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「ちょ、待って!落ち着こう?
ごめん、私が悪かったから!」
なにが悪いのかわからないけど、とりあえず謝っとけ。
そうすればバーダックだって落ち着くはずだし……
「……はぁ、もう……来んのか来ねーのかどっちだよ」
ほら、やっぱり。
「行く行く!行きたい、ぜひ行かせてください!」
「じゃあまた後で……ここでな」
落ち着いたというか落ち込みながらフリーザ様の基地に歩いていくバーダック。
彼が私をデートに?
一体どういう風の吹き回しだろう。
数時間後……
連れてこられたのはちょっとお洒落なバー。
へぇ、こんなところも知ってるんだ。
ただ飲み歩いてるだけかと思ってたのに。
「俺、ブラッディ・マリィ。
***にはカシスソーダで」
くい、と右手の親指で私を指して勝手に注文してしまうバーダック。
「ちょいちょいちょい、好きなもん飲ませてよ」
「俺チョイスだよ、奢ってやるんだからありがたく受け取れ」
なんだ、そういう事なら……
マスターが微笑ましげに私たちを眺めながらカクテルを作ってくれる。
「バーダックがらしくもなく『カクテル言葉』を眺めてたと思ったら……そういうことだったのか」
「おい、いらねーこと言うなって!」
「『カクテル言葉』、ってなに?」
カシスソーダとメニューのようなものを私に差し出して、マスターは言った。
カクテル言葉一覧表……
「花言葉と同じでね、お酒にも酒言葉ってのがあるんだよ。調べてごらん」
ちらりとバーダックに視線をやると頭を抱えているのが見えた。
えっと、カシスソーダ……
『あなたは魅力的』
バーダックはブラッディ・マリィをマスターからひったくるように受け取り、一気にそれを流し込んだ。
ブラッディ・マリィは……
『私の心は燃えている』
「笑えよ、らしくねーってよ……」
……素直じゃないなぁ。
真っ赤になった顔を押さえてそっぽを向くバーダック。
その彼の右手に自分の左手を重ねる。
「ねぇマスター……
バーダックに新しいの作ったげて。
そうだなぁ……スクリュードライバーがいいな」
「……はいよ」
静かに夜が更けていく。
たまにはこんな休日だって、いい。
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