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夢小説設定
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「ノブくん!」
まりあは公園に着くと大声で信長の名を呼んだ。
しかし返る声がない。
まりあはきょろきょろと辺りを見回す。
信長どころか、公園には人影すら見えなかった。
……もしかして、もう帰ってしまったのだろうか。
確かに来る前にケータイに連絡はいれなかったけれど。だけど。
(待ってるって言ったのに……ノブくん……!)
「うそつき……っ!」
まりあの瞳から堪えていた涙が溢れた。足から力が抜けて、まりあはその場にしゃがみ込む。
さっき、宗一郎への恋心にまりあは終止符を打ってきた。
全力でぶつかった。だから心残りはない。
だけど苦しみは残る。好きな気持ちは簡単には消せない。
だって16年間、大切にはぐくんできた気持ちだった。
まりあにとってはそれがこれまでの人生のすべてだった。
思い出したくなんてないのに、脳裏には宗一郎の姿が勝手に浮かんでしまう。
目を閉じると、苦しそうに顔をゆがめる宗一郎の顔がまぶたの裏に映ってしまう。
(宗ちゃん……!)
最後に自分を抱きしめてくれた宗一郎のぬくもりが、まだ体に残っていた。
まりあはそれを逃すまいとするように、自分で自分の体を抱きしめる。
「う、うわああああああっ!」
まりあが大声で泣き叫んだそのとき。
「まりあちゃん!?」
信長の素っ頓狂な声が後ろから聞こえた。
「!?」
その声に振り返ると、信長が慌ててこちらに駆け寄って来た。
信長はそばまでくると、おろおろとまりあの前で動揺した。
その手にはコンビニ袋がぶら下がっている。
「……コンビニに行ってたの?」
「あ、ああ。ちょっと小腹も空いたし、まりあちゃんもいっぱい泣いたら腹が減るかと思って……」
まりあは上目遣いで信長をじっと恨めしげに睨んだ。
その視線に信長がウッとたじろぐ。
「もう帰っちゃったのかと思った」
「待ってるっていっただろ? そんなことしない」
「でもノブくんいなかったもん!」
「だ、だって連絡がなかったからまだ大丈夫だと思ってコンビニに……」
「言い訳しないでよノブくんのばかぁっ! うわああああん!」
叫ぶと、まりあは立ち上がって信長の胸に飛び込んだ。
「うわっ!」
ドスンと音を立ててコンビニの袋が信長の手から地面に落ちた。
それにも構わずまりあは声を上げて泣き続けた。
戸惑うように躊躇しながら、信長の手がぎこちなくまりあの体にまわされる。
まりあは公園に着くと大声で信長の名を呼んだ。
しかし返る声がない。
まりあはきょろきょろと辺りを見回す。
信長どころか、公園には人影すら見えなかった。
……もしかして、もう帰ってしまったのだろうか。
確かに来る前にケータイに連絡はいれなかったけれど。だけど。
(待ってるって言ったのに……ノブくん……!)
「うそつき……っ!」
まりあの瞳から堪えていた涙が溢れた。足から力が抜けて、まりあはその場にしゃがみ込む。
さっき、宗一郎への恋心にまりあは終止符を打ってきた。
全力でぶつかった。だから心残りはない。
だけど苦しみは残る。好きな気持ちは簡単には消せない。
だって16年間、大切にはぐくんできた気持ちだった。
まりあにとってはそれがこれまでの人生のすべてだった。
思い出したくなんてないのに、脳裏には宗一郎の姿が勝手に浮かんでしまう。
目を閉じると、苦しそうに顔をゆがめる宗一郎の顔がまぶたの裏に映ってしまう。
(宗ちゃん……!)
最後に自分を抱きしめてくれた宗一郎のぬくもりが、まだ体に残っていた。
まりあはそれを逃すまいとするように、自分で自分の体を抱きしめる。
「う、うわああああああっ!」
まりあが大声で泣き叫んだそのとき。
「まりあちゃん!?」
信長の素っ頓狂な声が後ろから聞こえた。
「!?」
その声に振り返ると、信長が慌ててこちらに駆け寄って来た。
信長はそばまでくると、おろおろとまりあの前で動揺した。
その手にはコンビニ袋がぶら下がっている。
「……コンビニに行ってたの?」
「あ、ああ。ちょっと小腹も空いたし、まりあちゃんもいっぱい泣いたら腹が減るかと思って……」
まりあは上目遣いで信長をじっと恨めしげに睨んだ。
その視線に信長がウッとたじろぐ。
「もう帰っちゃったのかと思った」
「待ってるっていっただろ? そんなことしない」
「でもノブくんいなかったもん!」
「だ、だって連絡がなかったからまだ大丈夫だと思ってコンビニに……」
「言い訳しないでよノブくんのばかぁっ! うわああああん!」
叫ぶと、まりあは立ち上がって信長の胸に飛び込んだ。
「うわっ!」
ドスンと音を立ててコンビニの袋が信長の手から地面に落ちた。
それにも構わずまりあは声を上げて泣き続けた。
戸惑うように躊躇しながら、信長の手がぎこちなくまりあの体にまわされる。