[本編] 桃島 光彦 編
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どうにかほっと息をつく。
ソファに座るのがものすごく久しぶりに感じられた。
【ハク】
(いろいろあったし……緊張もしてたんだな……)
【桃島】
「っつーか、顔赤くない? もしかして酔った?」
【ハク】
「いや……」
酒には弱くないと思っていた。
けれど緊張していた環境も良くなかったのか、もう一度立ち上がるとぐらりと視界が揺れた。
【ハク】
「あれ……」
【桃島】
「うちの店は居酒屋とかよりアルコール強めにしてあるから酔ってんだよ」
【桃島】
「とりあえずアンタもいろいろあって疲れてんだし、今日は寝たら?」
【ハク】
「はあ……でも……」
見たところ、ベッドはひとつしかない。
キングサイズのようではあるが、いきなり今日来た新人にあてがうベッドがないのは当然でもある。
【ハク】
「じゃあ俺、ソファで寝ます……」
【桃島】
「そんなとこで寝たら疲れ取れないよ? 寝りゃあいいじゃん、ベッドで」
【ハク】
「でもそうしたら、桃島さんが……」
【桃島】
「一緒に寝れば良くない? 俺、そんなに寝相悪くねーケド」
【ハク】
「なっ……!?」
【ハク】
(寝相の問題じゃない!)
【ハク】
(桃島さんがキレイだから…!)
同性の桃島さんに“自分が”変な気を起こしたら困る―――!
それが心配なのだ。
【桃島】
「とりあえずは仕方ないだろ。それにホストは体力勝負なんだから」
【桃島】
「疲れて明日飲めねーとか言っても飲ませるよ?」
【ハク】
「そ、そうですね……」
【桃島】
「いいから寝ろって」
【ハク】
「わっ!」
そのままベッドに転がされ、俺はキングサイズベッドの片方を陣取ることになる。
【ハク】
(まあ、しょうがないか……桃島さんが嫌じゃないなら……)
そう自分に言い訳をして、桃島さんと一つ布団で眠ることになった―――。
【ハク】
(ん……まだ夜か……)
慣れないふかふかのベッドで、目が覚めてしまった。
桃島さんが俺の隣でぐっすり眠っている。
【ハク】
(なんでこんなことになったんだか……)
桃島さんの長い睫毛を見つめながら思った。
【桃島】
「ン……」
【ハク】
(男のくせにこんなに美人なんて……反則だろ……)
【ハク】
(店だとしっかりしてるけど……こう見るとほんと、年下の顔だよな……桃島さん)
【ハク】
(たしかハタチって言ってたっけ……)
そう思いながら寝顔を見ている……と。
【桃島】
「……かわ、さん……」
【ハク】
「え?」
起きたのかと思ったが、寝言を言っているみたいだ。
【桃島】
「緑川、さん……緑川さんっ……」
【ハク】
「……!」
今……確かに言った。“緑川さん”と―――。
【ハク】
(寝言で名前を呼ぶって……どうして……)
俺は少なからず驚いていた。
【桃島】
「……。……」
桃島さんは再び熟睡し始めていた。
【ハク】
(桃島さんにとって、緑川さんって……?)
少し不思議には思ったけれど、そのころにはまた睡魔が俺を襲い始めていた。
気にはなったけれど……気づけば俺は夢のなかに戻ってしまっていた―――。
続く…
ソファに座るのがものすごく久しぶりに感じられた。
【ハク】
(いろいろあったし……緊張もしてたんだな……)
【桃島】
「っつーか、顔赤くない? もしかして酔った?」
【ハク】
「いや……」
酒には弱くないと思っていた。
けれど緊張していた環境も良くなかったのか、もう一度立ち上がるとぐらりと視界が揺れた。
【ハク】
「あれ……」
【桃島】
「うちの店は居酒屋とかよりアルコール強めにしてあるから酔ってんだよ」
【桃島】
「とりあえずアンタもいろいろあって疲れてんだし、今日は寝たら?」
【ハク】
「はあ……でも……」
見たところ、ベッドはひとつしかない。
キングサイズのようではあるが、いきなり今日来た新人にあてがうベッドがないのは当然でもある。
【ハク】
「じゃあ俺、ソファで寝ます……」
【桃島】
「そんなとこで寝たら疲れ取れないよ? 寝りゃあいいじゃん、ベッドで」
【ハク】
「でもそうしたら、桃島さんが……」
【桃島】
「一緒に寝れば良くない? 俺、そんなに寝相悪くねーケド」
【ハク】
「なっ……!?」
【ハク】
(寝相の問題じゃない!)
【ハク】
(桃島さんがキレイだから…!)
同性の桃島さんに“自分が”変な気を起こしたら困る―――!
それが心配なのだ。
【桃島】
「とりあえずは仕方ないだろ。それにホストは体力勝負なんだから」
【桃島】
「疲れて明日飲めねーとか言っても飲ませるよ?」
【ハク】
「そ、そうですね……」
【桃島】
「いいから寝ろって」
【ハク】
「わっ!」
そのままベッドに転がされ、俺はキングサイズベッドの片方を陣取ることになる。
【ハク】
(まあ、しょうがないか……桃島さんが嫌じゃないなら……)
そう自分に言い訳をして、桃島さんと一つ布団で眠ることになった―――。
【ハク】
(ん……まだ夜か……)
慣れないふかふかのベッドで、目が覚めてしまった。
桃島さんが俺の隣でぐっすり眠っている。
【ハク】
(なんでこんなことになったんだか……)
桃島さんの長い睫毛を見つめながら思った。
【桃島】
「ン……」
【ハク】
(男のくせにこんなに美人なんて……反則だろ……)
【ハク】
(店だとしっかりしてるけど……こう見るとほんと、年下の顔だよな……桃島さん)
【ハク】
(たしかハタチって言ってたっけ……)
そう思いながら寝顔を見ている……と。
【桃島】
「……かわ、さん……」
【ハク】
「え?」
起きたのかと思ったが、寝言を言っているみたいだ。
【桃島】
「緑川、さん……緑川さんっ……」
【ハク】
「……!」
今……確かに言った。“緑川さん”と―――。
【ハク】
(寝言で名前を呼ぶって……どうして……)
俺は少なからず驚いていた。
【桃島】
「……。……」
桃島さんは再び熟睡し始めていた。
【ハク】
(桃島さんにとって、緑川さんって……?)
少し不思議には思ったけれど、そのころにはまた睡魔が俺を襲い始めていた。
気にはなったけれど……気づけば俺は夢のなかに戻ってしまっていた―――。
続く…