小野寺 龍
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作らせた夕飯を食べ終え、小野寺にも座るよう促す。
【万里】
「小野寺―、お前、どういう女と付き合ってるんだ?」
【小野寺】
「ああ?何だ急に。答える必要ねぇだろ」
【万里】
「俺は経験が浅いんでね…勉強させてくれ」
【小野寺】
「言ってろ」
【万里】
「日ノ原から聞いたぞ。もう長く付き合っている女がいるんだろ」
【小野寺】
(……………楓が…)
【万里】
「お前の年齢なら…そろそろ結婚でも考えてるんじゃないか」
【小野寺】
「…特に予定はねぇよ」
【万里】
「女はそう思っていないみたいだが」
【小野寺】
「!!?どういう…まさか、千春に会ったのか?」
【万里】
「ああ……さっきお前のアパートに行った際、見かけた。」
【万里】
「折角だからお越し頂いたぞ」
【小野寺】
「?!!!」
ギィイイイ。
扉が開く。
【千春】
「お邪魔します…」
【小野寺】
「な、千春……!!」
【千春】
「龍!…ごめん、こんなところまでお邪魔しちゃって…」
【万里】
「いいえ。私が無理に誘ったので、お気になさらないで下さい」
【小野寺】
「っ…… ノコノコついてくんじゃねぇよ!危ねぇ奴だったらどうすんだ!」
【千春】
「――っ」
おいおい、人を変質者みたいに言いやがって
【万里】
「小野寺。わざわざ来て貰っておいて、その言い草はないだろう?」
【千春】
「ごめんなさい…、だって最近…龍が変な仕事してる気がして。心配だったんだよ。」
【小野寺】
「――!」
【万里】
「折角だ。ゆっくりして行って下さい、千春さん。」
【千春】
「あ―、お構いなく……」
【万里】
「いえ。どうぞ。こちらにお座り下さい」
………
…………………
応接間に小野寺と女を案内した。俺は少し離れたところで紅茶をすする。
―先に口を開いたのは女だ。
【千春】
「龍、こんな凄いお屋敷でも仕事してたんだね」
【小野寺】
「―ああ……少しの間だけだと思うがな…」
【千春】
「ねえ、この仕事も…日ノ原くんに関わってるんだよね。さっき三宮さんから聞いた」
【小野寺】
「!」
【千春】
「こんな事言いたくないけど…龍は日ノ原くんに構いすぎだと思う。」
【千春】
「日ノ原くんだって「龍にぃは俺にお節介だ」って私に言って…」
【小野寺】
「っせぇな!!解ってんだよ、そんなこと…」
小野寺が少し声を荒げたその瞬間。
ガチャリ
【日ノ原】
「失礼し―」
【小野寺】
「!」
【千春】
「日ノ原く……」
【日ノ原】
「龍にぃ―と……千春、さん……」
【日ノ原】
「ち……千春さん、どうしてここに…」
【千春】
「ごめんなさい―、突然おじゃましてしまって…」
【千春】
「龍がどんな仕事してるか全然教えてくれないから心配で」
【千春】
「そしたら三宮さんが親切にお家へ上げて下さったから…御言葉に甘えてつい…」
【日ノ原】
「いえ―謝ることじゃない、ですよ。」
【日ノ原】
「すみません、龍にぃのこと…俺のせいで仕事が増えちゃって。」
【日ノ原】
「千春さん、あんまり会えてないんですよね?」
【千春】
「―日ノ原くん…」
【日ノ原】
「あの、龍にぃ……、本当、俺のこともう、放っておいて…千春、さんを大事にして」
【小野寺】
「…………っ」
日ノ原は俺に頼まれた茶菓子を二人の間に置いて―静かに部屋を出ていった。
【小野寺】
「くそっ…」
小野寺は日ノ原を追いかけるように立ちあがったが―日ノ原の拒絶の表情を見やり…
