[本編] 赤屋 竜次 編
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【ハク】
(っ……!?)
【ハク】
(なんだよ……これ……)
思わず目を疑った。
だが、何度見直しても印字されている文字は変わらない。
【ハク】
(リュウが…………)
【ハク】
(リュウが殺人…だ…と?)
……リュウが発砲して人を殺し、逮捕されたという事実。
ヤクザではあったが、拳銃なんて好きじゃないと言っていたリュウが、普通ならこんなことするはずない。
そこで俺は、一つの考えに思い至った。
【ハク】
(……………………)
【ハク】
(……リュウを追い詰めたのは俺だ)
【ハク】
(俺があのとき、あんな言葉を言わなければ……)
そうすれば、リュウはこんなことをせずに済んだ。
【黒木】
「おやぁ?ハクは俺だけのものなのにね…?」
ニヤリと笑い、カツカツと靴音を鳴らしてリュウに近づく。
黒木が目で合図をするとリュウを弄んでいた男はスッとその場を離れ、俺の側へと下がった。
黒木は少しの間冷たい目でリュウを見下ろしていたかと思うと、前触れなく靴のかかとをリュウに振り下ろす。
【ハク】
「リュウ!!」
仕立ての良い黒木の靴の硬いかかとは鈍い音を立てリュウの傷口を抉り、顔を蹴飛ばした。
蹴られた痛みと衝撃でリュウが目を覚ます。
未だ半分融けたままだった目元が、黒木の姿を認めるとキッと鋭いまなざしに変わった。
【赤屋】
「黒木、お前、ただで済むと思うなよ……」
リュウが体を起こし、今の衝撃でグラついた歯をぺっと吐き捨てる。
【ハク】
「もう……もう、やめてくれ!!」
黒木は一瞬うんざりした顔をして駆け寄ろうとする俺を制すると、懐から黒光りするものを取り出した。
【黒木】
「キミ……俺にとってジャマなんだよね。ところで、コレ、なーんだ」
【赤屋】
「それは……!」
それは、赤屋が持っているはずの銃だった。
不敵な笑みを浮かべた黒木は見せつけるように銃口をリュウに向ける。俺も、リュウも動くことができない。
【黒木】
「まぁ、ハクも喜んでたし、ちょっとは楽しませてくれたから苦しまないように殺してあげるよ……」
黒木がトリガーに指をかけた。
銃口は依然リュウに向いている。
黒木の口から自分の名前が出て、俺はびくっと肩を震わせ目を瞑った。
【黒木】
「さ・よ・う・な・ら」
にっこりと笑って黒木は引き金をひいた。
――銃声。
まるで時が止まったようだった。
【ハク】
「っ……!」
俺は一瞬、何が起きたのかわからなかった。
あまりの大きな音に耳はビリビリしていたが、それよりもなによりも、何も考えられないほど俺の頭は真っ白になっていた。
【黒木】
「はははは、あっはははははは!」
【黒木】
「ははははははは!!あっけないなぁ!!」
俺が再び意識を取り戻してきた目に飛び込んできたのは、狂ったような高笑いをあげる黒木と
――目を見開いたまま血をだらだらと流してがっくりとうなだれるリュウだったもの。
俺は涙を流すことも忘れてソレを凝視した。
【ハク】
(リュウ……嘘だろ……?)
リュウはぴくりとも動かない。
リュウが死んだ。
高校時代を共に過ごした、つい今朝まで元気だった、リュウが。
傷ついた俺を支えてくれて、俺の料理を美味いって食べてくれてた、リュウが……。
それは、今の俺には重すぎる真実だった。
……あれは、何だ?いま目の前に倒れ伏している赤いモノは?誰がこんなことを……?
自分さえいなければリュウは死なずにすんだ……?
……俺はそこで、それ以上考えることを止めた。
【黒木】
「さぁ、これで本当にハクは永遠に俺だけの奴隷だ」
黒木はじゅるりと舌舐めずりをすると、ずいと俺に近づいて顔を覗き込む。
それさえも、もう俺には正しく認識できない。
【ハク】
「はは、は……」
【黒木】
「ハク?」
【ハク】
「ははは、はは……はははは……」
小さい笑い声がだんだん大きくなると、がらんとした倉庫によく響いた。
喉が痙攣を起こしたように、引きつった笑いが止まらない。
【黒木】
「そうだよね、ハクもうれしいよね。さあ、さっきの続きをしよう。今度は後ろに入れてあげるからね……」
それを見た黒木は笑い続ける俺を愛おしげに抱き締め、満足そうな笑みを浮かべる。
……そうだ、俺にはもう何もない。
……。
……………。
………………………。
………………………………。
何も、いらない。
もう俺は、壊れてしまったのだから……。
終
(っ……!?)
