第2夜
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「やだやだやだ私も行く!!その白い竜ってのに会ってみたい!!」
「駄々こねるんじゃねー」
「そうだよ。シバ」
帰って来たシバは、ひしっと私に張り付き言う
「だって……ナラとアルバはその竜にもう会ったことがあるんでしょ?」
「えぇ、昔ソロモンに連れられて」
「私も二人の付き添いでね。」
「……………ナラダメ、かな?」
「シバ、ナラを困らせるな。それに、そのすぐ引っ付く癖を直せ」
「やだ!」
駄々をこねるシバと、叱るソロモンに挟まれ困りはてながらシバに聞き返す
「でも、シバ。その竜は簡単に会いに行ける場所じゃないのよ?だって、『大陸の裂け目』の底に住んでいるのだから」
「えっ?あんなところに住めるの!?」
驚くシバを他所に、基地を出て目的の地に着き飛び込む。毎度のことながらこの感覚にはなれない
「大丈夫!ソロモンの『神杖』で使える力魔法は、物理法則を操る技だからね!」
「ギャーーーー死ぬーーー神様に見捨てられちゃうよーーーーナラーーーーー!!」
「シバ、落ち着いて。深呼吸よ?きゃっ」
「おい、騒ぐんじゃねぇ。自分で付いてきたいっつったろ?あっ、ナラの変なところ掴むんじゃねぇ!」
最深部ー
「私と語らいに来たのか?小さきものたちよ。」
「そうです。『原始竜』よ」
「……このひと、人間の言葉がわかるの?」
「色んな言葉を知っているらしいよ。なんせ長生きだから。」
現在、魔導士の力をもってしても手に負えない知的生命体がたった2種族だけ存在する。精神破壊魔法をも跳ね返す強靭な生命力を持つ……イステカ大陸の『赤獅子』。
そしてここ、『大陸の裂け目』の底に住む…『原始竜』だ。
「とはいえ…もはや私独りだが。だから……小さき者よ。おまえと出会った時は……少なくとも私は嬉しかった。二度目の再来の時も」
「当時のソロモンは異種族制圧を買って出る、ダビデ老の忠実な戦士だったんだ。」
「そもそもあの『愚々塔』は、俺の親父が500年前に当時の仲間たちと発明したものだ」
「500年前!?」
「ダビデ老は800歳以上。この世界で一番長生きの魔導士だからね」
「…………」
そう、だからソロモンは人一倍責任を感じているけれど
「大丈夫よ。あなたは一人じゃないのもっと周りを頼って、ソロモンが思っているより私は私達は、救われている…………私はあなたを絶対に一人にしないわ」
どうか、一人ですべて背負わないで欲しい。ソロモンの手を取りまるで祈るかのように
「ナラ……ありがとう」
それをソロモンは、優しく微笑み握った手を握り返してくれた。
「本当に仲の良いことよ。私は……見てきた。この世界の成り立ちを。幾億…幾兆という命が生まれ、大陸が生まれ…そして滅びを繰り返す……私の目から見れば、人間の一生がはかないように…この世界からみれば、私の一生ははかなく…また、この世界の〃神〃から見れば、この世界の寿命もはかなく…そしてその〃神〃すらも、さらに上位の何者かにとっては、はかなく小さな一瞬の命に過ぎぬのだ………」
「………………ダメだ、頭痛くなってきた」
「ハハハ!」
「深く考えなくていいのよ。ただそう『原始竜』よ。この世界にも寿命があるのね?」
混乱して、放心するシバに深く考えないよう言う
「…………………私はあると考えている。なにせ…神が振り撒く魔力が弱まってきているからな。」
「!」「やはりそうか…」
「私には感じられる…800年前、神は力に満ち満ちて白く輝いていた。しかし…人間が神から魔力を、奪い続け…神は日に日に輝きを失い黒ずんだ姿になっている。そして〃神〃が完全に力を失い、どす黒いたはだの脱け殻になった時…この世界を動かす動力が、なくなる。世界の寿命はつきるであろう。」
「「「「!!」」」」