軽く悪態をつきながら、ドカリとソファに座りなおした。
【小野寺】
「千春…!何で三宮に俺とのことペラペラ話したんだ。」
【千春】
「え……」
【小野寺】
「お前まで巻き込まれて余計ややこしいだろうが!」
【千春】
「………ッ…ごめんね。…龍のこと色々教えてくれて、心配、だったから…」
【小野寺】
「…………」
【千春】
「そろそろ……帰るね。お邪魔してごめんなさい。」
殊勝な顔で立ちあがり、頭を下げる女。小野寺はハッとした顔でそれを見上げる。
【小野寺】
「……………わりぃ…千春。言い過ぎた」
【千春】
「ううん。いいよ……怒ってるわけじゃないって、解ってるから」
【小野寺】
「千春―…、今日、アパートで待ってろ。遅くなるけど、絶対帰る」
【千春】
「龍………」
【千春】
「ありがとう。働き過ぎないでね」
千春、と呼ばれる女は俺にも礼儀正しく挨拶をし、帰っていった。
………
…………………
【万里】
「いい女じゃないか。可愛い上に気も利いて…それにあの体だ。男が放っておかないな」
【小野寺】
「人の女、変な目で見てんじゃねえよ」
【万里】
「ふん?お前、その割にあの女のこと、あんまり構えてないんだろう」
【万里】
「さっきだって言い合いになっていたじゃないか―日ノ原クンより私を構って、…と」
【小野寺】
「……!千春は…、そんなことは……」
【万里】
「あの口ぶり、そう言いたがってるよう俺には聞こえたがな」
【小野寺】
「…………………」
【万里】
「男に放っておかれて寂しい女ってのは存外簡単に心を移ろわせるものだ。体を開くのも早い…」
【小野寺】
「てめぇ…!千春に何かしたらぶっ殺すぞ!!」
【万里】
「おめでたい奴だな。俺じゃなくたって全ての男へ平等に機会があるんだぞ?」
【万里】
「それも含めて、よく考えるんだな…今の自分の在り方を」
【小野寺】
「―――……っ」
逡巡する小野寺。ブルーの髪の揺れる姿が美しく、思わず肩を掴む。
【小野寺】
「…てめぇ…何すんだよ」
【万里】
「小野寺……混沌の中に居る人間は…どうしてこうも美しいのだと思う?」
【小野寺】
「……ああ?!何言ってんだかわか…っ…てめ、何す……っ」
【万里】
「最初の話の続きだ。お前はどうやって女を喜ばせるんだ?」
【小野寺】
「知ら、ね……、っく…離せ、よ…!」
【万里】
「意外と丁寧に手順を踏みそうだな。ん?」
【小野寺】
「ほっとけ…!っ、う……」
【万里】
「そんな口を聞いていいのか?お前が日ノ原を守るんだろう?」
【万里】
「そうだ―お前、今日は屋敷に泊まらないんだったな。では今夜は日ノ原に夜伽でも頼むか……」
【小野寺】
「…………………んだと!」
瞬時にして小野寺の瞳に、怒りの炎が宿る。
【万里】
「ふん、お前が安アパートで彼女とよろしくやってる間、」
【万里】
「日ノ原は俺の腕の中で泣き叫ぶ…か、悪くない情景だ」
【小野寺】
「……っの野郎…!」
【万里】
「どうした?ほら、今日は特別に早く帰してやる。」
【万里】
「今夜のことを考えるとなかなか気分が良いからな」
【小野寺】
「っ……ッく、そ……っ」
小野寺は目じりに―生理的なものか感情的なものかは解らないが涙を浮かべている。
これで小野寺は、例え今夜女の元へ帰っても…『素直にお楽しみ』という訳にはいかないだろう。
【万里】
(まあ、この男に限って…日ノ原を置いて帰ることはできないだろうが――な。)
愛しくなって目尻の涙を舐めると小さくうめかれ、暴力的なまでの熱がこみあがってきた―
