刀×審神者短編集
【ポッキーゲーム(薬研×来葉)】
『大将、どうした菓子の箱なんて持って飛び込んできて』
本丸につくや否や、来葉は薬研の部屋に飛び込んだ
『薬研!ポッキーゲームしよ!』
花のような笑顔にマイナスイオンを感じながらも、薬研は訝しげに眉を寄せた。来葉はポッキーゲームの内容を簡単に説明する。
『つまりは、大将とは反対側をくわえて齧ってけばいいんだな』
『まぁそんな感じだね。負けた方は勝った方の言うことを聞くの景品付きで』
いいだろう、のってやるか。と、ポッキーなるものを咥えた。妙に恥ずかしいのは相手が大将だからなのかもしれないが。
お互いに少しずつポッキーを齧っていく。ポッキーを咥えているせいでお互いの顔の距離が近く、吐息が交わる度に大将の甘い桜の練り香水の香りがふわりと漂う。
これは俺が遠征先からの土産として買ってきたものだった。
つけてくれていることに嬉しく思っていると残り僅かなところまできていた。唇と唇が触れあう寸前のところで一度膠着状態に陥る。
とりあえず様子見を、と思ってこちらも少しだけ伺ってみる。伏せ目がちな長い睫毛、透き通る白い肌。淡い栗色の髪からも桜の香りがした。
確かあちらの世界のシャンプーという物の香りなのだろう。
いつも本丸の皆を包み込む笑顔が今は俺だけのものだと思うと途端に優越感を覚えて、そのまま最後の一口ごと大将の唇を塞いだ
甘い菓子の香りと大将の香り、両方を丸ごと飲み、ゆっくりとその口付けを堪能したあと唇を離すと
『………………。薬研今の狙ってたでしょ』
『さてな。……ところで勝った方の言うことを聞くルールだったよな』
さて、どんなお願いをきいてもらうか
それにしても大将は本当、刀たらしだな。俺も1人の男なのに無防備な顔を晒して。喰われても文句は言えないよな?
☆了☆
『大将、どうした菓子の箱なんて持って飛び込んできて』
本丸につくや否や、来葉は薬研の部屋に飛び込んだ
『薬研!ポッキーゲームしよ!』
花のような笑顔にマイナスイオンを感じながらも、薬研は訝しげに眉を寄せた。来葉はポッキーゲームの内容を簡単に説明する。
『つまりは、大将とは反対側をくわえて齧ってけばいいんだな』
『まぁそんな感じだね。負けた方は勝った方の言うことを聞くの景品付きで』
いいだろう、のってやるか。と、ポッキーなるものを咥えた。妙に恥ずかしいのは相手が大将だからなのかもしれないが。
お互いに少しずつポッキーを齧っていく。ポッキーを咥えているせいでお互いの顔の距離が近く、吐息が交わる度に大将の甘い桜の練り香水の香りがふわりと漂う。
これは俺が遠征先からの土産として買ってきたものだった。
つけてくれていることに嬉しく思っていると残り僅かなところまできていた。唇と唇が触れあう寸前のところで一度膠着状態に陥る。
とりあえず様子見を、と思ってこちらも少しだけ伺ってみる。伏せ目がちな長い睫毛、透き通る白い肌。淡い栗色の髪からも桜の香りがした。
確かあちらの世界のシャンプーという物の香りなのだろう。
いつも本丸の皆を包み込む笑顔が今は俺だけのものだと思うと途端に優越感を覚えて、そのまま最後の一口ごと大将の唇を塞いだ
甘い菓子の香りと大将の香り、両方を丸ごと飲み、ゆっくりとその口付けを堪能したあと唇を離すと
『………………。薬研今の狙ってたでしょ』
『さてな。……ところで勝った方の言うことを聞くルールだったよな』
さて、どんなお願いをきいてもらうか
それにしても大将は本当、刀たらしだな。俺も1人の男なのに無防備な顔を晒して。喰われても文句は言えないよな?
☆了☆