[本編] 赤屋 竜次 編
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俺は意を決して倉庫へと足を進める。
大きなドアを軽く押してみると錠はない。
俺はなるべく音を立てないようにしてそっとドアを開けると、滑り込むように中へ踏み込んだ。
中に入るとそこは薄暗く、奥につながる廊下のようだった。わずかな明かりだけが灯る中、そろそろと歩く。
このどこかに黒木がいると思うと足が竦みそうだった。
が、今はそんなことよりもリュウが酷い目に遭わされてしまうかもしれないことのほうが怖かった。
そのまま少し進むと、突き当りにうっすらと光が漏れている扉が見える。他に扉は見当たらない。
俺はその扉に恐る恐る近づいた。
……扉の中を覗き込もうとした、そのときだった。
【ハク】
「うっ……誰だ、やめろ……っ!」
後ろから伸びてきた手に羽交い絞めにされる。
俺は抵抗したが、手は離れない。それどころか、口元に布を押し付けられた。
【ハク】
「グッ……黒、木……」
両腕を拘束され、鼻と口を覆われれば吸い込むしかない。
この香りには覚えがある。例の、黒木がよく使っていた薬品だ。
これを使って、幾度となく失神させられた。
今回も例外ではなく、意識が、遠のく……。
【黒木】
「約束守ってちゃぁんと来てくれたんだ……ハクは良い子だねぇ」
ハァハァと、耳元で興奮気味の黒木の声がした。気味が悪い。
だが俺は逃れることはできずに、その荒い呼吸を聞きながら意識を手放した……。
【ハク】
(ここは……)
再び俺が意識を取り戻すと、服は着ていたが目隠しに手錠という、懐かし……くはないが、すっかり慣らされてしまった姿だった。
それに加えて今は猿轡まで噛まされていることに気付く。
【ハク】
(なんだよ……これ……くそっ!)
俺は無駄とはわかっていても、どうにか外れはしないかと抵抗を試みた。もちろん、びくともしない。
それでも手錠をガチャガチャと鳴らしていたところに、声が降ってきた。
【黒木】
「おかえり……ハク」
【ハク】
「っ……!?」
冷たい声に背筋が竦みあがる。
……黒木の声だった。
覚えていたわけではないが、忘れることもできない。
「おかえり」だなんてそんな台詞、リュウ以外の誰にも言われたくないのに……。
【黒木】
「よく戻ってきたね。俺の……俺だけの奴隷、ハク……」
【ハク】
(違う!俺はお前の奴隷なんかじゃない……!)
【ハク】
「う、ううー!」
黒木の言葉を否定したかったが、噛まされた猿轡のせいで俺の口からは赤ん坊のような声が出るだけだった。
【黒木】
「ふふふ……そうやってもがいてる顔も可愛いなぁ」
今度はうっとりした声でそう言うと、カツカツと足音がして黒木が近づいてくるのがわかる。
俺は思わず身構えるが、所詮は無駄なことだった。
急に頬に手が触れたかと思うと、今度は反対側の頬にねっとりとした感覚が走る。
【ハク】
「うぅっ……」
ぞわりと、頬だけでなく全身が粟立つ。これは……黒木の舌……だ。
舌は俺の頬を舐めただけでは飽き足らず、そのまま顎を伝って首筋へと達する。
服は着たままだからそれより下へは行かず離れたが、以前には目隠しのままハサミで衣服を切り裂かれたこともあった。
がくがくと身体が震えだす。恐怖でどうにかなりそうだった。
俺はまたコイツに囚われてしまうのか……?
