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探しに出たはいいものの、家のすぐ近くで三角座りするセルを発見した。
目立つなぁ、あの羽……
「くそっ、***の奴……本体であるわたしよりもコピーの方がいいというのか。***の馬鹿。阿呆め。もう知らん。コピーと一生仲良くやっていろ。
…………やっぱり嫌だ……」
「なにブツブツ言ってんの……」
「な……っ!?」
ばっと振り返ったセルの顔は真っ赤に染まっていた。
ばっちり可愛らしいひとりごと、聞こえてましたよ。
「誰が馬鹿だ阿呆だ、チンパンジーだ」
よいしょ、とセルの隣に腰を下ろす。
「違……チンパンジーは言葉の綾だ!」
馬鹿と阿呆はなんなんだ。
「いいよ、気にしてないから。
……さっきコピーの方から聞いたよ、セルの本心」
「!……あいつ余計なことを……」
「それ聞いてなかったらコピーの方と一生仲良くやってたかも」
そう言うとセルは下を向いて黙り込んでしまった。
いつもと逆の立場だなぁ……ちょっとだけ面白いかも。
焦ったり拗ねたりショックを受けたり、好きな人のいつもと違う表情を見られるのは楽しいし嬉しい。
「ねぇセル……私、確かにコピーも好きだけど、それはあなたの一部だからだよ。
私は素直じゃないセルも……ううん、いつも通りのセルの方が好き」
そりゃあ たまにはあんな風に甘々~に接してくれたら……とは思うけど。
いつも通りのセルの方が好きっていうのは、一応私の本心。
「……本当か?
意地悪を言わない甘々優しいだけのわたしじゃなくてもいいのか?」
セルは顔を上げないまま答えた。
「うん、本当。
だからセルはそのままでいいんだよ」
その言葉にセルは勢いよく顔を上げた。
「ではこれからは今まで以上にいじめてやる!」
!!!
こいつ まったく反省してない!!
「そっ、それは嫌ぁあああ!!!」
〜〜〜
「はっ!!」
気がつくと私はベッドの上だった。
……そうか、夢か……
とんでもない悪夢を見ていた気がする。
セルがふたり……いや、ありえない。ありえてたまるか。
隣を見るとそこはもぬけの殻。
……私も起きよう。
やっぱり軋む身体を起こしてキッチンへ向かう。
ドアを開いたそこには。
「ずいぶん遅いお目覚めじゃないか、***」
「おはよう。よく眠れたか?
待っていろ、今ミルクを入れてやろう」
「ゆうべはずいぶんと激しかったが、身体は大丈夫か?」
……セルが、三人……だと?
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