short
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ピッコローーー!聞いてよ!!
せっかくのお休みだからデートに誘ってるっていうのに悟空ってば修行する予定なんだーってどっか飛んでっちゃったんだよ、信じられる!?」
「……あいつのことだし、仕方がないんじゃないか?」
最近***は悟空のことで何かあるたびに俺のところにきて、愚痴を言うだけ言って帰っていく。
「わかってるよ!わかってるけど、私だって勇気出して誘ってるのに……」
***が悟空に惚れてからというもの、なぜか俺に相談相手として白羽の矢が立ってしまった。
「お前にはお前の予定があるのと同じで悟空にも予定があるんだろう」
「そりゃそうだけど、修行なんて私が仕事してる間にでもできるじゃん!」
「それはお前の都合だろうが」
正直俺には人間の恋愛などわかるわけなどないし、助言なんか以ての外だ。
「うぅ、神様のくせに冷たい……
……なんかアドバイスとかないの?」
「俺は思ったことを言っているだけだ。
まぁ、唯一言えることがあるとすれば『ちょっと待ってろ』だな」
「はぁ……」
わけがわからない、という顔をする***。
そのうちわかるだろう。
「やっぱ***が来てくれたのによ、修行するっつって帰したんは悪かったかなぁ」
***が帰った数時間後。
今度の来訪者は悟空だった。
悟空はぽりぽりと頬をかきながら苦笑いする。
「あいつも忙しいんだ、わかってやれ」
「でもよぉ~、もしなんかあった時、オラが弱かったら***守れねぇじゃねぇか」
こいつらは俗に言う『両思い』とやらなんだろうが、なぜいつも俺にばかり相談に来るんだ。
ぐずぐずしていないで自分の気持ちを伝えに行けばいいものを。
「今度、***を修行に誘ってみっかなぁ。
でもオラ、もう嫌われちまったかなぁ……」
「修行に誘うのはどうかと思うが、デートなら了承してくれるんじゃないか」
「いいっ!?で、デートかぁ……
あいつオラとデートなんかしてくれっかなぁ」
思い立ったが吉日のお前が***の事となるといつまでもグズついて行動に起こさない。
本気なのはわかるがとっとと行動してくれ。
そして俺の瞑想の邪魔をするな。
「誘ってみなけりゃわからんだろう。
さっさと行け。俺は忙しい」
「おめぇ、神様のくせにつめてぇなぁ……」
やかましい。
ふたり揃って同じセリフを言うんじゃない。
「んじゃちょっと行ってみっか。
振られたらおめぇのせいだかんな!」
「知らん」
悟空はそう言うと猛スピードで飛んで行ってしまった。
まったく、世話の焼けるふたりだ。
.