【黒木】
「ハク、脅えてるのか?」
【黒木】
「大丈夫。ちゃんと俺の元に戻ってきたイイコのハクには酷いお仕置きはしないよ」
俺の恐怖心すらも、黒木は楽しそうに笑う。
【黒木】
「まぁ、少しは痛い目見てもらわないといけないけど……」
服の上から、俺の身体を確かめるようになぞる。
胸、臍、そしてさらに下の方まで……。
【ハク】
「ひっ……ぅ…」
【ハク】
(嫌……なのに……)
この次に待つのは鞭だろうか。それとも、終わりのない地獄のような絶頂だろうか。
この先の刺激を想像して、震えながらも身体が熱を帯び始める。
思い通りにならない自分の身体が、一番嫌いだった。
服の上から黒木の手が俺の中心を擦り始める。
【ハク】
「うっ……ん、っく……」
布越しに揉んだり、押し込んだりする動きに俺は翻弄される。
次第に芯を持ち、服を着ているのがもどかしいくらいだ。
猿轡のせいで拭うことのできない唾液は流れるまま頬を伝って気持ち悪い。でも、それすらも俺の身体は快感に変換しようとしている。
【黒木】
「はは、ハク、すごいよ?よだれ垂らして、こっちもホラ、ぐちょぐちょ」
手で全体を覆うように上下に擦られ、俺の中心からは卑猥な水音が響く。
まるで粗相をして濡らしてしまったようで、情けない。でも、堪らない……。
【黒木】
「我慢できないんだ。小さい子みたいだねぇ……可愛いよ……」
もう、何も考えられなくなりそうだった。今の俺にはむしろその方が楽だ……。
しかしもう少しで頂点を迎えるというときに、黒木の手は離れてゆく。
【ハク】
「ふ、ぅぐ…………?」
【黒木】
「あぁ、そうそう」
黒木は残酷にも俺の身体をなぞるのを止め、思いついたように手を叩く。
正直言って俺はもうこれ以上黒木の言葉を聞いていたくはなかった。
早く、何も考えられないようになりたいのに……。
足を擦り合わせて身体をくねらせるが、黒木はもう触れてはこなかった。
【黒木】
「そういえば面白いものを捕まえたんだ。……ハク、気にならないか?」
【ハク】
(面白いものだって……?)
なぜだかふと、嫌な予感がした。この続きに恐ろしいことが待っている気がした。
黒木が俺にもたらすもので、俺が戦慄しないものはないのだ。
先ほどまでの熱はどこかへ消え、血の気がサァッと音を立てて引いていくのがわかる。
ガチャッと扉の開く音がした。
【黒木】
「ほら、ハクの目の前に用意したよ」
身体を抱えられ、向きを変えられる。
だが、目隠しをしたままの俺の目の前には暗闇が広がるばかりだ。
しかし俺は、それを見たくないと思っていた。
嫌だ、それを見てしまったら、俺は……。
【黒木】
「あはは、ゴメンゴメン。目隠ししてちゃ見えないか」
パチンと指を鳴らすと誰かが目隠しを取った。
【ハク】
「っ……!?」
この空間に黒木のほかにも人間がいたことに、まるで気づかなかった。
しかし、それよりも俺の心を乱したのは目の前のもう一人の人物だった。
……まさに俺の、一番恐れていたことが現実になってしまったのだ。
【赤屋】
「ウ……ゥ……」
暗闇から解放された目の前に現れたのは……リュウだった。
衣服は身に着けておらず、目隠しと、両腕には俺と同じような形の手錠がかかっている。さらに両足も縛られ、口には猿轡……。
そして気絶させられているのか、ぐったりとうなだれていた。
傷だらけの身体にも幾つか新しい傷が増えているように見える。俺より酷い状態だ。
【ハク】
(なんで……リュウ……)
【ハク】
(それじゃあ一体何のために俺はこんな所に戻って来たって言うんだ……)
その姿を見て、俺はただ茫然とする。
そんな俺の両肩に手を置いて黒木は笑う。
【黒木】
