「クー、一体どこまで行ったんだ？」

「・・・・・・アリババ君はクーお姉さんが大切なんだね」

夕暮れ時、一人で家を飛び出していったクーを心配してアリババとアラジンは住宅街を歩いていた、心なしかアラジンの口数が少ないような態度が冷たいような気がしつつ

「そりゃーお、俺の彼女だからな」

「……はぁ…」

「ど、どうしたんだよ！？気分でも悪いのか？」

「………」

ついに返事をしなくなったアラジンにアリババは困り果てる。アラジンはそっぽを向いていてアラジンの機嫌が悪い。

「こんな時に、クーがいればなぁ……」

そこで、ふと視界の端に金色が揺れた。視線が辿りついたのは裏路地

「アラジン。悪いけどそこの露店の前で待っててくれ」

「……」

やはり、喋らないアラジンだが大人しく露店の前に移動したのを見たアリババは1人裏路地に入った










「道をあけてください。私は、急いでいるのです。」

「あけられねぇな、ま、どうしてもってんならその手に持っている袋を渡しな？考えてやらなくもないぜ？」

「これは、大事なものです。差し上げることはできません」

クーは、黄金を金に変えその家路を行きと同じく急いでいた。

「じゃあ、まぁ諦めてついてきてもらおうか？」

「結構な上玉だぜ？先に遊んでもいんじゃないか？」

「確かにそれはー「それは、いただけないなー」！？誰だ？」

その家路の途中、柄の悪い輩に絡まれ狭い裏路地に追い詰められ絶対絶命かと思われたクーに厭らしく笑う男たち。

「誰って.………その子の恋人だ！！人の女に手を出してタダで済むと思うなよ？」

「ひ、ひぃっ」

間一髪、アリババが現れにこりとしかし、その両手は合わさりボキボキとなりそれを見た男たちは、情けない声をあげその場で尻餅をつく

「クーちょっと、目をつむっててくれ」

「？はい」

アリババの登場に、安心した様にぽかーんとするクーに目をつむる様に指示したのち、男たちの悲鳴が響いた。