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夢小説設定
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「……別に大丈夫そうだぞ?」
「全然大丈夫そうじゃないよ! あれを見てわからないの!?」
「わかるか! オレはセンドーに興味ねー!」
「どうしよう、早くそばに行かなきゃ……! 彰さん……!」
「だから、伊織!」
信長に力強く肩を掴まれて伊織は驚いた。
そのまま信長と目線がしっかり合うように正面を向かされる。
「いいか? 今からオレたちは表彰式だ。それに出なくちゃならない。それまでセンドーに会うのは我慢しろ。あとは自由にしていいから。お前がいない言い訳くらい適当につくろっといてやるから」
「ノブ……! できるの?」
「ウソがバレない保障はないけどな」
「うん、いいよ。助かる。ありがと、ノブ」
「それに」
信長がぐっと伊織の耳元に顔を近づけた。
周囲をはばかるように声を潜めて囁く。
「あんまり今動揺するな。そんな姿、神さんが見たらショックだぞ」
信長とまりあにはあれからの全ての事情を話している。
伊織は信長のその助言に身を硬くした。
「えっ。そうかな」
「そうだろ! お前、神さんがまりあちゃんのことで取り乱してるとこ想像してみろよ」
「……うっ。いやかも」
「だろ? だから……うわっ!」
ひそひそとしゃべっていた信長がふいに大声を上げた。
それと同時に信長の気配が遠ざかるのに驚いて伊織が顔をあげると、信長が宗一郎に首根っこを掴まれていた。
「そ、宗先輩!」
「神さん!」
宗一郎は信長を伊織から引き離すと、信長に向けてにこりと微笑んだ。
「ノブ、伊織ちゃんに近すぎ」
宗一郎の表情は笑顔なのに、背筋を走るこの恐怖はなんだろう。
伊織と信長はごくりと音を立ててつばを飲み込む。
「はっ、す、すんません……!」
「ほら、伊織ちゃん、表彰式始まるよ。俺たちはそれに出てくるから、まりあと一緒に控え室で待ってて」
「あ、はい!」
表彰式に出るのは、選手と二、三年のマネージャーたちだけだ。一年生マネージャーの伊織とまりあは、控え室でお留守番になる。
伊織は返事をすると立ち上がった。
宗一郎は伊織ににこりと微笑むと、信長を引きずって下へとおりていった。
それを見届ける伊織の横に、すべるようにまりあが近寄ってくる。
「仙道さん、負けちゃったね」
「まりあちゃん……。うん」
「今日、仙道さんと決着つけるの?」
まりあが伊織の隣りを歩きながら俯いて訊ねてくる。
伊織はそれに静かに頷いた。
「うん。多分」
「そっか。……それじゃあ、まりあもそろそろ宗ちゃんに振られちゃうのかなあ」
「まりあちゃん」
伊織がどうしていいかわからずに困惑してまりあを見つめると、まりあが眉を吊り上げて伊織を見た。
「ちょっと伊織ちゃん。なにその顔。やめてよ、そんな風にごめんなさいを顔に出さないでよ。こっちが何も言えなくなるじゃない、そんなのってずるいわよ」
「ご、ごめん」
「今度は口に出して言うのか!」
「全然大丈夫そうじゃないよ! あれを見てわからないの!?」
「わかるか! オレはセンドーに興味ねー!」
「どうしよう、早くそばに行かなきゃ……! 彰さん……!」
「だから、伊織!」
信長に力強く肩を掴まれて伊織は驚いた。
そのまま信長と目線がしっかり合うように正面を向かされる。
「いいか? 今からオレたちは表彰式だ。それに出なくちゃならない。それまでセンドーに会うのは我慢しろ。あとは自由にしていいから。お前がいない言い訳くらい適当につくろっといてやるから」
「ノブ……! できるの?」
「ウソがバレない保障はないけどな」
「うん、いいよ。助かる。ありがと、ノブ」
「それに」
信長がぐっと伊織の耳元に顔を近づけた。
周囲をはばかるように声を潜めて囁く。
「あんまり今動揺するな。そんな姿、神さんが見たらショックだぞ」
信長とまりあにはあれからの全ての事情を話している。
伊織は信長のその助言に身を硬くした。
「えっ。そうかな」
「そうだろ! お前、神さんがまりあちゃんのことで取り乱してるとこ想像してみろよ」
「……うっ。いやかも」
「だろ? だから……うわっ!」
ひそひそとしゃべっていた信長がふいに大声を上げた。
それと同時に信長の気配が遠ざかるのに驚いて伊織が顔をあげると、信長が宗一郎に首根っこを掴まれていた。
「そ、宗先輩!」
「神さん!」
宗一郎は信長を伊織から引き離すと、信長に向けてにこりと微笑んだ。
「ノブ、伊織ちゃんに近すぎ」
宗一郎の表情は笑顔なのに、背筋を走るこの恐怖はなんだろう。
伊織と信長はごくりと音を立ててつばを飲み込む。
「はっ、す、すんません……!」
「ほら、伊織ちゃん、表彰式始まるよ。俺たちはそれに出てくるから、まりあと一緒に控え室で待ってて」
「あ、はい!」
表彰式に出るのは、選手と二、三年のマネージャーたちだけだ。一年生マネージャーの伊織とまりあは、控え室でお留守番になる。
伊織は返事をすると立ち上がった。
宗一郎は伊織ににこりと微笑むと、信長を引きずって下へとおりていった。
それを見届ける伊織の横に、すべるようにまりあが近寄ってくる。
「仙道さん、負けちゃったね」
「まりあちゃん……。うん」
「今日、仙道さんと決着つけるの?」
まりあが伊織の隣りを歩きながら俯いて訊ねてくる。
伊織はそれに静かに頷いた。
「うん。多分」
「そっか。……それじゃあ、まりあもそろそろ宗ちゃんに振られちゃうのかなあ」
「まりあちゃん」
伊織がどうしていいかわからずに困惑してまりあを見つめると、まりあが眉を吊り上げて伊織を見た。
「ちょっと伊織ちゃん。なにその顔。やめてよ、そんな風にごめんなさいを顔に出さないでよ。こっちが何も言えなくなるじゃない、そんなのってずるいわよ」
「ご、ごめん」
「今度は口に出して言うのか!」