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「な、まりあちゃん。伊織、すごかったな」
「そうだねえ」
翌日。
信長の問いかけにまりあがのんびりとこたえた。
結局、今日の球技大会で、伊織と宗一郎のペアはテニスで優勝した。
今はその打ち上げと称して、ピンクチーム全体で学校から少し離れたところにある大きな中央公園に来ていた。
打ち上げ開始から1時間経って、次第に輪がバラけて来たところを見計らって、信長とまりあもその輪から離脱した。
中央公園にある遊歩道をふたりのんびり歩く。
昼間は緑が豊かですがすがしいこの通りも、夜になると途端に見通しが悪く不気味な感じがした。
少しこわいのか、先ほどからまりあが信長の袖を小さく掴んでいる。
微妙に近いまりあとの距離に信長が心臓を落ち着かなくさせていると、その袖を二回小さく引いてまりあが話しかけてきた。
「ノブくん。伊織ちゃんのこと、もう平気なの?」
「んー。まあ、な。神さんと付き合い始めてからもう結構経ってるしな」
「どれくらいだっけ? ふたりが付き合い始めてから」
まりあの問いに、信長は指折り数えた。
「あーっと、決勝リーグ終わった頃だから……あれ、まだ一ヶ月くらいか?」
きょとんと信長は目を丸くした。
インターハイなどでいろいろ忙しかったからか、もっと時間が経っていたような錯覚がする。
「意外に短いんだな。もう半年くらい経ってそうなのに」
「あー、あの二人それくらい仲が良いもんね」
「一回別れたけどな」
「ショウ事件でしょ? あんなの別れたうちに入らないよ。まあ、ショウちゃんのことを話してなかった伊織ちゃんも伊織ちゃんだけど、宗ちゃんだってちゃんと話を聞けばすぐにわかることなのにね。それになにより、あの伊織ちゃんが二股とか浮気なんて出来るわけないじゃない。まったく宗ちゃんもしょうがないんだから」
ふふっとまりあが鈴の転がるような声で笑った。
信長の心臓が小さく跳ねる。
「神さんもそれだけ伊織が好きってことだろ」
言うと、傍らのまりあがぷうと頬を膨らませた。
「わかってますよーだ」
信長はふと足を止めると、まりあを振り返った。
突然の信長の行動に、まりあもきょとんとした表情で足を止める。
「ノブくん? どうしたの?」
「…………うん」
「そうだねえ」
翌日。
信長の問いかけにまりあがのんびりとこたえた。
結局、今日の球技大会で、伊織と宗一郎のペアはテニスで優勝した。
今はその打ち上げと称して、ピンクチーム全体で学校から少し離れたところにある大きな中央公園に来ていた。
打ち上げ開始から1時間経って、次第に輪がバラけて来たところを見計らって、信長とまりあもその輪から離脱した。
中央公園にある遊歩道をふたりのんびり歩く。
昼間は緑が豊かですがすがしいこの通りも、夜になると途端に見通しが悪く不気味な感じがした。
少しこわいのか、先ほどからまりあが信長の袖を小さく掴んでいる。
微妙に近いまりあとの距離に信長が心臓を落ち着かなくさせていると、その袖を二回小さく引いてまりあが話しかけてきた。
「ノブくん。伊織ちゃんのこと、もう平気なの?」
「んー。まあ、な。神さんと付き合い始めてからもう結構経ってるしな」
「どれくらいだっけ? ふたりが付き合い始めてから」
まりあの問いに、信長は指折り数えた。
「あーっと、決勝リーグ終わった頃だから……あれ、まだ一ヶ月くらいか?」
きょとんと信長は目を丸くした。
インターハイなどでいろいろ忙しかったからか、もっと時間が経っていたような錯覚がする。
「意外に短いんだな。もう半年くらい経ってそうなのに」
「あー、あの二人それくらい仲が良いもんね」
「一回別れたけどな」
「ショウ事件でしょ? あんなの別れたうちに入らないよ。まあ、ショウちゃんのことを話してなかった伊織ちゃんも伊織ちゃんだけど、宗ちゃんだってちゃんと話を聞けばすぐにわかることなのにね。それになにより、あの伊織ちゃんが二股とか浮気なんて出来るわけないじゃない。まったく宗ちゃんもしょうがないんだから」
ふふっとまりあが鈴の転がるような声で笑った。
信長の心臓が小さく跳ねる。
「神さんもそれだけ伊織が好きってことだろ」
言うと、傍らのまりあがぷうと頬を膨らませた。
「わかってますよーだ」
信長はふと足を止めると、まりあを振り返った。
突然の信長の行動に、まりあもきょとんとした表情で足を止める。
「ノブくん? どうしたの?」
「…………うん」