【ハク】
(なんだよ……これ……)
思わず目を疑った。
だが、何度見直しても印字されている文字は変わらない。
【ハク】
(リュウが…………)
【ハク】
(リュウが殺人…だ…と?)
……リュウが発砲して人を殺し、逮捕されたという事実。
ヤクザではあったが、拳銃なんて好きじゃないと言っていたリュウが、普通ならこんなことするはずない。
そこで俺は、一つの考えに思い至った。
【ハク】
(……………………)
【ハク】
(……リュウを追い詰めたのは俺だ)
【ハク】
(俺があのとき、あんな言葉を言わなければ……)
そうすれば、リュウはこんなことをせずに済んだ。
【黒木】
「おやぁ?ハクは俺だけのものなのにね…?」
ニヤリと笑い、カツカツと靴音を鳴らしてリュウに近づく。
黒木が目で合図をするとリュウを弄んでいた男はスッとその場を離れ、俺の側へと下がった。
黒木は少しの間冷たい目でリュウを見下ろしていたかと思うと、前触れなく靴のかかとをリュウに振り下ろす。
【ハク】
「リュウ!!」
仕立ての良い黒木の靴の硬いかかとは鈍い音を立てリュウの傷口を抉り、顔を蹴飛ばした。
蹴られた痛みと衝撃でリュウが目を覚ます。
未だ半分融けたままだった目元が、黒木の姿を認めるとキッと鋭いまなざしに変わった。
【赤屋】
「黒木、お前、ただで済むと思うなよ……」
リュウが体を起こし、今の衝撃でグラついた歯をぺっと吐き捨てる。
【ハク】
「もう……もう、やめてくれ!!」
黒木は一瞬うんざりした顔をして駆け寄ろうとする俺を制すると、懐から黒光りするものを取り出した。
【黒木】
「キミ……俺にとってジャマなんだよね。ところで、コレ、なーんだ」
【赤屋】
「それは……!」
それは、赤屋が持っているはずの銃だった。
不敵な笑みを浮かべた黒木は見せつけるように銃口をリュウに向ける。俺も、リュウも動くことができない。
【黒木】
「まぁ、ハクも喜んでたし、ちょっとは楽しませてくれたから苦しまないように殺してあげるよ……」
黒木がトリガーに指をかけた。
銃口は依然リュウに向いている。
黒木の口から自分の名前が出て、俺はびくっと肩を震わせ目を瞑った。
【黒木】
「さ・よ・う・な・ら」
にっこりと笑って黒木は引き金をひいた。
――銃声。
まるで時が止まったようだった。
【ハク】
「っ……!」
俺は一瞬、何が起きたのかわからなかった。
あまりの大きな音に耳はビリビリしていたが、それよりもなによりも、何も考えられないほど俺の頭は真っ白になっていた。
【黒木】
「はははは、あっはははははは!」
【黒木】
「ははははははは!!あっけないなぁ!!」
俺が再び意識を取り戻してきた目に飛び込んできたのは、狂ったような高笑いをあげる黒木と
――目を見開いたまま血をだらだらと流してがっくりとうなだれるリュウだったもの。
俺は涙を流すことも忘れてソレを凝視した。
【ハク】
(リュウ……嘘だろ……?)
リュウはぴくりとも動かない。
リュウが死んだ。
高校時代を共に過ごした、つい今朝まで元気だった、リュウが。
傷ついた俺を支えてくれて、俺の料理を美味いって食べてくれてた、リュウが……。
それは、今の俺には重すぎる真実だった。
……あれは、何だ?いま目の前に倒れ伏している赤いモノは?誰がこんなことを……?
自分さえいなければリュウは死なずにすんだ……?
……俺はそこで、それ以上考えることを止めた。
【黒木】
「さぁ、これで本当にハクは永遠に俺だけの奴隷だ」
黒木はじゅるりと舌舐めずりをすると、ずいと俺に近づいて顔を覗き込む。
それさえも、もう俺には正しく認識できない。
【ハク】
「はは、は……」
【黒木】
「ハク?」
【ハク】
「ははは、はは……はははは……」
小さい笑い声がだんだん大きくなると、がらんとした倉庫によく響いた。
喉が痙攣を起こしたように、引きつった笑いが止まらない。
【黒木】
「そうだよね、ハクもうれしいよね。さあ、さっきの続きをしよう。今度は後ろに入れてあげるからね……」
それを見た黒木は笑い続ける俺を愛おしげに抱き締め、満足そうな笑みを浮かべる。
……そうだ、俺にはもう何もない。
……。
……………。
………………………。
………………………………。
何も、いらない。
もう俺は、壊れてしまったのだから……。
終
