第3章 触れたい相手
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梯子を降り、キッチンのすぐ隣にある医務室へ駆け込む。入ってすぐの金属製の保温庫から、暖かいタオルを二つ取り出した。
ハンモックは確かに初めて見た。
けれど興味だけではなくて。
もしかして、ここで一緒に寝るのかと、思ったら。胸の奥がぎゅうっと苦しそうに鳴いて。
鳴くんじゃない。
期待なんてするんじゃない。
「え、」
保温庫の前で、動くに動けなくなった。
どくどくと心臓がうるさい。
「え?」
期待。
いったい、何に?
そりゃあ人として魅力的で、だからついて行きたいと思ったわけで。
だけど。
「な、なんで?」
一緒に寝たいだなんて期待は、分不相応というものだ。何故そんなことを思ってしまったのか。
同じことをぐるぐると考えそうになったが、握りしめたタオルの熱さにハッと我に返る。
早く届けないと、冷めてしまう。
というか、少し冷めてしまった。怒られる、そう思いながら、船長室へ走った。