圧倒的シリーズ
夢小説設定
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実は書き手だった頃もあった私からすれば、古傷を抉られ塩を塗りこまれて、その上レモン汁をぶっかけられたようなような気分になった。
私はサイトをそっと閉じた。
これ以上読み続ける気力は私にはもうない。
あとなぜかわからないけどベジータが哀れに思えた。
「***……?
ま、まだ始まったばかりなんだが」
「……すみません、隊長。これ以上は私には無理です」
「な……っ!?なにか***の気に触ったか!?
どこだ?是非言ってくれ、訂正するから!!」
この調子でいくと全部です。
なんて言えない。
せっかく隊長が夜を徹して書いたというのに。
「頼む!!厳しく評価してほしいんだ!!」
子犬のような目で見つめられると、もう腹を括るしかない。
「……隊長の物語は、」
「……!
……なんだ?言ってみてくれ!!」
同じ世界に足を踏み込んだもの同士なんだし、言ってしまおう。
それに、この際はっきり言ってしまった方が、これからカサブタをはがされることもなくなるかもしれない。
「王道すぎます!!ふえぇ、とか!有名人を知らない主人公とか!俺様キャラに「面白い奴だな」って言わせることとか!無理やりかっさらっていくところとか!!
他のサイトでも散々読んだし私も昔書いたことありますからーーー!!!」
突然の私の叫びに固まる隊長。
言ってしまったものは仕方がない。
もうどうにでもな~れ☆って奴だ。
「***が、夢小説を……」
それは昨日の私のセリフだ。
そっくりそのままあなたに返して差し上げたかった。
「そーですよ!!ちなみに今でもたまに読みにいってますから!!」
言ってから後悔した、これは完全に蛇足だったと。
隊長はぽかーんとしている。
「なぜ、今でも読みにいくのだ?」
そこかよ。
「恋愛とか憧れてたんだもん!
女なのに地上げとか戦闘ばっかだったからいいでしょ夢小説のひとつやふたつ!みっつやいつつ!!」
私がこんなにヒートアップしてるのに隊長はふと真面目な顔になり、なにか考えだした。
「憧れた結果が、女目線で考え出された物語内での他の奴との恋愛か?」
「……そうですよ、現実ではそんなことしてくれる相手はいませんからね!!」
「では、これからはその内容を俺がしていけばいいんだな、***に」
「は?」
いいこと思いついた、とでも言わんばかりに隊長はそう言い放った。
「あぁ、でも……俺じゃ嫌か」
隊長は寂しそうに笑う。
メルヘンな紫のおっさんのくせに。
みるく☆きゃらめるのくせに。
……でも私たちの、私の大好きなギニュー隊長。
彼にそんな顔されたら断れないじゃない。
「……嫌じゃないです、嬉しい……です……」
初めて照れ隠しなしに本音を言えた気がする。
本当は頼ってくれた事だって、嬉しかった。
恥ずかしさに思わず下を向く。
「そうか、ありがとう」
顎を掴まれて、くいと顔を上げさせられる。
優しく微笑む隊長と目が合った。
「これから戦闘だけじゃない。
食いたいもんだってデートの場所だって、なんでも遠慮せず言えよ?」
「……はい」
「好きだぞ、##name1#……」
「待って、今どーやって発音した!?」
それ一番大事な決め台詞で名前変換失敗するやつ!!!
どんだけ傷抉る気なのこの人!!!
「ギニュー☆マジックだ!」
「☆やめて!!!」
素敵なサイトを発見する前に素敵な彼(メルヘン持ち)ができました。
ちょっとお茶目で気持ち悪いところもあるけど、私の大好きな隊長です。
「ちなみにこの物語はベジータで始まるが、逆ハーレムもののギニュー落ちにしたんだ!」
「なぜ自分落ち」
「物語内でもお前を取られるのは嫌だからな///」
「じゃあデフォルトネーム変えてください。あと///やめて!!」
おまけ→