五十嵐 優作
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とある晴れた日―裏庭にて五十嵐とまどろむ。
【万里】
「五十嵐―ちょっといいか?」
【五十嵐】
「は?い、ご主人様」
【万里】
「忙しいのに悪いな―ちょっとジっとしてて」
【五十嵐】
「解りました」
俺はあるモノを五十嵐に装着した。
【五十嵐】
「?なんすか、これ」
【万里】
「首輪。やっぱ五十嵐似合うな」
【五十嵐】
「えーと…有難うございます。けど俺―犬飼ってないっすよ??」
【万里】
「俺が飼うんだよ」
【五十嵐】
「へ……」
【万里】
「五十嵐っていう犬を」
【五十嵐】
「……い……?!」
【五十嵐】
「犬って……そんな……、冗談キツイっすよ。俺こー見えても健康な日本男児で…」
【万里】
「五十嵐、お手」
【五十嵐】
「わん!」
【五十嵐】
「じゃ、なくて…!い、いくら俺でも犬ってそんな!酷いじゃないですか、ご主人様…!」
【万里】
「……………………そうか、やはり駄目か…」
【五十嵐】
「そりゃそうですよっ!いくらご主人様のお願いでも―」
【万里】
「…実は去年…飼っていた犬が死んだばかりでな……」
【五十嵐】
「――?!」
【万里】
「ジョリーという名前で…本当に可愛かった。10数年一緒だったから未だに忘れられずにいる」
【万里】
「我ながら女々しいとは思うが…五十嵐のその髪の色と毛色がそっくりだった」
【五十嵐】
「ご主人様……!そ、うだったんですね……!」
【万里】
「つい、首輪なんか買って…馬鹿だな、俺は」
【五十嵐】
「わ、解ります…!俺も昔飼ってた犬が死んじまった時は…途方にくれちまいましたもん」
【万里】
「ああ……未だに喪失感が拭えない。…悪かったな、犬扱いして…つい…懐かしくて―」
【五十嵐】
「ご主人様……!お、俺……」
【万里】
「ん?どうした、五十嵐」
【五十嵐】
「俺……ちょっとだけならご主人様の犬、やりますよ…!」
【五十嵐】
「おっ……俺でよければですけど…っ」
【万里】
「五十嵐―……」
【万里】
「ありがとう」
【五十嵐】
「ご主人様の飼ってた犬みたいに賢くは…ないかもしんないですけど」
【万里】
「ははは。五十嵐には五十嵐の良さがあるからな」
【万里】
「さ…五十嵐。今からお前は俺の犬だからな。喋っちゃ駄目だぞ?」
【五十嵐】
「わん!」
【万里】
「それから―犬に執事服はオカシイよな。これに着替えさせてやろう」
【五十嵐】
「わっ、わん…!」
…………
……………………
【五十嵐】
「わ、わう………」
【万里】
「似合うぞ、五十嵐。益々犬としての貫録がでたな」
俺の命令で着替えた上で、四つん這いになる五十嵐。
【五十嵐】
「わ、わうぅう、わぅん」
【万里】
「どうした五十嵐??何が言いたいか分かんねぇなあ」
【五十嵐】
「うっ……ひ、ひでえ…ご主人様…!こんな恰好恥ずかし…」
【万里】
「ははは、犬なんだから喋っちゃ駄目だろ…?五十嵐!」
バチッ
【五十嵐】
「っう、わ……っ!」
尻尾があればこの辺か?…と想定しつつ尾てい骨を軽く叩く。
【五十嵐】
「っ、ひ………」
【万里】
「喋っちゃ駄目だってば」
バチン!
【五十嵐】
「…きゃうんっ!」
【万里】
「お、可愛い声だすじゃん…五十嵐」
【五十嵐】
「わ……わん」
【万里】
「よしよし。イイ子だな…痛かったか?俺の言ったこと守って偉いぞ。」
ご褒美に、犬が喜ぶであろう首あたりを撫でさすってやる。耳の下、裏も念入りに。
【五十嵐】
「ひゃ…、くぅ…ん」
【万里】
「ははは。やっぱり犬はこの辺撫でられたいんだよなー?」
【五十嵐】
「っ……ぁっ……」
意地悪く、触れるか触れないかぐらいのソフトなタッチで撫で続けた。
少し逃げるように後ずさるが俺の腕の中から飛び出す事は出来ない。
すると―
【万里】
「あれ…五十嵐?」
【五十嵐】
「っ!!!」
五十嵐の体に異変が起こる。
【万里】
「撫でただけなのに、こんなになるなんて…心配だな。病気か?」
【万里】
「ああ、獣医に診せた方がいいかもしれない」
【五十嵐】
「?!!!
