クーが目を開けると目の前には、男たちはおらず笑顔のアリババいた

「先ほどの方たちは・・・・」

「大丈夫。寸止めで殴りかかろうとしたらビビッて逃げたぜ・・・・まったく、無事でよかった」

それに、悲鳴を上げていた男たちが気になったクーはアリババに問うと、ふわりと抱きしめられながら答えてくれた。

「アリババもよかったです。どのような理由があろうとも力で解決してしまうのはよくありません」

「あぁ。そうだよな」






















しばらく、二人の世界に入っていた二人だが、アリババが思い出したかのように立ち上がり、クーの手を引き裏路地を後にした。
人々がにぎわう道へ出た、二人は待たせていたアラジンに近づいた。
相変わらず、アラジンはすねたようにそっぽを向いて口数が少ない

「どうしたのですか？アラジン？」

「・・・・・」

「何か、私たちアラジンのお気に触ることをしてしまいましたか？」

「・・・・」

それに、すねてしまった理由がわからないクーもだが根気強く、でも優しく問いかけるとクーの服の裾をギュッと握ったアラジン。

「？アラジン？」

それに、アラジンの目線の高さにまでかがんで名前を呼ぶと右耳に手があてられ顔を寄せられる

「------------」

「まぁ、それはそれは。アラジンもう一度だけアリババに聞いてみてくださいな？」

「・・・・でも」

僕は、アリババ君たちの友達じゃないの？
紡がれた言葉に、そっとアラジンの頭を撫でてあげる。

「私は、アラジンのこと弟みたいでとても愛らしと思っていますよ？」

反射的に口をついて出てきた言葉だったのではないのだろうか？と思った私は、もう一度アリババに聞いてみるようアラジンを促した。

「！！わかったよ。」

「？？」

「アリババくん。僕は君の友達だよ、ね？」

「っ！何言ってるんだよ？当たり前だろ、俺たちは友達だ！！なんならクーが姉ちゃんなら、俺は兄ちゃんでもいいんだぜ？」

「・・・・！！えぇー、アリババ君がお兄さんって・・・ぷっ」

「な、なんだよ～俺じゃ不満だってのか？」

「ふふふ・・・・」


よかった。アラジンの機嫌は直ったようだ。でも、後でアリババにもきちんと言っておかないと言葉で伝えることがどれほど大切なのかを・・・できた小さな友人をこれからも大切にしていくためにも