第6章 小さな変化
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朝日に照らされて、少しずつ霧が晴れていく。
クライガナ島に、いつも通りの朝がやってくる。
でも、いつも通りでないことが1つあった。いや、いつも通りに戻ろうとしていた。
「おい、離せよアスター」
アタシを抱きしめる腕は、来た時よりも幾分か力強く、傷やアザがところどころにある。
これまでただの女だったのに、少しずつ海賊になりつつある、と思った。
「手紙書くね」
船の上でクロコダイルが、呆れたように小さく煙を吐き出すのが見えた。
少しばかり涙ぐむアスターが、踵を返して歩き出す。
元に戻るだけだ。寂しくなんてない。
修行に明け暮れる師弟との3人暮らしに、戻るだけ。
「ペローナ!これ、あずかってて!」
「は!?うわっと」
必ず受け取りに来るからと、出港しかけた船の上から投げてよこしたのは香水瓶だった。
バカだな、こんな事しなくても忘れたりしないのに。
「よろしくー!!」
バイバイ、でもなく、またね、でもなく、よろしくと言うところが好きだなと思った。
大きく手を振るアスターに対抗して、特ホロを呼び出して手を振らせた。
彼女の屈託のない笑い声が、波間から聞こえた気がした。
クライガナ島に、いつも通りの朝がやってくる。
でも、いつも通りでないことが1つあった。いや、いつも通りに戻ろうとしていた。
「おい、離せよアスター」
アタシを抱きしめる腕は、来た時よりも幾分か力強く、傷やアザがところどころにある。
これまでただの女だったのに、少しずつ海賊になりつつある、と思った。
「手紙書くね」
船の上でクロコダイルが、呆れたように小さく煙を吐き出すのが見えた。
少しばかり涙ぐむアスターが、踵を返して歩き出す。
元に戻るだけだ。寂しくなんてない。
修行に明け暮れる師弟との3人暮らしに、戻るだけ。
「ペローナ!これ、あずかってて!」
「は!?うわっと」
必ず受け取りに来るからと、出港しかけた船の上から投げてよこしたのは香水瓶だった。
バカだな、こんな事しなくても忘れたりしないのに。
「よろしくー!!」
バイバイ、でもなく、またね、でもなく、よろしくと言うところが好きだなと思った。
大きく手を振るアスターに対抗して、特ホロを呼び出して手を振らせた。
彼女の屈託のない笑い声が、波間から聞こえた気がした。