まずは、陸が続く大陸を目指し空を飛ぶ。勿論方角は煌帝国とは反対の方向

「さっきは、あぁいったが候補がなかった訳じゃない……だがシンドリアと比べれば、心もとないことは確かだ。他の候補は、不確定要素が多すぎる」

「それでもいい。あなたと居られるならどこでも構わない」

「！！……あぁ、そうだな。俺達はずっと一緒だ」

眉間の皺を深くする、ソロモンに緊張をとかせようと微笑み言葉を紡ぐ。
この世界で目覚めてソロモンと逃げ出して数年…今度こそは最後まで

ただ、ひたすらに飛び続ける












「やっと、やっと見つけたアルよナラ？さぁ、帰るアルナラの居場所は私達の所アル」

「まっ、その前にこっちをなんとかせんとのぅ」

「こちらは、任せて貰おう。レン」

「御意。」

もう、追い付いてしたったのか久しく聞きなれた声が姿が現れ、刹那私とソロモンを大きく離す攻撃が入る
今のソロモンは、かつての力魔法を使える訳でも、大きな力を使うこともできない。世界によって、自らが制限をかけているからだ。
かくゆう、私は女神エトロの力を宿している恩恵か魔法のバリエーションが増えたが正直使いこなせるか、不安だ

「ナラこれで邪魔者はいないアル」

「ナラお姉さん、帰ってきて」

「……ファーラン、テスごめんなさい。私は、そちらには帰らない」

ごめんなさい。
















しかし、だからといってナラを守るためにソロモンが何も対策を講じていないわけではない。勿論、ユウとレンもしかり

「俺の相手がお前たちで良かった」

「世界の創造主たるソロモン王に俺達が何の策もなしに引き受けるとでも、おおもいか？我が身に宿れ、アスモダイ！！」

「反魂と隷属の精霊よ……汝に命ず、我が身に纏え我が身に宿れ…我が身を大いなる魔神と化せ、ムルムル!!」

二人がそれぞれの得物を構え魔力を込めながら、唱えるとその姿が一瞬にして変わる。それに、笑みを深めたソロモンも唱える

「指輪よ、黄金に宿りしジンを解き放て！」

ソロモンがそう唱えると、右中指にはめた金の指輪が光また、それに同調するかの様にユウとレンの持っていた金属器が光を帯びそれが収束すると

「「「御懐かしゅうございます。偉大なる双攻の王よ！」」」

「あぁ、久しぶりだなお前たち。すまないが力を貸してくれないか？」

それに、宿っていたジン達がソロモンに拝礼をしながら現れていた。

「ジンが迷宮以外で現れるとは……流石は、ソロモン王。しかし、ジンを出した所で」

「俺達とどう戦うのかなッ！死操の行軍」

「お前たち何か勘違いをしていないか？」

ジンを出すぐらいなら、この世界のマギでもできる。しかしソロモンによるジンの呼び出しは違うのだ。
ユウの技によって出てきた数体の人間や迷宮に居たであろうモンスターに同じくいやそれ以上の数をもって迎え討つジンであるムルムル

「時に、ソロモン王よ。ユール様は息災か？」

「あぁ、変わりない。相変わらずお前たちはナラを気にかけるんだな」

「我らの心は、彼女によって救われた。我らの忠義はユール様です……どうか、これからもユール様をお願いしますぞソロモン王よ。ユール様の幸せはあなた様と共に有る」

ジンがあの世界の様にその力をソロモンの監視下の元振るえるのだその力の差は圧倒的
故に、勝敗は直ぐに決した。

「ナラは、俺が守る。そして、その愛を貰うのも俺だけだ」

「……傲慢な、王めっ」

「なんとでも言うがいい。これだけは譲らない」

力量は完全にジンが上、類稀なる才能を持とうがやはり経験は必要と言うこと。
二人の魔力をギリギリまで削り、魔装を解かし、フラフラで膝をつく二人を手刀で眠らせ荷物に持っていた空飛ぶターバンに二人を寝かせ、側に控えているジンをしまい
離されたナラの元へ飛ぶ











どうやらそこまで離されていなかった様だ。流れてくるナラのルフを辿って行くとナラが黒いモヤに多い尽くされていた

「ナラ！！」

「ソロモン！お前ナラに何をしたアルか」

「お前たちこそナラに何をしたんだ、このモヤはなんだ？否これは黒ルフか？」

ソロモンが合流するまで近くにいたファーランたちに聞こうとするもどうやら原因不明な様だ。しかし黒いモヤをよくみると、黒ルフの様にも見えるが

「チッ……原因がわからなければ下手に手の出しようがない」

「あらあらぁ～？少し遅かったようね」

「「「「！！？」」」」

「ごきげんよう。異世界の住人さんたち？」

手をこまねいていると、聞いたことのない声が発せられる。その声を辿るように振り向くと、無邪気に微笑んだ女がいた

「まさか、こんな所まで侵食するなんて思わなかったわ、全く……」

「お前は誰だ」

「ナラがこうなったのはお前が原因アルか！」

「その場合は、ソロモン王ごと排除するまでじゃ」

「ちょ、ストッープストッープ！！丸腰の女の子に物騒なもの向けないでよ？せっかく助けに来てあげたのに～帰っちゃおぅかなぁー？」

一斉に謎の女に戦闘体制をとると慌てた様にしかし、笑みは崩さず助けに来たという

「ルミナ、ふざけてないであの子を助けて」

「むっ！そもそも、貴女があの子を見たいからって来るからこうなったんじゃない」

「…………」

また、１人何処からともなく現れた女はナラに瓜二つつまりは、ナラの視ていた世界のナラということだうそして先の女はルミナというらしい
二人は、数回言葉を交わすと、ルミナはナラを助けるために固まっているソロモンたちに離れるよう言った

「まっ！いいわ、さっさと助けてこっちの観光でもやって貰うってことであなたたちその子から、離れてくれる？」

「絶対に助かるんじゃろうな？」

「あぁーもう、しつこい！！助かるわよ！」

ルミナが力を込めた指先を一降りすると黒いモヤがナラの内に綺麗に収まり、ナラは身体から力が抜けたかの様に落ちそうになった身体をルミナが支え、ナラと同じ容姿のユールが離れていたソロモンたちに口を開く

「はじめまして、あの子の大切なもの達」