終
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やはり自分の仲良しの友人たちにはできればいがみ合って欲しくない。
最初こそつんけんしてたものの、まりあと笙子の相性も悪くなさそうだった。
伊織はホッとして息を吐く。
「さて」
場がひと段落したのを見て取って、仙道が言った。
全員の視線が自分に集まったのを確認すると、仙道が唇を持ち上げる。
「お互いに自己紹介もすんだところで、みんなで今から海行かないか? オレ、花火持ってきたんだ」
言いながら仙道は、肩にかけていたエナメル鞄から大量の花火を取り出した。
わっとその場の空気が盛り上がる。
「花火! わーやりたいやりたい!」
「今年、まだ一回もやってないもんな!」
「準備いいね、仙道」
「たまには仙道も役に立つんだね。こちらの認識も改めないといけないかな」
「また修くんは失礼なこと言って! さすが彰さんだよね。ね、伊織ちゃん」
「うん! 彰さん素敵っ!」
「はは、お褒めに預かり光栄です」
口々に言うみんなに仙道はおかしそうに笑うと、芝居がかったしぐさで礼をしてそう言った。
「では、みんなで海に移動しますか」
仙道のその合図でそれぞれ準備を開始した。
白波がレースのようにひらめきながら砂浜に打ち寄せている。
かなたに見える水平線は、夕陽のオレンジを反射してきらきら輝いていてとても美しい。
幻想的なその景色に伊織の胸が逸った。
そのすぐ横で笙子もまた嬉しそうに声をあげている。
「わああ、キレイー!」
言うが早いか、笙子が種田をともなって海へと駆け出した。
信長とまりあも宗一郎の腕を引っ張ってその後へ続いていく。
「ふふ、みんなはしゃいでるなー」
伊織がそれを笑いながら見ていると、ふいに隣りに仙道が立った。
仙道は伊織を見てにこりと微笑むと、ここから少し離れたところにある、砂浜から海に向かって突き出しているコンクリートの足場を指さした。
「ね、伊織ちゃん。ちょっと向こうで話さない?」
「はい」
伊織は笑顔でそれに答えると、仙道とふたり、並んでそこへ移動した。さくさくと足元の砂が立てる音が耳に心地いい。
足場に着くと、仙道がまずはじめにそこに登った。
「はい、どうぞ。お姫様」
仙道が手を差しのべてくる。
「あはは。お姫様ってなんですか」
「伊織姫の方がよかった?」
「どっちも同じですよ。もう、彰さんは相変わらずですねえ」
笑いながら伊織は仙道の手を取った。そのまま強い力で足場の上に引き上げられる。
「ありがとうございます」
「お役に立てて光栄です、姫」
最初こそつんけんしてたものの、まりあと笙子の相性も悪くなさそうだった。
伊織はホッとして息を吐く。
「さて」
場がひと段落したのを見て取って、仙道が言った。
全員の視線が自分に集まったのを確認すると、仙道が唇を持ち上げる。
「お互いに自己紹介もすんだところで、みんなで今から海行かないか? オレ、花火持ってきたんだ」
言いながら仙道は、肩にかけていたエナメル鞄から大量の花火を取り出した。
わっとその場の空気が盛り上がる。
「花火! わーやりたいやりたい!」
「今年、まだ一回もやってないもんな!」
「準備いいね、仙道」
「たまには仙道も役に立つんだね。こちらの認識も改めないといけないかな」
「また修くんは失礼なこと言って! さすが彰さんだよね。ね、伊織ちゃん」
「うん! 彰さん素敵っ!」
「はは、お褒めに預かり光栄です」
口々に言うみんなに仙道はおかしそうに笑うと、芝居がかったしぐさで礼をしてそう言った。
「では、みんなで海に移動しますか」
仙道のその合図でそれぞれ準備を開始した。
白波がレースのようにひらめきながら砂浜に打ち寄せている。
かなたに見える水平線は、夕陽のオレンジを反射してきらきら輝いていてとても美しい。
幻想的なその景色に伊織の胸が逸った。
そのすぐ横で笙子もまた嬉しそうに声をあげている。
「わああ、キレイー!」
言うが早いか、笙子が種田をともなって海へと駆け出した。
信長とまりあも宗一郎の腕を引っ張ってその後へ続いていく。
「ふふ、みんなはしゃいでるなー」
伊織がそれを笑いながら見ていると、ふいに隣りに仙道が立った。
仙道は伊織を見てにこりと微笑むと、ここから少し離れたところにある、砂浜から海に向かって突き出しているコンクリートの足場を指さした。
「ね、伊織ちゃん。ちょっと向こうで話さない?」
「はい」
伊織は笑顔でそれに答えると、仙道とふたり、並んでそこへ移動した。さくさくと足元の砂が立てる音が耳に心地いい。
足場に着くと、仙道がまずはじめにそこに登った。
「はい、どうぞ。お姫様」
仙道が手を差しのべてくる。
「あはは。お姫様ってなんですか」
「伊織姫の方がよかった?」
「どっちも同じですよ。もう、彰さんは相変わらずですねえ」
笑いながら伊織は仙道の手を取った。そのまま強い力で足場の上に引き上げられる。
「ありがとうございます」
「お役に立てて光栄です、姫」