「世界の寿命が尽きると…どうなるの?」
「みんな死ぬ。」
そんな、衝撃的な言葉に私以外の三人が絶句する
「ちょっと待ってくれ。そんなのおかしいよ。」
「?」
「神はなぜそんなことをしたんだろう?人間に魔力を与えるのが自殺行為なのになぜ、800年前わざわざ降りてきて、人間に力と使命を、与えたんだろう?」
「俺は、その伝説自体があやしいと思っているけどな。」
「えっ?どういうこと?」
「俺はこう考える。おそらく…〃神〃に意志なんかないんだ。ただの力のかたまりにすぎない。それに最初に目をつけたやつが、勝手にこじつけたんじゃないか?そう…人間の崇高な使命ってやつを…」
神が語らないこの世界では、そう考えられても仕方がないのかもしれない。あれは、無意識集合体が形をなしたかのよう…………少なくとも、私はソロモンの意見に賛同できなくもない。だが、シバたちは違う
「ひどい!なんてこと言うの?神様はいるわ!それじゃあ私達、本当に正しいことをしているの?」
「そうだよ、ソロモン。俺は君のそういうところも好きだけど、今のは言い過ぎだと思うな。だってさ、君がいつも異種族を解放する前に言ってることじゃないか。聖教連の『計画書』は間違ってる、神の真意は種族間の争いをなくすことだ、だから安心しろって。みんなそれを信じて、戦ってるんだからさ。それを崩しちゃいけないよ。」
「あぁ、そうだな。悪かった。」
「ともかくだ。この巨大な世界の寿命がだった800年間でつきるなんておかしいよ。魔導士の〃魔法〃のすべてはこの世界にすでにある自然現象を拝借しただけのものなんだからさ。」
「では、単なる自然現象を超越した…何か、この世界の『神』のみぞ触れるべき領域に手を出した輩がいるということだろう。それは500年ほど前から始まり…そしてここ数年で極まってきている。それはつまり……何者かが神をも凌駕し何かを成し遂げようとしているのだ。たとえ神を殺してでもな…」
神を殺す………………少なくともこの世界でそれができるのはダビデだけ
「駄々こねるんじゃねー」
「そうだよ。シバ」
帰って来たシバは、ひしっと私に張り付き言う
「だって……ナラとアルバはその竜にもう会ったことがあるんでしょ?」
「えぇ、昔ソロモンに連れられて」
「私も二人の付き添いでね。」
「……………ナラダメ、かな?」
「シバ、ナラを困らせるな。それに、そのすぐ引っ付く癖を直せ」
「やだ!」
駄々をこねるシバと、叱るソロモンに挟まれ困りはてながらシバに聞き返す
「でも、シバ。その竜は簡単に会いに行ける場所じゃないのよ?だって、『大陸の裂け目』の底に住んでいるのだから」
「えっ?あんなところに住めるの!?」
驚くシバを他所に、基地を出て目的の地に着き飛び込む。毎度のことながらこの感覚にはなれない
「大丈夫!ソロモンの『神杖』で使える力魔法は、物理法則を操る技だからね!」
「ギャーーーー死ぬーーー神様に見捨てられちゃうよーーーーナラーーーーー!!」
「シバ、落ち着いて。深呼吸よ?きゃっ」
「おい、騒ぐんじゃねぇ。自分で付いてきたいっつったろ?あっ、ナラの変なところ掴むんじゃねぇ!」
最深部ー
「私と語らいに来たのか?小さきものたちよ。」
「そうです。『原始竜』よ」
「……このひと、人間の言葉がわかるの?」
「色んな言葉を知っているらしいよ。なんせ長生きだから。」
現在、魔導士の力をもってしても手に負えない知的生命体がたった2種族だけ存在する。精神破壊魔法をも跳ね返す強靭な生命力を持つ……イステカ大陸の『赤獅子』。
そしてここ、『大陸の裂け目』の底に住む…『原始竜』だ。
「とはいえ…もはや私独りだが。だから……小さき者よ。おまえと出会った時は……少なくとも私は嬉しかった。二度目の再来の時も」
「当時のソロモンは異種族制圧を買って出る、ダビデ老の忠実な戦士だったんだ。」