ぅう?、わんっ、わん…!!!」
必死で「嫌だ」の意を示そうとして、首を振りながら表現する五十嵐。
【万里】
「病院が嫌なのか。―困った奴だな。じゃあ俺が診てやろう」
【五十嵐】
「?!!」
【万里】
「遠慮すんなって。これでも動物好きだからな…色々独学で勉強してるんだぞ」
【五十嵐】
「そ、れは……!勘弁して下さい!!」
【万里】
「ん?人間の話声が聞えるけど…気のせいだよなあ。ここには俺と犬しかいないはずだ」
【五十嵐】
「………!!やだ!やめて…下さい………!」
…………
……………………
【万里】
「ああ、どうしてだか元に戻ったな…」
【万里】
「良かった、五十嵐。これで安心だ」
【五十嵐】
「ぅう……」
五十嵐はぐったりと横になり、時折四肢を軽く震わせていた。
【万里】
「五十嵐、そろそろ散歩に行くか。」
【万里】
「ジョリーと同じ散歩コースでいいよな?」
【五十嵐】
「……!?」
【万里】
「麻武公園をまわって、その後交番の近くをぐるっとするぞ。さぁリードをつけてやろう」
【五十嵐】
「じょ……冗談、ですよね…?!ご主人様…!こんな恰好で俺…」
【万里】
「やばいな…今日俺は何度も幻聴が聞こえている。疲れてるんだろうな」
【万里】
「早く散歩でも行ってリフレッシュしないと…」
【五十嵐】
「い、いや…!いやっす…!やめてくださ……」
暴れる五十嵐を取り押さえ俺はリードをつけた。
犬は散歩が好きなくせにいざその時になると走りまわって逃げる奴が多い。
五十嵐も同じタイプのようだ。
【五十嵐】
「っ……わん、わんわん……!」
【万里】
「五十嵐、どうしたそんなに頑なになって。やっぱり何処か体の調子が悪いのか?」
【五十嵐】
「うぅ??、わん!わぁーん!!」
五十嵐は激しく嫌がった。まぁ俺だって当然この恰好のまま外に出す気はないのだが。
面白いのでひとしきり鳴かせてから服を着せることにしよう。
…………
………………………
【万里】
「五十嵐、寒かったんだな。この服の着心地はどうだ?」
【五十嵐】
「わ、わん」
【万里】
「ああ、良かった。元気そうだな。さぁ行くとするか」
【五十嵐】
「うう……わんっ」
服を着たことで少し落ち着いた五十嵐はそのままなし崩しに散歩へ出ることを了承していた。
さぁてどんな散歩にしようか―
fin
【万里】
「五十嵐―ちょっといいか?」
【五十嵐】
「は?い、ご主人様」
【万里】
「忙しいのに悪いな―ちょっとジっとしてて」
【五十嵐】
「解りました」
俺はあるモノを五十嵐に装着した。
【五十嵐】
「?なんすか、これ」
【万里】
「首輪。やっぱ五十嵐似合うな」
【五十嵐】
「えーと…有難うございます。けど俺―犬飼ってないっすよ??」
【万里】
「俺が飼うんだよ」
【五十嵐】
「へ……」
【万里】
「五十嵐っていう犬を」
【五十嵐】
「……い……?!」
【五十嵐】
「犬って……そんな……、冗談キツイっすよ。俺こー見えても健康な日本男児で…」
【万里】
「五十嵐、お手」
【五十嵐】
「わん!」
【五十嵐】
「じゃ、なくて…!い、いくら俺でも犬ってそんな!酷いじゃないですか、ご主人様…!」
【万里】
「……………………そうか、やはり駄目か…」
【五十嵐】
「そりゃそうですよっ!いくらご主人様のお願いでも―」
【万里】
「…実は去年…飼っていた犬が死んだばかりでな……」
【五十嵐】
「――?!」
【万里】
「ジョリーという名前で…本当に可愛かった。10数年一緒だったから未だに忘れられずにいる」
【万里】
「我ながら女々しいとは思うが…五十嵐のその髪の色と毛色がそっくりだった」
【五十嵐】
「ご主人様……!そ、うだったんですね……!」
【万里】
「つい、首輪なんか買って…馬鹿だな、俺は」
【五十嵐】
「わ、解ります…!俺も昔飼ってた犬が死んじまった時は…途方にくれちまいましたもん」
【万里】
「ああ……未だに喪失感が拭えない。…悪かったな、犬扱いして…つい…懐かしくて―」
【五十嵐】
「ご主人様……!お、俺……」
【万里】
「ん?どうした、五十嵐」
【五十嵐】
「俺……ちょっとだけならご主人様の犬、やりますよ…!」
【五十嵐】
「おっ……俺でよければですけど…っ」
【万里】
「五十嵐―……」
【万里】
「ありがとう」
【五十嵐】
「ご主人様の飼ってた犬みたいに賢くは…ないかもしんないですけど」
【万里】
「ははは。五十嵐には五十嵐の良さがあるからな」
【万里】
「さ…五十嵐。今からお前は俺の犬だからな。喋っちゃ駄目だぞ?」
【五十嵐】
「わん!」
【万里】
「それから―犬に執事服はオカシイよな。これに着替えさせてやろう」
【五十嵐】
「わっ、わん…!」
…………
……………………
【五十嵐】
「わ、わう………」
【万里】
「似合うぞ、五十嵐。益々犬としての貫録がでたな」
俺の命令で着替えた上で、四つん這いになる五十嵐。
【五十嵐】
「わ、わうぅう、わぅん」
【万里】
「どうした五十嵐??何が言いたいか分かんねぇなあ」
【五十嵐】
「うっ……ひ、ひでえ…ご主人様…!こんな恰好恥ずかし…」
【万里】
「ははは、犬なんだから喋っちゃ駄目だろ…?五十嵐!」
バチッ
【五十嵐】
「っう、わ……っ!」
尻尾があればこの辺か?…と想定しつつ尾てい骨を軽く叩く。
【五十嵐】
「っ、ひ………」
【万里】
「喋っちゃ駄目だってば」
バチン!
