圧倒的シリーズ
夢小説設定
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「タブレットに表示される言語がナメック語になってしまった」
「解読できないんで諦めて習得してください」
圧倒的精神力
今まで機械といえばスカウターしか使ったことのなかった隊長が、
ついにタブレットを買ってきた。
「***、俺のインターネットが送信できないんだが」
「待って、俺のインターネットって何の話してるんですか!?」
というやりとりがあったのが数週間前。
今ではもう立派に使いこなしている様子だった。
なにかある度にあれはなんだ、これはどうだと、まるでおじいちゃんのように私を頼っていた隊長とはまったくの別人のようだった。
「これでお前の手を煩わせることもなくなったな!」
「ちょっと寂しい気もしますけどね」
「フフ……***め、可愛いこと言ってくれるじゃないか!」
「冗談です」
「……」
そんなある日。
私は基地内の食堂で呑気に寛いでいた。
これからなにが起こるかも知らずに。
バン!と勢いよく扉が開いて、隊長が転がり込むように食堂に入ってきた。
なんだろう、そんなに急いで。
リクームに食べられる前におやつのプリンでも取りに来たのかな?
「なぁ***!お前、『夢小説』って知ってるか!?」
!!!!??!!?
「……えーと。
…………ナンデスカソレハ?」
隊長の思わぬ言葉に息を飲む。
……言えない。数年前まで暇さえあれば私がソレを読みあさっていたことなんて。
絶対に悟られてはならない。
「自分の名前を入力すると、好きなキャラと恋愛だか何だかできるサイトだ」
知ってますとも、もちろん。
……なんて言えない。
「で、なんでそこにたどり着いたんですか?」
「いやな、ネットサーフィンしていて、ふと思ったんだ。
俺の名前で検索してみようと」
「はぁ」
「すると『ギニュー中心夢サイト』と掲げているホームページを発見したんだ。
何のことだかわからなかったから、とりあえずアクセスしてみたわけだ」
そのサイトも物好きだなおい。
そしてその時点で引き返せよ。
「適当にそのホームページの中を見てみると、『ギニュー夢』というコンテンツがあってだな、」
「はい」
「こいつ俺の見た夢を知ってるのか!?と思って入って、読んでみたんだ」
そんなわけあるか。
「……で、どうでした?」
「うむ、俺と俺が恋愛していた」
名前変換で自分の名前入れたのかよ!
そりゃそーなるわ!!
「そこで、だ」
話はここで終わりかと思いきや、隊長は言葉を続けた。
……嫌な予感しかしない。
「俺も夢小説を書いてみたい」
ほらきた!!
とんだ爆弾発言だよ!!
私の心は早くも焼け野原だよ!!
「……あの、何故そんな結果になったんですか?」
「よくぞ聞いてくれた!
そのホームページの管理人さんがだな、いろんな人から多くの賞賛のコメントやリクエストを貰っていてな、俺もやってみたいと思ったんだ!」
管理人『さん』、ねぇ……
そう語りながら目をキラキラと輝かせている隊長。
頼られるのが好きだということは知っていたが方向性がおかしい。
なぜ私の考えの斜め上を行くんだ。
違う、そうじゃないだろ。
「……やめといたほうがいいんじゃないですかね」
「いや!俺はやるぞ!!
というわけで***、ホームページを作るのを手伝ってくれ!!」
「えぇー……いやです……」
「そう言うな!もし手伝ってくれるなら、一ヶ月分昼飯をおごってやろう」
「是非やらせてください」
こうして私は隊長の夢小説サイト作成のお手伝いをすることになったのだった。
続く
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