「どう?ハク、面白いでしょう」
ニヤニヤと堪えきれないと言った風に笑う黒木を、俺はキッと睨みつける。
しかしそれを意に介さない様子で黒木はしゃべり続ける。
【黒木】
「ハクがここにいるって言ったらバカ正直に一人でやってきてくれたんだ。おかげで手間が省けたなぁ」
【黒木】
「まぁ、かなり暴れて大変だったんだけどね……でもハクのその姿を見せたら急に大人しくなったよ。ありがとう、ハク」
その言葉に、俺は絶望の底に叩き落された。
大きなドアを軽く押してみると錠はない。
俺はなるべく音を立てないようにしてそっとドアを開けると、滑り込むように中へ踏み込んだ。
中に入るとそこは薄暗く、奥につながる廊下のようだった。わずかな明かりだけが灯る中、そろそろと歩く。
このどこかに黒木がいると思うと足が竦みそうだった。
が、今はそんなことよりもリュウが酷い目に遭わされてしまうかもしれないことのほうが怖かった。
そのまま少し進むと、突き当りにうっすらと光が漏れている扉が見える。他に扉は見当たらない。
俺はその扉に恐る恐る近づいた。
……扉の中を覗き込もうとした、そのときだった。
【ハク】
「うっ……誰だ、やめろ……っ!」
後ろから伸びてきた手に羽交い絞めにされる。
俺は抵抗したが、手は離れない。それどころか、口元に布を押し付けられた。
【ハク】
「グッ……黒、木……」
両腕を拘束され、鼻と口を覆われれば吸い込むしかない。
この香りには覚えがある。例の、黒木がよく使っていた薬品だ。
これを使って、幾度となく失神させられた。
今回も例外ではなく、意識が、遠のく……。
【黒木】
「約束守ってちゃぁんと来てくれたんだ……ハクは良い子だねぇ」
ハァハァと、耳元で興奮気味の黒木の声がした。気味が悪い。
だが俺は逃れることはできずに、その荒い呼吸を聞きながら意識を手放した……。
【ハク】
(ここは……)
再び俺が意識を取り戻すと、服は着ていたが目隠しに手錠という、懐かし……くはないが、すっかり慣らされてしまった姿だった。
それに加えて今は猿轡まで噛まされていることに気付く。
【ハク】
(なんだよ……これ……くそっ!)
俺は無駄とはわかっていても、どうにか外れはしないかと抵抗を試みた。もちろん、びくともしない。
それでも手錠をガチャガチャと鳴らしていたところに、声が降ってきた。
【黒木】
「おかえり……ハク」
【ハク】
「っ……!?」
冷たい声に背筋が竦みあがる。
……黒木の声だった。
覚えていたわけではないが、忘れることもできない。
「おかえり」だなんてそんな台詞、リュウ以外の誰にも言われたくないのに……。
【黒木】
「よく戻ってきたね。俺の……俺だけの奴隷、ハク……」
【ハク】
(違う!俺はお前の奴隷なんかじゃない……!)
【ハク】
「う、ううー!」
黒木の言葉を否定したかったが、噛まされた猿轡のせいで俺の口からは赤ん坊のような声が出るだけだった。
【黒木】
「ふふふ……そうやってもがいてる顔も可愛いなぁ」
今度はうっとりした声でそう言うと、カツカツと足音がして黒木が近づいてくるのがわかる。
俺は思わず身構えるが、所詮は無駄なことだった。
急に頬に手が触れたかと思うと、今度は反対側の頬にねっとりとした感覚が走る。
【ハク】
「うぅっ……」
ぞわりと、頬だけでなく全身が粟立つ。これは……黒木の舌……だ。
舌は俺の頬を舐めただけでは飽き足らず、そのまま顎を伝って首筋へと達する。
服は着たままだからそれより下へは行かず離れたが、以前には目隠しのままハサミで衣服を切り裂かれたこともあった。
がくがくと身体が震えだす。恐怖でどうにかなりそうだった。
俺はまたコイツに囚われてしまうのか……?
