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フリーザ軍の幹部に就任早々、厄介な仕事を押し付けられてしまった。
それは、『ギニュー特戦隊をまとめること』。
リーダーであるはずのギニュー隊長がひとり遠征に行ってしまったせいで、私にそのお鉢がまわってきたのだった。
円卓の騎士を統べる者
「あのですねぇ……こんなこと言いたくないんですけどいい加減、おやつの取り合いで食堂めちゃくちゃにするのやめてもらえません?」
壁は穴だらけでテーブルや椅子はひっくり返ってボッロボロ、あちこちに割れた食器が落ちていて凄惨な状態の食堂に私たちはいた。
ことの始まりはほんの些細な、ただの注文だった。
『いちごのショートケーキを5つ!』
いつもの癖で隊長の分まで頼んでしまったケーキを誰が食べるか?
そんなつまらない議論からこんな大きな争いに発展してしまったようだった。
……戦争が起こる理由がなんとなくわかった気がする。
「ジースが『あ! フリーザ様!』とか言って俺らをよそ見させて独り占めしようとしたのが悪いんだよ!!」
八つ当たりなのかなんなのか、スカウターを握り潰してバータが吼える。
……その新型のスカウター、渡されたばっかだったよね?
「その前にグルドが時間止めようとしたのが悪いんだろ!」
若干焦げた白髪の長い髪を梳かしながらジースが反論する。
仮にも怒られているこの状況でその行動、おかしくない?
「最初にリクームが持ってこーとしたんじゃねーかよ!!」
グルドが頭からどくどく血を流しながら訴える。
興奮してるせいか時折ぴゅっぴゅと血が噴き出てくるの怖いからやめてほしいんだけど。
「あがががが! あが!!」
「まず顎外れてるのなんとかしなさい」
こんな狭い場所でイレイザーガンなんて撃ってないよね?
……まさかこのメンツが『宇宙一のエリート軍団』なんて、信じられない。
信じたくない。
「あがっ!!
……ちげーよ! 俺は***にケーキをあげたかっただけなんだ!!」
「リクーム……!」
見かけによらず意外と優しい……
反省文はこの三人でいいかな?
「テメー!! 『誰も食わねぇなら俺が食っちゃうもんねー!!』とか抜かしてたじゃねーか!!」
「そーだそーだ! なに***を味方につけよーとしてんだ!」
「ヒゲはいいから髪生やせ!!」
すかさず他の三人が物申す。
なんか違う誰かへの悪口が混ざってるんですけど……
「おっおい!! テメーら余計なこと言うんじゃねぇよ!!」
「やっぱり反省文は四人で確定です。
ひとり400文字以上書かなければ罰として『一ヶ月間ザーボンさんの日課の基地内すべての鏡磨き一日五回に付き合うの刑』ですので覚悟しておいてくださいね このくそったれどもめ」
吐き捨てるように言うと即座にブーイングが起こった。
「マジかよ!!」
「鬼!!」
「悪魔!!」
「ツルッパゲ!!」
よし、ナッパの悪口はそこまでだ。
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