ss/BSR
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
あのね、と、話しかけてみた。
眠っているであろう、その背中に。
案の定反応はなく、寝息が聞こえるだけだ。
だいすきよ、と、小さな小さな声で囁いてみた。
大きくて暖かいその背中に。
ほんの少し震えた気がして、じっとしていたら、ぐるりと寝返りをうって顔がこちらを向いた。
思わず鼻先にちょんと触れてみた。
眉間のしわが少し深くなる。
調子に乗って、鼻先にキスしてみた。
それでも起きる気配はない。
ふふ、と、私の口から笑い声が漏れた。
こんなにも無防備な表情を見られるのは、この世で私一人なのだ。この人と心底信頼しあっている政宗さんだって、この顔は見られないのだ。こんなに嬉しいことはない。
あのね、小十郎。と話しかけてみた。
目を閉じたままでもシワの寄った眉間に。
私、ずっとあなたと一緒にいるから。
だから、目が覚めたら一番におはようって言ってね。
そうして、一緒に朝ごはんを食べようね。
だけど今は、おやすみなさい。
1/4ページ