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新しい朝が来た。希望の朝だ。
小鳥のさえずりで目が覚める。
なんて素敵な目覚ましなんだろう。
軋む身体を無理やり起こしてキッチンへ向かうとそこに広がっていた光景に、見事にその希望をへし折られた。
「ずいぶん遅いお目覚めじゃないか、***」
「おはよう。よく眠れたか?
待っていろ、今ミルクを入れてやろう」
……セルが、ふたり……だと?
パーフェクト・レプリカ
いやいやいや、セルがふたりもいるわけない。いてたまるか。
まだ寝ぼけてるのか?ウェイクアップマイ脳ミソ!!
混乱する私を余所にセルたちは言い争いを始めていた。
「朝はコーヒーと決まっている。
わたしのくせに、そんなこともわからんのか」
「お前はコーヒーだろうが、***はミルクの方がいいに決まっているだろう」
わけがわからなすぎて頭痛が痛い。
「さぁおいで、わたしの子猫ちゃん。
おはようのハグをさせてくれ」
こっ……子猫ちゃん!?
あのいつも私を小馬鹿にしたようなセルがそんな台詞を言うなんて。
……あぁでも……いいかもしれない。
しかし、それを聞いてもうひとりのセルは思いっきり吹き出した。
「***が子猫ちゃんだと?
馬鹿を言うな、そんなか弱いものか。
喋るチンパンジーの間違いでは……って***!?」
「おはようセルさぁんっ」
多分本物であろう『セル』は無視して優しい『セルさん』に抱きつく。
なんか新鮮味があっていいし。
彼はしっかり抱きしめてくれた。
それを見てセルはショックを受けているみたいだった。
「ふふ……***は今日も可愛らしいな。
もっとよくその顔を見せてくれ」
くいっと顔を上げられて、セルさんに見つめられる。
そこでセルに引き剥がされた。
「待て待て待て!!
俺の考えることぐらいわかってるぞ!
貴様、今***にキスしようとしてただろ!!」
セルはもうひとりのセルさんに食ってかかるが、彼はしれっとしていた。
「当たり前じゃないか、***はわたしのパートナーだぞ。
キスのひとつやふたつ何が悪い」
「貴様じゃなくて俺の!だ!!
いくら俺だろうが俺以外の奴が***にキスなど断じて許さん!
地球を破壊してでも阻止してやる!!」
「私も殺す気か」
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