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「どうしてそう嫌がる?
この星の奴らは弱いけど数が多い、人手は必要だ。
***を使うべきだよ」
「***は……駄目なんだ」
バーダックは苛立ったようにフィルターを親指で弾いて灰を落とす。
イラついてるのはこっちだよ。
「……***に、殺させたくねぇんだよ」
……はぁ?
「ふざけてるのか?」
「ふざけてねえよ」
気持ちはわからなくもない。
けどあたしたちは『戦闘民族』だぞ。
それに戦闘を放棄させたらなにが残る?
「……百歩譲って戦闘はさせないとしても、だ。
じゃあ、なぜこのチームに入れた? 医療班にでも やりゃよかったじゃないか」
「……」
「フン……そういうことか」
戦闘はさせたくない、けどそばには置いておきたい。
だから安全な場所での見張り係ってわけかい。
馬鹿げてる。頭 沸いてんじゃないのか?
「バーダック、」
口を開いたとき、スカウターに通信が入った。
『て、敵が来た! 戻ってきて、バーダック!!』
「今行く!!」
それだけ言って奴は一目散に飛んで行った。
『戻ってきて、バーダック』だって。
あたしを呼べって言ったのに。
やっぱり***もバーダックを。
「***ッ! 大丈夫か!?」
「あ、バーダック!」
一足遅れて地面に降りると、***がバーダックに駆け寄っているところだった。
「怪我はねえか!? 敵は!?」
……あたしは、嫉妬してる。
あたしがあの位置にいたかったと、強く思う。
「ひひ……」
「まさか、***……」
そばに転がる五体の死体。
「全部***が殺したのか?
……やるじゃないか」
しかも五人相手に無傷だなんてね。
あたしの言葉に満足そうに***は笑った。
「***が……こいつらを?」
綺麗なままの女でいてほしい、ってのはただの男のエゴだ。
そんなの無理に決まってる。
***だって、サイヤ人なんだ。
呆然とするバーダックをよそに、あたしは***の肩を抱いた。
「今夜はお祝いだね」
「セリパってば大げさだよ!」
バーダックをちらりと盗み見る。
たとえこの感情が間違ってると言われても。
あたしは、あんたなんかに負けないから。
だから、あたしを選んでよ……***。
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