MILKY WAY
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「こ〜と〜りっ!」
「きゃっ!」
帰り支度を整えていた琴梨は、突然後ろから抱きすくめられた。
驚いて振り返ると、彼氏の仙道彰が、なにやらにこにこと嬉しそうに頬を緩めていた。
「あ、彰くん? どうしたの?」
放課後とはいえ、まだ人のまばらに残る教室。
琴梨は仙道の腕から逃れると、小さく首をかしげた。
琴梨のつややかな長いウェーブの髪が、その拍子にさらりと揺れる。
「琴梨、七夕祭りに行こう!」
「七夕祭り?」
琴梨は、その大きな瞳をくりくりさせた。
バスケ部エースの仙道彰、この時期は部活の練習や試合で忙しいはずなのになぜ?
琴梨が疑問に思っていると、仙道はその反応が嬉しかったらしく、さらに笑みを広げた。
「監督が明後日の七夕の日、休みくれたんだ」
「休み?」
「そう」
「それなら、ゆっくり休んだほうがいいんじゃない? 彰くん、ただでさえハードな練習で疲れてるのに、七夕祭りになんて行ったらよけい疲れちゃうよ?」
琴梨のその言葉に、仙道は拗ねたように唇を尖らせた。
「なに、琴梨は俺と七夕祭りに行きたくないの?」
「それは行きたいに決まってるけど……」
琴梨は、綺麗な顔を苦笑でにじませた。
「でも、バスケ部にとって夏の大会は大切でしょ? わたしのために無理することなんてないよ」
「無理してないよ。俺が琴梨と行きたいの」
「でも……」
「まあ、行きたいというよりは、琴梨の浴衣姿を見たいって言うのが本音かな。浴衣、着てきてくれるでしょ?」
「それは構わないけど……」
「よし、じゃあ決まり! 琴梨、七夕祭り絶対な! 俺楽しみにしてるから!」
それだけ言うと、仙道は部活へと大慌てで走っていった。
琴梨はその後ろ姿を見送ると、小さく微笑んだ。
仙道と七夕祭り。
仙道と付き合い始めた頃から、イベント時のデートをほとんどあきらめていたから、今回の七夕デートは、すごく嬉しかった。
浴衣、何着て行こうかな。
そんなことを考えながら、教室に残された仙道の荷物と、自分の荷物とを持って、琴梨は体育館に向かった。
「きゃっ!」
帰り支度を整えていた琴梨は、突然後ろから抱きすくめられた。
驚いて振り返ると、彼氏の仙道彰が、なにやらにこにこと嬉しそうに頬を緩めていた。
「あ、彰くん? どうしたの?」
放課後とはいえ、まだ人のまばらに残る教室。
琴梨は仙道の腕から逃れると、小さく首をかしげた。
琴梨のつややかな長いウェーブの髪が、その拍子にさらりと揺れる。
「琴梨、七夕祭りに行こう!」
「七夕祭り?」
琴梨は、その大きな瞳をくりくりさせた。
バスケ部エースの仙道彰、この時期は部活の練習や試合で忙しいはずなのになぜ?
琴梨が疑問に思っていると、仙道はその反応が嬉しかったらしく、さらに笑みを広げた。
「監督が明後日の七夕の日、休みくれたんだ」
「休み?」
「そう」
「それなら、ゆっくり休んだほうがいいんじゃない? 彰くん、ただでさえハードな練習で疲れてるのに、七夕祭りになんて行ったらよけい疲れちゃうよ?」
琴梨のその言葉に、仙道は拗ねたように唇を尖らせた。
「なに、琴梨は俺と七夕祭りに行きたくないの?」
「それは行きたいに決まってるけど……」
琴梨は、綺麗な顔を苦笑でにじませた。
「でも、バスケ部にとって夏の大会は大切でしょ? わたしのために無理することなんてないよ」
「無理してないよ。俺が琴梨と行きたいの」
「でも……」
「まあ、行きたいというよりは、琴梨の浴衣姿を見たいって言うのが本音かな。浴衣、着てきてくれるでしょ?」
「それは構わないけど……」
「よし、じゃあ決まり! 琴梨、七夕祭り絶対な! 俺楽しみにしてるから!」
それだけ言うと、仙道は部活へと大慌てで走っていった。
琴梨はその後ろ姿を見送ると、小さく微笑んだ。
仙道と七夕祭り。
仙道と付き合い始めた頃から、イベント時のデートをほとんどあきらめていたから、今回の七夕デートは、すごく嬉しかった。
浴衣、何着て行こうかな。
そんなことを考えながら、教室に残された仙道の荷物と、自分の荷物とを持って、琴梨は体育館に向かった。
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