[本編] 緑川 彰一 編
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【緑川】
「今日はありがとう、ユキ」
【緑川】
「なんだかすっきりした」
【ハク】
「これからは『本当の緑川さん』でいてください」
【ハク】
「……もう隠さなくて、いいですよね」
【緑川】
「あぁ」
【ハク】
「……俺は」
【緑川】
「ユキ?」
【ハク】
「俺は……どんな緑川さんでも好きです」
【緑川】
「……!」
【ハク】
「いつも笑顔じゃなくても、緑川の名前を捨てても、『王子様』じゃなくても」
【緑川】
「……すごい殺し文句だな」
【ハク】
「もちろん、『王子様』の緑川さんも好きですけど」
【緑川】
「……ありがとう、ユキ」
【緑川】
「ユキがいてくれて本当に良かった」
そう言って、緑川さんは改めて俺に向き直った。
【ハク】
「……緑川さん……?」
【緑川】
「……ユキ……」
そう言って緑川さんは俺に一歩近寄り、俺のことをぎゅっときつく抱きしめた。
【ハク】
「えっ、あのっ……」
【緑川】
「……頼みがあるんだ」
【ハク】
「何ですか……?」
【緑川】
「これから……その、寮に空き部屋ができることがあっても」
【緑川】
「ずっとここに住まないか?」
【ハク】
「えっ……?」
【緑川】
「ずっとここに……俺のそばにいてほしい」
【ハク】
「……!」
緑川さんの腕の力がいっそう強くなった。
【緑川】
「……好きだ」
【ハク】
「……緑川、さん……」
強く抱きしめられながら俺は……今まで感じたこともないような幸せを感じていた……。
―――翌日。
【桃島】
「おはよう、ユキ」
【ハク】
「桃島さん! おはようございます」
【桃島】
「……聞いた」
桃島さんは言葉少なにそう言った。
【ハク】
「緑川さんのこと……ですか?」
【桃島】
「あぁ……大変だったな。お疲れ」
【ハク】
「……解決できてよかったってあらためて思います」
【ハク】
「緑川さんも自由になれると思うし」
【桃島】
「……そうだな、でも」
【ハク】
「でも? 何ですか、桃島さん『でも』って」
【桃島】
「いや、俺の予想、当たったなと思ってさ」
【ハク】
「予想って……」
【桃島】
「緑川さんを変えられるのはお前だ、って話」
【ハク】
「……!」
【ハク】
「でも俺は……別に普通のことをしただけで……」
【桃島】
「お前も緑川さんに心開いてんだろ」
【ハク】
「それはっ……」
……考えてみれば最初からそうだった。
ものすごくカッコいい、『王子様』みたいな人。
でも……あの完璧な笑顔の仮面が崩れないことが、ずっと気になっていて……。
【桃島】
「緑川さん、もしかしたらお前に惹かれているのかもしれないな」
【ハク】
「そんなこと……」
【桃島】
「だって俺とは、態度違うしね」
【ハク】
「えっ……?」
【桃島】
「俺はずっと緑川さんのこと好きだったけど……」
【桃島】
「一線越えようとすると拒否されてばっかりだった」
【ハク】
「桃島さん……」
【桃島】
「でもお前と俺の違いなんだろうな、そこが」
【桃島】
「俺はずっと笑ってる緑川さんに優しくしてほしかったけど」
【桃島】
「お前はそうじゃなかっただろ」
【ハク】
「…………」
【桃島】
「そこまで緑川さんのことわかってるんだからさ」
【桃島】
「緑川さんのこと大事にしなかったら、俺がキレるからね」
【ハク】
「桃島さんっ……!」
そして、その夜……。
昨夜……緑川さんにああやって言われてから、一緒のベッドで眠るのが気恥ずかしくて俺はソファで寝たのだが。
俺は今日も、ソファを拝借するつもりだった。
【緑川】
「ねぇ、ハク、いつまでそこで寝るつもり?」
【ハク】
「緑川さん! ……っていうか、名前……!」
緑川さんに名前を呼ばれて、心臓がバクバクいっている。
しばらく収まりそうにない早鐘のような鼓動。
【緑川】
「隣で眠ればいいのに」
【ハク】
「でもっ……」
【緑川】
「……ありがとう、ハク」
【緑川】
「ハクにちゃんと、お礼言えてなかったよね」
【ハク】
「……!」
【緑川】
