約束の日曜日皆から一番遠い私は、必然的に一番早くに家を出な変えればいけないのだが・・・

「け、ケーキ焼いていたら、時間がっ・・・」

お世話になっている奴良くんや家族の方、カナちゃんたちのためにお菓子を焼いていたため、予定の電車を乗り過ごし、今必死に走っている
がこれまた迷っているかもしれない状況だ

「しょうがねぇーな、樹はよぉー」

「はや、てさん」

「おぅ！たまには妖珠の野郎を構ってやってくれよ？最近、湿っぽくて困ってるんだよ」

そこへ現れた、颯天さんが私を抱えて空高く飛ぶ。抱えられたとき一瞬、体がこわばる

「・・・颯天さん？奴良くんの家わかるんですか？」

「あぁ？この町の中ででかい和風の屋敷探せばいいんだろう？」

それを聞いて、私はこわばった体をほぐすように深呼吸し奴良くんの家の近くで下してもらうよう言った。











「それじゃあ、妖怪クイズ第１７問だ！　次のうち鳥を従えて飛ぶ火の妖怪は何だと思うかね？　ａ、釣瓶火　ｂ、ふらり火　ｃ、姥火」

「ａっすよね！　清継君！」

「ｂだよね？」

「！！遅いぞ！阿良々木さん、しかし正解だ！答えはｂだ！」

颯天さんに降ろしてもらうと丁度、クイズをしていたようだ。
よかった間に合ったと思い、その話に加わる

「島君、まだまだ気合いが足りないようだねー阿良々木さんを見習いたまえ！！」

「気合いっすか」

「そんな君達に今日は花開院君から気合を入れて貰うからねー！頼むよ！花開院君！ハハハハ！」

「……気合い、ですか……」

「樹ちゃん遅かったね、もしかしてまよちゃった？」

「う、うん。実は・・・電車を乗り遅れてさらに道にまよちゃって・・・」

「よ、よくたどり着いたね？あ、帰りは私が駅まで送ってあげるよ」

「ありがとう、カナちゃん」

花開院さんに話が変わり、私はカナちゃんに話抱えられる。ここまできた経緯を話すと、苦笑して帰りは送ってくれると言ってくれ私は感謝しながら、カバンからお菓子の袋を取り出しカナちゃんに渡した。
まさか帰りが、あんなに遅くなるとはこの時思わなかった

キィィ、と音を立てて木で出来た門が開いた。
そこから出てきたのは奴良くん

「ごめんごめん、遅くなっちゃって……」

「本当に遅いぞ！奴良君！さっさと案内したまえ！」

あはは、と苦笑する奴良くんを先頭にして清継君率いる私達はぞろぞろと門をくぐった。

「さあ、妖怪屋敷でさっそく妖怪会議だ！」

よ、妖怪屋敷！？玄関へ行く途中の道綺麗に整備された日本庭園が目にはいる。
綺麗・・・・清継くんはどうしてこんなきれいな家を妖怪屋敷なんて言うのだろう・・・・？

「ちょっと！　清継君！　リクオ君に失礼だよ！」

庭の景色にあっけにとられていると、横では清継君を諌めるカナちゃん
しかし、ふてぶてしくその言葉を「かまわんよ！」と撥ね退ける清継くん