断章にて語る





ファーランと相見

沢山の大人、子供が１人の少女にこうべを垂れる中。１人反抗してたったまま、ポツリと溢す少女

「いけすかないアル」

「………………」

「神子だか、お気に入りだか知らないアルが、所詮はただのお飾りでしかないお前に、頭を下げる理由はないアル」

「なんと！ユール様になんたる口の聞き方！！分をわきまえよ！」

そんな暴言、態度に１人の大人が頭を上げ少女に近寄り掴みあげ持っていた杖で「罰だ」と言いながら魔法を使おうと力を込める

「止めて。罰を与える必要はない 」

「し、しかしユール様「必要ない」………御意に」

「皆も頭を上げて、敬う必要はない。」

寸での所で待ったがかかり、少女は地面に下ろされユールによって全員が頭を上げ続けられた言葉に耳を傾ける

「聞け！！これより、ユール様は三日間ここを視察なさる、くれぐれも粗相のないように」

「………ﾌﾝ」

やっぱり、いけすかないアルと少女は思いながら部屋を出ようと足を進めようとすると

「可愛い顔が台無し？笑った方がきっともっと、可愛いわ」

ユールの声がかかり、少女の顔は険しくなる

「余計なお世話アル。さっさと、他の塔にいって欲しいアル」

「ごめんなさい。馴れ馴れしかった………」

「………………」

それに、ユールは失言だったと謝り今度こそ少女は部屋を出た
自分の務めを果たすために ………