【五十嵐】
「…きゃうんっ!」
【万里】
「お、可愛い声だすじゃん…五十嵐」
【五十嵐】
「わ……わん」
【万里】
「よしよし。イイ子だな…痛かったか?俺の言ったこと守って偉いぞ。」
ご褒美に、犬が喜ぶであろう首あたりを撫でさすってやる。耳の下、裏も念入りに。
【五十嵐】
「ひゃ…、くぅ…ん」
【万里】
「ははは。やっぱり犬はこの辺撫でられたいんだよなー?」
【五十嵐】
「っ……ぁっ……」
意地悪く、触れるか触れないかぐらいのソフトなタッチで撫で続けた。
少し逃げるように後ずさるが俺の腕の中から飛び出す事は出来ない。
すると―
【万里】
「あれ…五十嵐?」
【五十嵐】
「っ!!!」
五十嵐の体に異変が起こる。
【万里】
「撫でただけなのに、こんなになるなんて…心配だな。病気か?」
【万里】
「ああ、獣医に診せた方がいいかもしれない」
【五十嵐】
「?!!!
ぅう?、わんっ、わん…!!!」
必死で「嫌だ」の意を示そうとして、首を振りながら表現する五十嵐。
【万里】
「病院が嫌なのか。―困った奴だな。じゃあ俺が診てやろう」
【五十嵐】
「?!!」
【万里】
「遠慮すんなって。これでも動物好きだからな…色々独学で勉強してるんだぞ」
【五十嵐】
「そ、れは……!勘弁して下さい!!」
【万里】
「ん?人間の話声が聞えるけど…気のせいだよなあ。ここには俺と犬しかいないはずだ」
【五十嵐】
「………!!やだ!やめて…下さい………!」
…………
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【万里】
「ああ、どうしてだか元に戻ったな…」
【万里】
「良かった、五十嵐。これで安心だ」
【五十嵐】
「ぅう……」
五十嵐はぐったりと横になり、時折四肢を軽く震わせていた。
【万里】
「五十嵐、そろそろ散歩に行くか。」
【万里】
「ジョリーと同じ散歩コースでいいよな?」
【五十嵐】
「……!?」
【万里】
「麻武公園をまわって、その後交番の近くをぐるっとするぞ。さぁリードをつけてやろう」
【五十嵐】
「じょ……冗談、ですよね…?!ご主人様…!こんな恰好で俺…」
【万里】
「やばいな…今日俺は何度も幻聴が聞こえている。疲れてるんだろうな」
【万里】
「早く散歩でも行ってリフレッシュしないと…」
【五十嵐】
「い、いや…!いやっす…!やめてくださ……」
暴れる五十嵐を取り押さえ俺はリードをつけた。
犬は散歩が好きなくせにいざその時になると走りまわって逃げる奴が多い。
五十嵐も同じタイプのようだ。
【五十嵐】
「っ……わん、わんわん……!」
【万里】
「五十嵐、どうしたそんなに頑なになって。やっぱり何処か体の調子が悪いのか?」
【五十嵐】
「うぅ??、わん!わぁーん!!」
五十嵐は激しく嫌がった。まぁ俺だって当然この恰好のまま外に出す気はないのだが。
面白いのでひとしきり鳴かせてから服を着せることにしよう。
…………
………………………
【万里】
「五十嵐、寒かったんだな。この服の着心地はどうだ?」
【五十嵐】
「わ、わん」
【万里】
「ああ、良かった。元気そうだな。さぁ行くとするか」
【五十嵐】
「うう……わんっ」
服を着たことで少し落ち着いた五十嵐はそのままなし崩しに散歩へ出ることを了承していた。
さぁてどんな散歩にしようか―
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