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さらに信長の場合、部活前、部活後と毎日のようにジュースを買って飲んでいるのだからそれ以上だろう。
去っていく金額に二人が思いを馳せていると、当の信長が戻ってきた。
手には、ポカリスエットの五百ml缶が握られている。
「あ、無駄遣い王。おかえり」
「は!? なんだ無駄遣い王って」
「うふふ、こっちの話だよー。ねー、伊織ちゃん」
「ねー」
伊織がかわいらしく笑ってくるまりあに調子を合わせて言うと、信長は訝しそうに眉を寄せてイスに座った。
あのサイズは、百円じゃなくて百二十円だな……とどうでもいいことを考えながら、伊織もお弁当をひろげる。
入学してから、いつの間にかこの三人でお弁当を囲むようになっていた。
以前はなんのまとまりもない仲良しグループだったが、今では全員バスケ部所属となっている。
(不思議な縁だな~)
ミニトマトを口に放り込みながら、伊織はそんなことを思った。
まさか自分が、バスケ部のマネージャーになるなんて。ちょっと前までは想像もつかなかった。
目の前の信長とまりあは、楽しそうに談笑しながらお弁当を食べている。
どうやら信長は、まりあちゃんに自分の勇姿を見せたくてしょうがないらしい。
シュートを打つしぐさを繰り返し、しきりにまりあにアピールしていた。
「そういえばノブ。今日の午後練、紅白戦やるらしいよ?」
「マジで!?」
信長はアピールする大チャンスとばかりに、ご飯粒を飛ばして身を乗り出してきた。
見事そのご飯粒は、綺麗な弧を描いて伊織の顔にクリーンヒットする。
「…………。ノブ。汚いよ」
顔についたご飯粒をハンカチで拭いながら不機嫌に言い放つと、信長が怯えたように首をすくめた。
「ス、スマン伊織……」
「……まあ、いいけど。ほんとだよ。朝練から戻るとき小百合先輩が言ってたもん」
「あ、それまりあも聞いたよ! 練習とはいえ、マネージャーになってから初めての試合だから、もうまりあすっごく楽しみ!」
まりあはかわいらしく両手を顔の横で組む。
「よっしゃあ、燃えるぜっ! まりあちゃん、俺、ダンクばしばし決めちゃうからなっ!」
「きゃ~、ノブくんがんばって~っ!」
再び大騒ぎする二人に、伊織は微笑した。
(がんばってるなー、ノブは)
それに比べて自分は……。
伊織は食べ終えたお弁当を袋に入れると、カバンにしまった。
と、そのとき、近くでお弁当を食べていた女子三人が話しかけてきた。
「ねえねえ。鈴村さん、男子バスケ部のマネージャーやってるの?」
「あ、うん。やってるよ。といってもこの前からだけど」
「ええ~! いいないいな~っ! 男バスって言ったらうちの学校の目玉じゃない!? かっこいい人もたくさんいるしうらやまし~いっ!」
その言葉に、信長が瞳を輝かせる。
「だろっ!? ちなみに、俺はその男バスで唯一の一年生レギュラーなんだぜっ!」
「うそー、すごーいっ!」
「ほんとだよ! ノブくんってば期待の新人なんだから」
「かっかっか! 今ならサイン無料で書いてやるぜ!」
「えー、いらなーい!」
あっさり断られて、信長は肩を落としている。
伊織は笑いながら、そんな信長の肩を優しく叩いた。
「まあまあノブ。まずは実力を見せてからじゃないとね」
去っていく金額に二人が思いを馳せていると、当の信長が戻ってきた。
手には、ポカリスエットの五百ml缶が握られている。
「あ、無駄遣い王。おかえり」
「は!? なんだ無駄遣い王って」
「うふふ、こっちの話だよー。ねー、伊織ちゃん」
「ねー」
伊織がかわいらしく笑ってくるまりあに調子を合わせて言うと、信長は訝しそうに眉を寄せてイスに座った。
あのサイズは、百円じゃなくて百二十円だな……とどうでもいいことを考えながら、伊織もお弁当をひろげる。
入学してから、いつの間にかこの三人でお弁当を囲むようになっていた。
以前はなんのまとまりもない仲良しグループだったが、今では全員バスケ部所属となっている。
(不思議な縁だな~)
ミニトマトを口に放り込みながら、伊織はそんなことを思った。
まさか自分が、バスケ部のマネージャーになるなんて。ちょっと前までは想像もつかなかった。
目の前の信長とまりあは、楽しそうに談笑しながらお弁当を食べている。
どうやら信長は、まりあちゃんに自分の勇姿を見せたくてしょうがないらしい。
シュートを打つしぐさを繰り返し、しきりにまりあにアピールしていた。
「そういえばノブ。今日の午後練、紅白戦やるらしいよ?」
「マジで!?」
信長はアピールする大チャンスとばかりに、ご飯粒を飛ばして身を乗り出してきた。
見事そのご飯粒は、綺麗な弧を描いて伊織の顔にクリーンヒットする。
「…………。ノブ。汚いよ」
顔についたご飯粒をハンカチで拭いながら不機嫌に言い放つと、信長が怯えたように首をすくめた。
「ス、スマン伊織……」
「……まあ、いいけど。ほんとだよ。朝練から戻るとき小百合先輩が言ってたもん」
「あ、それまりあも聞いたよ! 練習とはいえ、マネージャーになってから初めての試合だから、もうまりあすっごく楽しみ!」
まりあはかわいらしく両手を顔の横で組む。
「よっしゃあ、燃えるぜっ! まりあちゃん、俺、ダンクばしばし決めちゃうからなっ!」
「きゃ~、ノブくんがんばって~っ!」
再び大騒ぎする二人に、伊織は微笑した。
(がんばってるなー、ノブは)
それに比べて自分は……。
伊織は食べ終えたお弁当を袋に入れると、カバンにしまった。
と、そのとき、近くでお弁当を食べていた女子三人が話しかけてきた。
「ねえねえ。鈴村さん、男子バスケ部のマネージャーやってるの?」
「あ、うん。やってるよ。といってもこの前からだけど」
「ええ~! いいないいな~っ! 男バスって言ったらうちの学校の目玉じゃない!? かっこいい人もたくさんいるしうらやまし~いっ!」
その言葉に、信長が瞳を輝かせる。
「だろっ!? ちなみに、俺はその男バスで唯一の一年生レギュラーなんだぜっ!」
「うそー、すごーいっ!」
「ほんとだよ! ノブくんってば期待の新人なんだから」
「かっかっか! 今ならサイン無料で書いてやるぜ!」
「えー、いらなーい!」
あっさり断られて、信長は肩を落としている。
伊織は笑いながら、そんな信長の肩を優しく叩いた。
「まあまあノブ。まずは実力を見せてからじゃないとね」