
【銀】
「そうだ。その関係で、社長直々にパーティ参加を促されている」
【ハク】
「じゃあ、参加しないわけにはいかないんじゃないか?」
【銀】
「まあな。―――ただ、問題がある」
【ハク】
「問題?」
【銀】
「そうだ。大きな問題だ」
【ハク】
「そんなに?仕事がブッキングしてるとか、そういうことか?」
【ハク】
「だったら俺が何とかスケジュール調整して――」
【銀】
「いや、そういうことじゃない」
【ハク】
「じゃあ何だよ?」
【銀】
「つまり―――――仮装をしなくてはならないんだ」
【ハク】
「……は?」
【銀】
「……ハク。なんだそのアホ面は」
【ハク】
「えっ!あ…ご、ごめん!いや、その…ちょっと意外だったから」
【ハク】
(なんだよ、ナツ。仮装を嫌がってただけじゃないかよ)
もっと真面目な理由かと思っていた俺は、内心少しおかしかった。
しかしそれは表には出さず、真剣に仮装についてを考えたりする。
【ハク】
「そうだなあ。ナツが着るなら…あんまり外さない奴がいいよな。マントがついてるような奴とか…」
【銀】
「――おい、ハク」
【ハク】
「ん?」
【銀】
「俺はそんなことは頼んでいない。ついでに言うと、ここは会社だ」
【ハク】
「し、失礼しました社長…!」
【ハク】
「でも…その、それはやっぱり出席しないといけないんですよね?」
【銀】
「まあ、そうなるだろうな」
【ハク】
(ということは、なんだかんだ言って仮装するわけだ…)
【銀】
「――言っておくが。お前も参加だからな」
【ハク】
「えっ!?」
【ハク】
「そんな、俺、仮装とか嫌だって…!」
【銀】
「却下」
【ハク】
「ちょ、ナツ…!」
【銀】
「社長命令だ!」
【ハク】
「うっ…」
きっぱりそう言い切られて、俺はすっかり反論できなくなってしまった。
社長命令と言われてしまっては仕方ない……。
俺は肩を竦め、弱弱しく同意するのだった…………。
それから数日経った、ある日の夜―――――。
【ハク】
「今日も良く働いたな……。持ち越しの仕事は無いし、明日は……」
【ハク】
「ん?そういえば明日って……」
仕事のスケジュールをチェックしていた俺は、ふとあることを思い出す。
話題に出ないせいですっかり忘れていたが、例のパーティは確か明日だったはずだ。
俺はリビングで寛ぐナツに、おずおずと明日の事を尋ねる。
【ハク】
「なあ、ナツ。例のパーティって明日じゃなかったっけ?」
【銀】
「ああ、そうだ」
【ハク】
「そうだ、って…なんだか緊張感ないのな」
【銀】
「緊張する必要性がどこにある?」
【ハク】
「いや、そうだけどさ。ナツ、全然話題に出してこないから……」
【銀】
「それも必要性がないからな」
【ハク】
「でもさ、確か仮装するとか言ってなかったっけ?」
【ハク】
「社長、手紙です」
【銀】
「ああ、悪いな」
【銀】
「……。………はあ、これか…」
手渡した手紙をペーパーナイフで丁寧に開けた銀は、その中身を確認するなりため息を吐く。
普通の手紙と違い、妙にキチンとした封書だが……何か問題でもあったのだろうか?
【ハク】
「どうかしたんですか?」
【銀】
「いや…少々頭が痛い内容だったんでな」
【ハク】
「頭が痛い…?」
【銀】
「ああ。交流のある会社のハロウィンパーティの招待状だからな」
【ハク】
「ハロウィンパーティ?へえ、面白そう…」
【銀】
「あのな。遊びじゃないんだぞ?」
【ハク】
「わ、わかってるよ。単なる感想だって」
【ハク】
「それにしてもハロウィンパーティだなんて、会社でもそんなことあるんだ?」
【銀】
「まあな。ここは外資系の会社だから特にな」
【銀】
「実際、去年も誘われたんだ。どうやらハロウィンは毎年恒例らしい」
【ハク】
「なるほど。で、去年は参加したのか?」
【銀】
「いや。どうもこういうのは面倒だからな…」
【ハク】
「そうなんだ。じゃあ今年も不参加?」
【銀】
「はあ…。だから今そこを悩んでいるんだ」
銀は眼鏡をクイと上げると、腕組をして目を閉じた。
去年は参加しなかったのに今年は悩むだなんて…少しは行く気があるんだろうか?
