8
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
相変わらず小百合は美しい。
つややかな光を放つ髪をさらりと流しながら、田岡に事情を説明し、何度も謝っている。
「小百合ちゃん、久しぶり」
そんな小百合に、仙道はのんきに声をかけた。
「ね、小百合ちゃん。じゃあお詫びに今度オレとデートしよーよ」
小百合からはさらりと冷たい一瞥が投げてよこされ、田岡からは何を言っとるか仙道! と罵声がとんできて、仙道の発言はあっけなく無視された。
仙道はその反応を見越していたように余裕の笑みを浮かべると、視線を体育館へと転じた。
一周見渡すと、そこにひときわ目を引くかわいらしい女の子がいた。
ふわふわの茶色い髪に、雪のように白い肌。くりくりで大きな猫のような瞳。動作はまるで小動物のように愛らしい。
なんとなく興味がわいて、仙道はひとり陵南の輪のなかからふらっとはずれて、その女の子の元へ歩く。
一年生だろうか? 初めて見る顔だった。
「こんにちは。君一年生?」
声をかけると、その女の子はびっくりしたように大きな目をさらに大きく見開いてこちらを見てきた。
(へえ……)
近くで見ると、かなりの美少女だということがわかった。
これは芸能界にいてもおかしくないレベルだ。
仙道はちょっと本気になって、甘いマスクに、得意の笑顔を乗せて言う。
「君、かわいいね。名前なんていうの?」
そう言うと、目の前の女の子は、あ、と小さく声を漏らした。
まるで鈴が転がるように綺麗な声だ。
子リスのようにかわいらしく小首をかしげて、仙道を上目遣いに見る。
そのときにさらりと流れた髪から、シャンプーの香りがただよってきた。
仙道の好きな香りだ。点数高いな、と仙道は心の中で呟く。
「もしかして、あなたが女にだらしないエースプレイヤーさん?」
「え、オレそんな風に言われてんの?」
仙道は、わざと傷ついたようにうそぶいて見せた。
その様子に、目の前の女の子はころころと笑い出す。
「はい。うちの先輩が相手にしないようにって」
「もしかしてそれ言ったの小百合ちゃん? ハハ、ひどい言われようだな。……でも」
仙道は、ぐっと目の前の女の子に顔を寄せた。
わざと耳に息がかかるように囁く。
「君みたいに可愛い子なら、オレ、本気になっちゃうかも」
女の子が、みるみるうちに赤くなる。
仙道は口の端を持ち上げて、その子の頬に触れようとした。と、そのとき。
「ちょっと仙道。うちのマネージャー誘惑するのやめてくれる?」
「宗ちゃん!」
宗一郎は、ぐっとその女の子――まりあを自分の方に引き寄せると、仙道とまりあの間に割って入るように体を滑らせた。
まりあも宗一郎の影にさっと隠れる。
いつもは仙道が海南のマネージャーにちょっかい出しても我関せずを貫く宗一郎の、その行動がめずらしくて、仙道は目を丸くする。
「あれ、神。この子神の彼女?」
「そうで」
「違うよ」
そうです、と言いかけたまりあをさえぎって宗一郎が言う。
宗一郎の陰で、まりあがばら色のほっぺを小さくぷくっと膨らませた。
「でも妹みたいなもん」
「ふうん。なら問題ないだろ?」
つややかな光を放つ髪をさらりと流しながら、田岡に事情を説明し、何度も謝っている。
「小百合ちゃん、久しぶり」
そんな小百合に、仙道はのんきに声をかけた。
「ね、小百合ちゃん。じゃあお詫びに今度オレとデートしよーよ」
小百合からはさらりと冷たい一瞥が投げてよこされ、田岡からは何を言っとるか仙道! と罵声がとんできて、仙道の発言はあっけなく無視された。
仙道はその反応を見越していたように余裕の笑みを浮かべると、視線を体育館へと転じた。
一周見渡すと、そこにひときわ目を引くかわいらしい女の子がいた。
ふわふわの茶色い髪に、雪のように白い肌。くりくりで大きな猫のような瞳。動作はまるで小動物のように愛らしい。
なんとなく興味がわいて、仙道はひとり陵南の輪のなかからふらっとはずれて、その女の子の元へ歩く。
一年生だろうか? 初めて見る顔だった。
「こんにちは。君一年生?」
声をかけると、その女の子はびっくりしたように大きな目をさらに大きく見開いてこちらを見てきた。
(へえ……)
近くで見ると、かなりの美少女だということがわかった。
これは芸能界にいてもおかしくないレベルだ。
仙道はちょっと本気になって、甘いマスクに、得意の笑顔を乗せて言う。
「君、かわいいね。名前なんていうの?」
そう言うと、目の前の女の子は、あ、と小さく声を漏らした。
まるで鈴が転がるように綺麗な声だ。
子リスのようにかわいらしく小首をかしげて、仙道を上目遣いに見る。
そのときにさらりと流れた髪から、シャンプーの香りがただよってきた。
仙道の好きな香りだ。点数高いな、と仙道は心の中で呟く。
「もしかして、あなたが女にだらしないエースプレイヤーさん?」
「え、オレそんな風に言われてんの?」
仙道は、わざと傷ついたようにうそぶいて見せた。
その様子に、目の前の女の子はころころと笑い出す。
「はい。うちの先輩が相手にしないようにって」
「もしかしてそれ言ったの小百合ちゃん? ハハ、ひどい言われようだな。……でも」
仙道は、ぐっと目の前の女の子に顔を寄せた。
わざと耳に息がかかるように囁く。
「君みたいに可愛い子なら、オレ、本気になっちゃうかも」
女の子が、みるみるうちに赤くなる。
仙道は口の端を持ち上げて、その子の頬に触れようとした。と、そのとき。
「ちょっと仙道。うちのマネージャー誘惑するのやめてくれる?」
「宗ちゃん!」
宗一郎は、ぐっとその女の子――まりあを自分の方に引き寄せると、仙道とまりあの間に割って入るように体を滑らせた。
まりあも宗一郎の影にさっと隠れる。
いつもは仙道が海南のマネージャーにちょっかい出しても我関せずを貫く宗一郎の、その行動がめずらしくて、仙道は目を丸くする。
「あれ、神。この子神の彼女?」
「そうで」
「違うよ」
そうです、と言いかけたまりあをさえぎって宗一郎が言う。
宗一郎の陰で、まりあがばら色のほっぺを小さくぷくっと膨らませた。
「でも妹みたいなもん」
「ふうん。なら問題ないだろ?」