fin
【万里】
「小野寺―、お前、どういう女と付き合ってるんだ?」
【小野寺】
「ああ?何だ急に。答える必要ねぇだろ」
【万里】
「俺は経験が浅いんでね…勉強させてくれ」
【小野寺】
「言ってろ」
【万里】
「日ノ原から聞いたぞ。もう長く付き合っている女がいるんだろ」
【小野寺】
(……………楓が…)
【万里】
「お前の年齢なら…そろそろ結婚でも考えてるんじゃないか」
【小野寺】
「…特に予定はねぇよ」
【万里】
「女はそう思っていないみたいだが」
【小野寺】
「!!?どういう…まさか、千春に会ったのか?」
【万里】
「ああ……さっきお前のアパートに行った際、見かけた。」
【万里】
「折角だからお越し頂いたぞ」
【小野寺】
「?!!!」
ギィイイイ。
扉が開く。
【千春】
「お邪魔します…」
【小野寺】
「な、千春……!!」
【千春】
「龍!…ごめん、こんなところまでお邪魔しちゃって…」
【万里】
「いいえ。私が無理に誘ったので、お気になさらないで下さい」
【小野寺】
「っ…… ノコノコついてくんじゃねぇよ!危ねぇ奴だったらどうすんだ!」
【千春】
「――っ」
おいおい、人を変質者みたいに言いやがって
【万里】
「小野寺。わざわざ来て貰っておいて、その言い草はないだろう?」
【千春】
「ごめんなさい…、だって最近…龍が変な仕事してる気がして。心配だったんだよ。」
【小野寺】
「――!」
【万里】
「折角だ。ゆっくりして行って下さい、千春さん。」
【千春】
「あ―、お構いなく……」
【万里】
「いえ。どうぞ。こちらにお座り下さい」
………
…………………
応接間に小野寺と女を案内した。俺は少し離れたところで紅茶をすする。
―先に口を開いたのは女だ。
【千春】
「龍、こんな凄いお屋敷でも仕事してたんだね」
【小野寺】
「―ああ……少しの間だけだと思うがな…」
【千春】
「ねえ、この仕事も…日ノ原くんに関わってるんだよね。さっき三宮さんから聞いた」
【小野寺】
「!」
【千春】
「こんな事言いたくないけど…龍は日ノ原くんに構いすぎだと思う。」
【千春】
「日ノ原くんだって「龍にぃは俺にお節介だ」って私に言って…」
【小野寺】
「っせぇな!!解ってんだよ、そんなこと…」
小野寺が少し声を荒げたその瞬間。
ガチャリ
【日ノ原】
「失礼し―」
【小野寺】
「!」
【千春】
「日ノ原く……」
【日ノ原】
「龍にぃ―と……千春、さん……」
【日ノ原】
「ち……千春さん、どうしてここに…」
【千春】
「ごめんなさい―、突然おじゃましてしまって…」
【千春】
「龍がどんな仕事してるか全然教えてくれないから心配で」
【千春】
「そしたら三宮さんが親切にお家へ上げて下さったから…御言葉に甘えてつい…」
【日ノ原】
「いえ―謝ることじゃない、ですよ。」
【日ノ原】
「すみません、龍にぃのこと…俺のせいで仕事が増えちゃって。」
【日ノ原】
「千春さん、あんまり会えてないんですよね?」
【千春】
「―日ノ原くん…」
【日ノ原】
「あの、龍にぃ……、本当、俺のこともう、放っておいて…千春、さんを大事にして」
【小野寺】
「…………っ」
日ノ原は俺に頼まれた茶菓子を二人の間に置いて―静かに部屋を出ていった。
【小野寺】
「くそっ…」
小野寺は日ノ原を追いかけるように立ちあがったが―日ノ原の拒絶の表情を見やり…
軽く悪態をつきながら、ドカリとソファに座りなおした。
【小野寺】
「千春…!何で三宮に俺とのことペラペラ話したんだ。」