【黒木】
「ハク、脅えてるのか?」
【黒木】
「大丈夫。ちゃんと俺の元に戻ってきたイイコのハクには酷いお仕置きはしないよ」
俺の恐怖心すらも、黒木は楽しそうに笑う。
【黒木】
「まぁ、少しは痛い目見てもらわないといけないけど……」
服の上から、俺の身体を確かめるようになぞる。
胸、臍、そしてさらに下の方まで……。
【ハク】
「ひっ……ぅ…」
【ハク】
(嫌……なのに……)
この次に待つのは鞭だろうか。それとも、終わりのない地獄のような絶頂だろうか。
この先の刺激を想像して、震えながらも身体が熱を帯び始める。
思い通りにならない自分の身体が、一番嫌いだった。
服の上から黒木の手が俺の中心を擦り始める。
【ハク】
「うっ……ん、っく……」
布越しに揉んだり、押し込んだりする動きに俺は翻弄される。
次第に芯を持ち、服を着ているのがもどかしいくらいだ。
猿轡のせいで拭うことのできない唾液は流れるまま頬を伝って気持ち悪い。でも、それすらも俺の身体は快感に変換しようとしている。
【黒木】
「はは、ハク、すごいよ?よだれ垂らして、こっちもホラ、ぐちょぐちょ」
手で全体を覆うように上下に擦られ、俺の中心からは卑猥な水音が響く。
まるで粗相をして濡らしてしまったようで、情けない。でも、堪らない……。
【黒木】
「我慢できないんだ。小さい子みたいだねぇ……可愛いよ……」
もう、何も考えられなくなりそうだった。今の俺にはむしろその方が楽だ……。
しかしもう少しで頂点を迎えるというときに、黒木の手は離れてゆく。
【ハク】
「ふ、ぅぐ…………?」
【黒木】
「あぁ、そうそう」
黒木は残酷にも俺の身体をなぞるのを止め、思いついたように手を叩く。
正直言って俺はもうこれ以上黒木の言葉を聞いていたくはなかった。
早く、何も考えられないようになりたいのに……。
足を擦り合わせて身体をくねらせるが、黒木はもう触れてはこなかった。
【黒木】
「そういえば面白いものを捕まえたんだ。……ハク、気にならないか?」
【ハク】
(面白いものだって……?)
なぜだかふと、嫌な予感がした。この続きに恐ろしいことが待っている気がした。
黒木が俺にもたらすもので、俺が戦慄しないものはないのだ。
先ほどまでの熱はどこかへ消え、血の気がサァッと音を立てて引いていくのがわかる。
ガチャッと扉の開く音がした。
【黒木】
「ほら、ハクの目の前に用意したよ」
身体を抱えられ、向きを変えられる。
だが、目隠しをしたままの俺の目の前には暗闇が広がるばかりだ。
しかし俺は、それを見たくないと思っていた。
嫌だ、それを見てしまったら、俺は……。
【黒木】
「あはは、ゴメンゴメン。目隠ししてちゃ見えないか」
パチンと指を鳴らすと誰かが目隠しを取った。
【ハク】
「っ……!?」
この空間に黒木のほかにも人間がいたことに、まるで気づかなかった。
しかし、それよりも俺の心を乱したのは目の前のもう一人の人物だった。
……まさに俺の、一番恐れていたことが現実になってしまったのだ。
【赤屋】
「ウ……ゥ……」
暗闇から解放された目の前に現れたのは……リュウだった。
衣服は身に着けておらず、目隠しと、両腕には俺と同じような形の手錠がかかっている。さらに両足も縛られ、口には猿轡……。
そして気絶させられているのか、ぐったりとうなだれていた。
傷だらけの身体にも幾つか新しい傷が増えているように見える。俺より酷い状態だ。
【ハク】
(なんで……リュウ……)
【ハク】
(それじゃあ一体何のために俺はこんな所に戻って来たって言うんだ……)
その姿を見て、俺はただ茫然とする。
そんな俺の両肩に手を置いて黒木は笑う。
【黒木】
「どう?ハク、面白いでしょう」
ニヤニヤと堪えきれないと言った風に笑う黒木を、俺はキッと睨みつける。
しかしそれを意に介さない様子で黒木はしゃべり続ける。
【黒木】
「ハクがここにいるって言ったらバカ正直に一人でやってきてくれたんだ。おかげで手間が省けたなぁ」
【黒木】
「まぁ、かなり暴れて大変だったんだけどね……でもハクのその姿を見せたら急に大人しくなったよ。ありがとう、ハク」
その言葉に、俺は絶望の底に叩き落された。