[本編] 緑川 彰一 編
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【緑川】
「……!」
【緑川】
「どうして、それをっ……」
【香月】
「ちょーっと株に手を出したんだけどさァ」
【香月】
「お前ん家、不正やってんだろ?」
【緑川】
「……っ……」
【香月】
「何とか言えよ!」
ガン! と今度は香月さんの近くにあったソファを蹴飛ばした。
【緑川】
「……知りませんが」
【香月】
「知らねぇワケねぇだろ、実家なんだからよ」
【緑川】
「……あの家は、俺とは関係ありませんから」
緑川さんの声がわずかながら震えているように感じられた。
【ハク】
(緑川さん……様子がおかしい……?)
【香月】
「そのせいでウチの組がかーなーり割食ったんだけどどう責任取るんだって聞きに来たワケ」
【香月】
「実家乗り込むか、損害をナンバー1ホスト様の手で払ってもらうか聞きに来たんだけど」
【緑川】
「……関係ありません」
【香月】
「……はぁーん、お前、実家にホストやってること黙ってんのか」
【緑川】
「っ……!」
【香月】
「ま、天下の緑川商事の御曹司サマがホストなんて確かに顔向けできねぇわなぁ!」
【緑川】
「っ……」
緑川さんは何も言わなかった。
ただ……遠くからも見て取れるほど、肩が震えていた。
【緑川】
「気が収まるなら俺が金を払います」
【香月】
「クソッ、勘当されてんの脅しても金になんねぇよ」
【緑川】
「……好きにしてください」
【香月】
「ま、緑川商事サマには今後もお世話になる予定だからな」
【香月】
「逐一報告に来るわ」
【緑川】
「!」
【香月】
「パパとママによろしくぅ~。じゃ」
【香月】
「水野車で待たせてんだよ」
そう言って香月さんは店を出て行って、俺たちはほっと胸を撫で下ろした。
【緑川】
「ごめんねみんな! 騒がしくなっちゃったね」
【緑川】
「俺の奢りでプラチナ開けるから、みんなで乾杯しよう!」
明るく振る舞って空気を変えようとする緑川さんの姿。
みんなも変に引きずるのは良くないとわかっていて、緑川さんの提案に乗っかる。
【緑川】
「じゃあグラス持ってこないとね」
そう言ってカウンターに戻る緑川さん。
【緑川】
「……っ……」
【ハク】
(緑川さん……?)
緑川さんの拳が震えていることに、俺だけが気付いた―――。
……だけど、何かを尋ねられる雰囲気じゃなかった。
―――その後、店は通常通りの雰囲気を取り戻したが……。
他のホストたちやお客さんは大部屋にいて詳細な話が聞こえなかったのもあり、
緑川さんにそのことを尋ねられる猛者はいなかった―――。
続く…
「……!」
【緑川】
「どうして、それをっ……」
【香月】
「ちょーっと株に手を出したんだけどさァ」
【香月】
「お前ん家、不正やってんだろ?」
【緑川】
「……っ……」
【香月】
「何とか言えよ!」
ガン! と今度は香月さんの近くにあったソファを蹴飛ばした。
【緑川】
「……知りませんが」
【香月】
「知らねぇワケねぇだろ、実家なんだからよ」
【緑川】
「……あの家は、俺とは関係ありませんから」
緑川さんの声がわずかながら震えているように感じられた。
【ハク】
(緑川さん……様子がおかしい……?)
【香月】
「そのせいでウチの組がかーなーり割食ったんだけどどう責任取るんだって聞きに来たワケ」
【香月】
「実家乗り込むか、損害をナンバー1ホスト様の手で払ってもらうか聞きに来たんだけど」
【緑川】
「……関係ありません」
【香月】
「……はぁーん、お前、実家にホストやってること黙ってんのか」
【緑川】
「っ……!」
【香月】
「ま、天下の緑川商事の御曹司サマがホストなんて確かに顔向けできねぇわなぁ!」
【緑川】
「っ……」
緑川さんは何も言わなかった。
ただ……遠くからも見て取れるほど、肩が震えていた。
【緑川】
「気が収まるなら俺が金を払います」
【香月】
「クソッ、勘当されてんの脅しても金になんねぇよ」
【緑川】
「……好きにしてください」
【香月】
「ま、緑川商事サマには今後もお世話になる予定だからな」
【香月】
「逐一報告に来るわ」
【緑川】
「!」
【香月】
「パパとママによろしくぅ~。じゃ」
【香月】
「水野車で待たせてんだよ」
そう言って香月さんは店を出て行って、俺たちはほっと胸を撫で下ろした。
【緑川】
「ごめんねみんな! 騒がしくなっちゃったね」
【緑川】
「俺の奢りでプラチナ開けるから、みんなで乾杯しよう!」
明るく振る舞って空気を変えようとする緑川さんの姿。
みんなも変に引きずるのは良くないとわかっていて、緑川さんの提案に乗っかる。
【緑川】
「じゃあグラス持ってこないとね」
そう言ってカウンターに戻る緑川さん。
【緑川】
「……っ……」
【ハク】
(緑川さん……?)
緑川さんの拳が震えていることに、俺だけが気付いた―――。
……だけど、何かを尋ねられる雰囲気じゃなかった。
―――その後、店は通常通りの雰囲気を取り戻したが……。
他のホストたちやお客さんは大部屋にいて詳細な話が聞こえなかったのもあり、
緑川さんにそのことを尋ねられる猛者はいなかった―――。
続く…