【千春】
「え……」
【小野寺】
「お前まで巻き込まれて余計ややこしいだろうが!」
【千春】
「………ッ…ごめんね。…龍のこと色々教えてくれて、心配、だったから…」
【小野寺】
「…………」
【千春】
「そろそろ……帰るね。お邪魔してごめんなさい。」
殊勝な顔で立ちあがり、頭を下げる女。小野寺はハッとした顔でそれを見上げる。
【小野寺】
「……………わりぃ…千春。言い過ぎた」
【千春】
「ううん。いいよ……怒ってるわけじゃないって、解ってるから」
【小野寺】
「千春―…、今日、アパートで待ってろ。遅くなるけど、絶対帰る」
【千春】
「龍………」
【千春】
「ありがとう。働き過ぎないでね」
千春、と呼ばれる女は俺にも礼儀正しく挨拶をし、帰っていった。
………
…………………
【万里】
「いい女じゃないか。可愛い上に気も利いて…それにあの体だ。男が放っておかないな」
【小野寺】
「人の女、変な目で見てんじゃねえよ」
【万里】
「ふん?お前、その割にあの女のこと、あんまり構えてないんだろう」
【万里】
「さっきだって言い合いになっていたじゃないか―日ノ原クンより私を構って、…と」
【小野寺】
「……!千春は…、そんなことは……」
【万里】
「あの口ぶり、そう言いたがってるよう俺には聞こえたがな」
【小野寺】
「…………………」
【万里】
「男に放っておかれて寂しい女ってのは存外簡単に心を移ろわせるものだ。体を開くのも早い…」
【小野寺】
「てめぇ…!千春に何かしたらぶっ殺すぞ!!」
【万里】
「おめでたい奴だな。俺じゃなくたって全ての男へ平等に機会があるんだぞ?」
【万里】
「それも含めて、よく考えるんだな…今の自分の在り方を」
【小野寺】
「―――……っ」
逡巡する小野寺。ブルーの髪の揺れる姿が美しく、思わず肩を掴む。
【小野寺】
「…てめぇ…何すんだよ」
【万里】
「小野寺……混沌の中に居る人間は…どうしてこうも美しいのだと思う?」
【小野寺】
「……ああ?!何言ってんだかわか…っ…てめ、何す……っ」
【万里】
「最初の話の続きだ。お前はどうやって女を喜ばせるんだ?」
【小野寺】
「知ら、ね……、っく…離せ、よ…!」
【万里】
「意外と丁寧に手順を踏みそうだな。ん?」
【小野寺】
「ほっとけ…!っ、う……」
【万里】
「そんな口を聞いていいのか?お前が日ノ原を守るんだろう?」
【万里】
「そうだ―お前、今日は屋敷に泊まらないんだったな。では今夜は日ノ原に夜伽でも頼むか……」
【小野寺】
「…………………んだと!」
瞬時にして小野寺の瞳に、怒りの炎が宿る。
【万里】
「ふん、お前が安アパートで彼女とよろしくやってる間、」
【万里】
「日ノ原は俺の腕の中で泣き叫ぶ…か、悪くない情景だ」
【小野寺】
「……っの野郎…!」
【万里】
「どうした?ほら、今日は特別に早く帰してやる。」
【万里】
「今夜のことを考えるとなかなか気分が良いからな」
【小野寺】
「っ……ッく、そ……っ」
小野寺は目じりに―生理的なものか感情的なものかは解らないが涙を浮かべている。
これで小野寺は、例え今夜女の元へ帰っても…『素直にお楽しみ』という訳にはいかないだろう。
【万里】
(まあ、この男に限って…日ノ原を置いて帰ることはできないだろうが――な。)
愛しくなって目尻の涙を舐めると小さくうめかれ、暴力的なまでの熱がこみあがってきた―
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