俺が首を傾げていると、銀がいかにもそうに溜息をついた。
【銀】
「遠慮したいところだが…さすがに今年は参加しないわけにはいかないか……」
【銀】
「実は今年、この会社とは大きな取引を行う予定になっているんだ」
【ハク】
「え、そうなのか?」
【ハク】
(知らなかった…。まだその話、聞いてなかったな)
【銀】
「そうだ。その関係で、社長直々にパーティ参加を促されている」
【ハク】
「じゃあ、参加しないわけにはいかないんじゃないか?」
【銀】
「まあな。―――ただ、問題がある」
【ハク】
「問題?」
【銀】
「そうだ。大きな問題だ」
【ハク】
「そんなに?仕事がブッキングしてるとか、そういうことか?」
【ハク】
「だったら俺が何とかスケジュール調整して――」
【銀】
「いや、そういうことじゃない」
【ハク】
「じゃあ何だよ?」
【銀】
「つまり―――――仮装をしなくてはならないんだ」
【ハク】
「……は?」
【銀】
「……ハク。なんだそのアホ面は」
【ハク】
「えっ!あ…ご、ごめん!いや、その…ちょっと意外だったから」
【ハク】
(なんだよ、ナツ。仮装を嫌がってただけじゃないかよ)
もっと真面目な理由かと思っていた俺は、内心少しおかしかった。
しかしそれは表には出さず、真剣に仮装についてを考えたりする。
【ハク】
「そうだなあ。ナツが着るなら…あんまり外さない奴がいいよな。マントがついてるような奴とか…」
【銀】
「――おい、ハク」
【ハク】
「ん?」
【銀】
「俺はそんなことは頼んでいない。ついでに言うと、ここは会社だ」
【ハク】
「し、失礼しました社長…!」
【ハク】
「でも…その、それはやっぱり出席しないといけないんですよね?」
【銀】
「まあ、そうなるだろうな」
【ハク】
(ということは、なんだかんだ言って仮装するわけだ…)
【銀】
「――言っておくが。お前も参加だからな」
【ハク】
「えっ!?」
【ハク】
「そんな、俺、仮装とか嫌だって…!」
【銀】
「却下」
【ハク】
「ちょ、ナツ…!」
【銀】
「社長命令だ!」
【ハク】
「うっ…」
きっぱりそう言い切られて、俺はすっかり反論できなくなってしまった。
社長命令と言われてしまっては仕方ない……。
俺は肩を竦め、弱弱しく同意するのだった…………。
それから数日経った、ある日の夜―――――。
【ハク】
「今日も良く働いたな……。持ち越しの仕事は無いし、明日は……」
【ハク】
「ん?そういえば明日って……」
仕事のスケジュールをチェックしていた俺は、ふとあることを思い出す。
話題に出ないせいですっかり忘れていたが、例のパーティは確か明日だったはずだ。
俺はリビングで寛ぐナツに、おずおずと明日の事を尋ねる。
【ハク】
「なあ、ナツ。例のパーティって明日じゃなかったっけ?」
【銀】
「ああ、そうだ」
【ハク】
「そうだ、って…なんだか緊張感ないのな」
【銀】
「緊張する必要性がどこにある?」
【ハク】
「いや、そうだけどさ。ナツ、全然話題に出してこないから……」
【銀】
「それも必要性がないからな」
【ハク】
「でもさ、確か仮装するとか言ってなかったっけ?」
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