「ハクがいなかったらこういうことにはならなかったと思う」
【ハク】
「えっ……?」
「今日はありがとう、ユキ」
【緑川】
「なんだかすっきりした」
【ハク】
「これからは『本当の緑川さん』でいてください」
【ハク】
「……もう隠さなくて、いいですよね」
【緑川】
「あぁ」
【ハク】
「……俺は」
【緑川】
「ユキ?」
【ハク】
「俺は……どんな緑川さんでも好きです」
【緑川】
「……!」
【ハク】
「いつも笑顔じゃなくても、緑川の名前を捨てても、『王子様』じゃなくても」
【緑川】
「……すごい殺し文句だな」
【ハク】
「もちろん、『王子様』の緑川さんも好きですけど」
【緑川】
「……ありがとう、ユキ」
【緑川】
「ユキがいてくれて本当に良かった」
そう言って、緑川さんは改めて俺に向き直った。
【ハク】
「……緑川さん……?」
【緑川】
「……ユキ……」
そう言って緑川さんは俺に一歩近寄り、俺のことをぎゅっときつく抱きしめた。
【ハク】
「えっ、あのっ……」
【緑川】
「……頼みがあるんだ」
【ハク】
「何ですか……?」
【緑川】
「これから……その、寮に空き部屋ができることがあっても」
【緑川】
「ずっとここに住まないか?」
【ハク】
「えっ……?」
【緑川】
「ずっとここに……俺のそばにいてほしい」
【ハク】
「……!」
緑川さんの腕の力がいっそう強くなった。
【緑川】
「……好きだ」
【ハク】
「……緑川、さん……」
強く抱きしめられながら俺は……今まで感じたこともないような幸せを感じていた……。
―――翌日。
【桃島】
「おはよう、ユキ」
【ハク】
「桃島さん! おはようございます」
【桃島】
「……聞いた」
桃島さんは言葉少なにそう言った。
【ハク】
「緑川さんのこと……ですか?」
【桃島】
「あぁ……大変だったな。お疲れ」
【ハク】
「……解決できてよかったってあらためて思います」
【ハク】
「緑川さんも自由になれると思うし」
【桃島】
「……そうだな、でも」
【ハク】
「でも? 何ですか、桃島さん『でも』って」
【桃島】
「いや、俺の予想、当たったなと思ってさ」
【ハク】
「予想って……」
【桃島】
「緑川さんを変えられるのはお前だ、って話」
【ハク】
「……!」
【ハク】
「でも俺は……別に普通のことをしただけで……」
【桃島】
「お前も緑川さんに心開いてんだろ」
【ハク】
「それはっ……」
……考えてみれば最初からそうだった。
ものすごくカッコいい、『王子様』みたいな人。
でも……あの完璧な笑顔の仮面が崩れないことが、ずっと気になっていて……。
【桃島】
「緑川さん、もしかしたらお前に惹かれているのかもしれないな」
【ハク】
「そんなこと……」
【桃島】
「だって俺とは、態度違うしね」
【ハク】
「えっ……?」
【桃島】
「俺はずっと緑川さんのこと好きだったけど……」
【桃島】
「一線越えようとすると拒否されてばっかりだった」
【ハク】
「桃島さん……」
【桃島】
「でもお前と俺の違いなんだろうな、そこが」
【桃島】
「俺はずっと笑ってる緑川さんに優しくしてほしかったけど」
【桃島】
「お前はそうじゃなかっただろ」
【ハク】
「…………」
【桃島】
「そこまで緑川さんのことわかってるんだからさ」
【桃島】
「緑川さんのこと大事にしなかったら、俺がキレるからね」
【ハク】
「桃島さんっ……!」
そして、その夜……。
昨夜……緑川さんにああやって言われてから、一緒のベッドで眠るのが気恥ずかしくて俺はソファで寝たのだが。
俺は今日も、ソファを拝借するつもりだった。
【緑川】
「ねぇ、ハク、いつまでそこで寝るつもり?」
【ハク】
「緑川さん! ……っていうか、名前……!」
緑川さんに名前を呼ばれて、心臓がバクバクいっている。
しばらく収まりそうにない早鐘のような鼓動。
【緑川】
「隣で眠ればいいのに」
【ハク】
「でもっ……」
【緑川】
「……ありがとう、ハク」
【緑川】
「ハクにちゃんと、お礼言えてなかったよね」
【ハク】
「……!」
【緑川】
「ハクがいなかったらこういうことにはならなかったと思う」
【ハク】
「えっ……?」