「ナラ、どちらに尽くすか決まりましたか？」

久しぶりにアルバが現れた。今日白雄達が、遠方で出かけている日つまり、邪魔者がいない日に

「…………」

「あらあら、てっきり白雄に落ちると思っていたけれどまだ、あの男が忘れられないの？白雄たちもまだまだねぇ」

「………………」

私は答えない。

「だんまりじゃ、悲しいわ。そうね〜なら、二人に選んで貰いましょうか！」

「アルバ、ナラをいじめるのは止めるアル。それに、あの二人には他に候補が沢山いなかったアルか？」

「確かに、次から次へと増えているけれどナラに敵うものなんていないわ。まぁでも、早くしなければいけないわね、白徳が気付きはじめているのだもの計画の日は近いわ」

計画？

「じゃが、計画はガキが成人した方がよくないかのぅ？」

「それは祝言と合わせってと言うことかしら？」

「そうじゃ！それに、まだあいつの洗脳が済んでおらんじゃろうに」

計画の概要はわからないけれど、お願いだから、これ以上罪を重ねないで

「…………そうねぇ。時期は大事よね。もう絶対にしくじらないためにも」










白雄たちが遠方から帰ってきた。
ドタドタと、何を急ぐのか扉が開かれた

「ただいま」「帰ったよーナラ」

「おかえりなさい。白雄、白連」

「ナラこれは、土産だ。」

「俺もあるんだよ！」

挨拶もそこそこに二人は、懐から何かをだす。

「簪だ。たまには、髪を結ってみてくれ」

「御守り。大事はないと思うけど、一応ね……なんでも災厄を祓う御守り、俺たちとお揃いなんだ」

「…………ありがとう。」

二人が成人になるまで時間は、少ない……私はどうすればいいのだろうか？どうすれば










「ナラ、お土産のお返しをしたらどうアルか？それに、こっちに来てから外に出てないアル、気分転換すればいいアル」

「そうね。ありがとうファーラン」

「お安いご用アル。ワヒード達をよんでくるアル。」

ファーランの提案で、お返しを買いに初めて外へ出ることになった。
外の世界は、皆幸せそうに生きる活力に溢れていた

「すごい……」

「さ、さっさと選んで遊ぶアル！髪紐なんかどうアルか？テス、ナラ離れちゃダメアル迷子になるアル」

「ママ！僕はもう子供じゃないよ」

「何を言うとるか！お前はまだまだ子供じゃ」

「！！違うよ、パパのわからずや！」

感動する私を引き戻しながら、ファーランが次々に店の商品に手をとり話してくれて、ワヒード達は言い合いを始める

「あ……あの花は」

「おぉ、お目が高い。この花はユールの花と言いまして、限られたオアシスにしか咲かない幻の花をモチーフに装飾しております」

この世界にないはずの、花が確かに存在していた。

「…………これをください。あと、これも」

「こんなに気に入ってくれるなんて、嬉しいじゃないか、よしお嬢さん代金はいらねぇもってけ泥棒ー」

彼が作ってくれたのだろうか、はたまた偶然かそれでも、嬉しかった。そのままワヒードの願いで食べ物巡りを始めたのだが