「そもそもあの『愚々塔』は、俺の親父が500年前に当時の仲間たちと発明したものだ」
「500年前!?」
「ダビデ老は800歳以上。この世界で一番長生きの魔導士だからね」
「…………」
そう、だからソロモンは人一倍責任を感じているけれど
「大丈夫よ。あなたは一人じゃないのもっと周りを頼って、ソロモンが思っているより私は私達は、救われている…………私はあなたを絶対に一人にしないわ」
どうか、一人ですべて背負わないで欲しい。ソロモンの手を取りまるで祈るかのように
「ナラ……ありがとう」
それをソロモンは、優しく微笑み握った手を握り返してくれた。
「本当に仲の良いことよ。私は……見てきた。この世界の成り立ちを。幾億…幾兆という命が生まれ、大陸が生まれ…そして滅びを繰り返す……私の目から見れば、人間の一生がはかないように…この世界からみれば、私の一生ははかなく…また、この世界の〃神〃から見れば、この世界の寿命もはかなく…そしてその〃神〃すらも、さらに上位の何者かにとっては、はかなく小さな一瞬の命に過ぎぬのだ………」
「………………ダメだ、頭痛くなってきた」
「ハハハ!」
「深く考えなくていいのよ。ただそう『原始竜』よ。この世界にも寿命があるのね?」
混乱して、放心するシバに深く考えないよう言う
「…………………私はあると考えている。なにせ…神が振り撒く魔力が弱まってきているからな。」
「!」「やはりそうか…」
「私には感じられる…800年前、神は力に満ち満ちて白く輝いていた。しかし…人間が神から魔力を、奪い続け…神は日に日に輝きを失い黒ずんだ姿になっている。そして〃神〃が完全に力を失い、どす黒いたはだの脱け殻になった時…この世界を動かす動力が、なくなる。世界の寿命はつきるであろう。」
「「「「!!」」」」
「世界の寿命が尽きると…どうなるの?」
「みんな死ぬ。」
そんな、衝撃的な言葉に私以外の三人が絶句する
「ちょっと待ってくれ。そんなのおかしいよ。」
「?」
「神はなぜそんなことをしたんだろう?人間に魔力を与えるのが自殺行為なのになぜ、800年前わざわざ降りてきて、人間に力と使命を、与えたんだろう?」
「俺は、その伝説自体があやしいと思っているけどな。」
「えっ?どういうこと?」
「俺はこう考える。おそらく…〃神〃に意志なんかないんだ。ただの力のかたまりにすぎない。それに最初に目をつけたやつが、勝手にこじつけたんじゃないか?そう…人間の崇高な使命ってやつを…」
神が語らないこの世界では、そう考えられても仕方がないのかもしれない。あれは、無意識集合体が形をなしたかのよう…………少なくとも、私はソロモンの意見に賛同できなくもない。だが、シバたちは違う
「ひどい!なんてこと言うの?神様はいるわ!それじゃあ私達、本当に正しいことをしているの?」
「そうだよ、ソロモン。俺は君のそういうところも好きだけど、今のは言い過ぎだと思うな。だってさ、君がいつも異種族を解放する前に言ってることじゃないか。聖教連の『計画書』は間違ってる、神の真意は種族間の争いをなくすことだ、だから安心しろって。みんなそれを信じて、戦ってるんだからさ。それを崩しちゃいけないよ。」
「あぁ、そうだな。悪かった。」
「ともかくだ。この巨大な世界の寿命がだった800年間でつきるなんておかしいよ。魔導士の〃魔法〃のすべてはこの世界にすでにある自然現象を拝借しただけのものなんだからさ。」
「では、単なる自然現象を超越した…何か、この世界の『神』のみぞ触れるべき領域に手を出した輩がいるということだろう。それは500年ほど前から始まり…そしてここ数年で極まってきている。それはつまり……何者かが神をも凌駕し何かを成し遂げようとしているのだ。たとえ神を殺してでもな…」
神を殺す………………少なくともこの世界でそれができるのはダビデだけ