島全体が揺れるほどの衝撃。だが、とっさに展開された防御魔法によって島と島にいたものたちは無傷、それを見ながら陽気にジュダルは、何もない空間に八芒星を描き消えた。

「じゃーな！本国で待ってるぜ。」

残された、アラジンたち。各々ジュダルの力に驚きながら紅炎たちは急ぎバルバットへと向かうため急ぎ島を後にし、残された面々もそれぞれの思いを抱えながら本国へと船を使い戻っていった。

「ティトス君。一つお願いがあるんだ」

「？お願い？」

「うん。お母さんをレームにいるお母さんの仲間に預けて欲しいんだ。」

僕とアリババくんがこれからすること、上手くいけばそれに越したことはないけれど何かがあった時のために……

「わかった。必ず、その人物に預けよう。」

「ありがとう、ティトスくん」

いってきます。お母さん












それから、船に揺られること数時間
レーム帝国に帰還したティトスは、早速アラジンから預けられた彼女をこの国にいるというソロという人物に、届けようと闘技場に出入りのあるムー達に捜索を頼んだ。

「ティトス様。お探しの人物が見つかりました。」

「ありがとう。じゃあ、引き渡しに連れてきてもらってもいいか？」

「承知いたしました・・・・しかし、ティトス様」

「？なんだ？？」

「・・・いいえ。なんでもございません」

ムー達がソロという人物を探しだしその住居へ訪れた時。まるで、最初から知っていたかのように驚きもなく、疑問もなく大人しくついてきたことに、いくら伝説の人物の仲間であったとしても警戒せざるおえなかった・・・・がしかし、そのことをティトスに進言するのは寸での所ではばかられた。

「突然呼び立ててすまない、あなたがソロであっているかな？」

「・・・はい。間違いありません」

「ムー、彼女を彼の元に」

「かしこまりました」

そうして、通されたソロという人物に確認を取ったティトス様は別室に移されていた女性を運び出し、引き渡した。

「彼女の仲間なら、大方の事情は把握してると思うけれど彼女はただの入れ物だ。けれど、彼女を託した人物の希望によって君に託す。」

「ありがとうございます。」

アラジン。君の願いは叶えた・・・どうか無事に帰ってきてくれ