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「でも、宗一郎くんとは仲良しになれそうよね?」
「……まあな」
「ふふ、ならよかった」
美奈子と真幸は、娘のしあわせが長く続く事を祈って微笑みあった。
「宗くん、お父さんたちがごめんね。急にあんな話されて重かったよね?」
部屋に入ると伊織が開口一番に宗一郎に頭を下げた。
きょとんとした表情で宗一郎は伊織を振り向く。
その伏せられた頭を宗一郎は優しく撫でた。
「どうして? 素敵なご両親だと思うよ。伊織がどれほど大切に思われてるのかがわかって、俺も身が引き締まる思い」
「身が引き締まる思い?」
「そう。伊織のこと大切にしなきゃって改めて思った」
宗一郎は口許をほころばせて目の前で小首を傾げる伊織を見つめた。
そのすべらかな頬に手を伸ばす。
「もちろん最初から仙道やノブやまりあの分も大切にするって思ってたけど、でもそれがさらに強くなった。伊織が俺のそばにいてくれる幸運とか、俺を好きでいてくれる奇跡とか、そういうこと全てに感謝したくなって、自分でもよくわからない感情でからだの内側がいっぱいになって胸がつぶれそう」
「う、うん……」
伊織の頬が赤く染まる。
「わたしも同じ。……宗くんが、お父さんお母さんに向かって、わたしのこと大切にするって言ってくれたとき、嬉しかった。嬉しくてどうかなっちゃうかと思った」
「本心だよ」
「……うん」
はにかむように微笑む伊織の頭を宗一郎は自分の方へ引き寄せた。
伊織の頭が胸に当たって、宗一郎はそのからだを包み込む。
すっぽりと腕の中に収まった伊織の頭に、宗一郎はあごをのせた。
「でも、他人の親から性教育なんてはじめて受けたかも」
「! ご、ごめんねほんとにもう!」
腕のなかで慌てふためく伊織を、宗一郎が力を込めて抱きしめた。
伊織の髪からかおる甘いシャンプーのかおりが、宗一郎の鼻腔をくすぐる。
愛しさがからだの芯から込み上げる。
「ううん。俺も、赤ちゃんは祝福されて誕生するべきだと思うし。でも予防すればいいなんて、はは、伊織のお父さん理解あるよね。俺も将来娘が出来たら、あんな風に葛藤したりするのかな」
「宗くんに娘……。なんか娘のほうがパパのお嫁さんになる! とか言いそう」
「はは、そうかな」
「うん。宗くんはきっとしあわせな家庭を築くんだろうなぁ……」
少し寂しそうに言う伊織の声音に、宗一郎はきょとんとしてからだを離した。
不安げに揺れる伊織の瞳を覗き込んで、優しく言う。
「なに他人事みたいに言ってるの伊織。そこに伊織もいるんだよ」
「ええ!? む、娘役!?」
「はは、なんで! この流れなら奥さんでしょ、俺の」
「! 宗くん、ほんとに……!?」
「先のことなんて俺にもわかんないけど、今はその予定。……それじゃダメ?」
「ううん! その未来に近づけるように頑張る!」
「うん、俺も」
言って二人は微笑み合うと、誓うように触れるだけの軽い口付けを交わした。
To be continued…
「……まあな」
「ふふ、ならよかった」
美奈子と真幸は、娘のしあわせが長く続く事を祈って微笑みあった。
「宗くん、お父さんたちがごめんね。急にあんな話されて重かったよね?」
部屋に入ると伊織が開口一番に宗一郎に頭を下げた。
きょとんとした表情で宗一郎は伊織を振り向く。
その伏せられた頭を宗一郎は優しく撫でた。
「どうして? 素敵なご両親だと思うよ。伊織がどれほど大切に思われてるのかがわかって、俺も身が引き締まる思い」
「身が引き締まる思い?」
「そう。伊織のこと大切にしなきゃって改めて思った」
宗一郎は口許をほころばせて目の前で小首を傾げる伊織を見つめた。
そのすべらかな頬に手を伸ばす。
「もちろん最初から仙道やノブやまりあの分も大切にするって思ってたけど、でもそれがさらに強くなった。伊織が俺のそばにいてくれる幸運とか、俺を好きでいてくれる奇跡とか、そういうこと全てに感謝したくなって、自分でもよくわからない感情でからだの内側がいっぱいになって胸がつぶれそう」
「う、うん……」
伊織の頬が赤く染まる。
「わたしも同じ。……宗くんが、お父さんお母さんに向かって、わたしのこと大切にするって言ってくれたとき、嬉しかった。嬉しくてどうかなっちゃうかと思った」
「本心だよ」
「……うん」
はにかむように微笑む伊織の頭を宗一郎は自分の方へ引き寄せた。
伊織の頭が胸に当たって、宗一郎はそのからだを包み込む。
すっぽりと腕の中に収まった伊織の頭に、宗一郎はあごをのせた。
「でも、他人の親から性教育なんてはじめて受けたかも」
「! ご、ごめんねほんとにもう!」
腕のなかで慌てふためく伊織を、宗一郎が力を込めて抱きしめた。
伊織の髪からかおる甘いシャンプーのかおりが、宗一郎の鼻腔をくすぐる。
愛しさがからだの芯から込み上げる。
「ううん。俺も、赤ちゃんは祝福されて誕生するべきだと思うし。でも予防すればいいなんて、はは、伊織のお父さん理解あるよね。俺も将来娘が出来たら、あんな風に葛藤したりするのかな」
「宗くんに娘……。なんか娘のほうがパパのお嫁さんになる! とか言いそう」
「はは、そうかな」
「うん。宗くんはきっとしあわせな家庭を築くんだろうなぁ……」
少し寂しそうに言う伊織の声音に、宗一郎はきょとんとしてからだを離した。
不安げに揺れる伊織の瞳を覗き込んで、優しく言う。
「なに他人事みたいに言ってるの伊織。そこに伊織もいるんだよ」
「ええ!? む、娘役!?」
「はは、なんで! この流れなら奥さんでしょ、俺の」
「! 宗くん、ほんとに……!?」
「先のことなんて俺にもわかんないけど、今はその予定。……それじゃダメ?」
「ううん! その未来に近づけるように頑張る!」
「うん、俺も」
言って二人は微笑み合うと、誓うように触れるだけの軽い口付けを交わした。
To be continued…