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夢小説設定
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「そう、そこ」
「あー……」
「どうなってる?」
「すごい熱持って腫れてる。痛い?」
「はは、平気だよ。触れると痛いけど、触れなければ全然」
「ごめんね、宗ちゃん」
患部を撫でるまりあの小さな手が、熱を持ったそこにはひんやり心地よい。
しばらくされるがままになりながら、宗一郎はまりあのその言葉に苦笑する。
「まりあは何にも悪くないよ。急ブレーキしたのは俺だよ? まりあに大きなケガがなくてよかった」
「宗ちゃん……!」
突然、今まで後頭部を撫でていたまりあの手が首に巻きついた。
宗一郎は体重を思い切り後ろに持っていかれて、驚いて声を上げる。
「わっ、まりあ!? どうしたの、重いよ」
宗一郎はまりあの腕を首から解くと、まりあに体を向きなおした。
その小さな頭を優しく撫でる。
「急ブレーキがそんなに怖かった?」
眼前のまりあは小さく首をふると、目に涙を浮かべて宗一郎に抱きついてきた。
「まりあ?」
いつもと違うまりあの様子に、宗一郎は戸惑うように呼びかけた。
自分のお腹辺りにあるまりあの頭を、落ち着かせるように優しく撫でる。
「どうした? なにかあった?」
まりあは敵を作りやすい性格をしている。
まりあはそれを宗一郎に隠しているつもりらしいが、宗一郎はそれをしっかり見抜いていた。
小学生くらいの頃は、その良くも悪くも正直すぎる性格と可憐な容姿のせいでまりあはクラスで孤立することが多かった。
小学校高学年くらいから、ぶりっこという武器を身につけてうまく世を渡るようになっていたけれど、それでもクラスから浮いていたことには変わりなかった。
宗一郎はいつもそんなまりあを心配していたけれど、最近は伊織や信長と本音で話して楽しそうに笑い合っていたからすっかり安心していたのに。
ふいに伊織の名前を思い出して、胸がずきりと痛んだ。
仙道と仲良く寄り添っている伊織の姿が自然と思い浮かんでしまう。
そんなことを考えて宗一郎が胸を軋ませていたそのとき。
「宗ちゃん、好き……っ!」
「え?」
まりあの信じられない言葉が宗一郎の鼓膜を打った。
一瞬時が止まる。
すぐには言われたことが理解できない。
「え、まりあ……? いま、なんて……?」
「……好き。好きなの宗ちゃん!」
宗一郎は自分の頬が不自然に引きつるのを自覚した。
自分に抱きつくまりあの肩が小さく震えている。
「ちょ……っと待って。冗談だろまりあ」
軽くめまいがした。
まさか。
(ウソだろ……!?)
「冗談なんかじゃないよ! まりあは本気だよ。間違えてもないから。ちゃんと恋愛感情で宗ちゃんのことが好き。好きなの!」
「まりあ……」
体にまわされたまりあの腕の力が強くなる。
宗一郎は愕然とそれを感じていた。
突然のことに思考が追いつかない。
頭が真っ白になる。
「あー……」
「どうなってる?」
「すごい熱持って腫れてる。痛い?」
「はは、平気だよ。触れると痛いけど、触れなければ全然」
「ごめんね、宗ちゃん」
患部を撫でるまりあの小さな手が、熱を持ったそこにはひんやり心地よい。
しばらくされるがままになりながら、宗一郎はまりあのその言葉に苦笑する。
「まりあは何にも悪くないよ。急ブレーキしたのは俺だよ? まりあに大きなケガがなくてよかった」
「宗ちゃん……!」
突然、今まで後頭部を撫でていたまりあの手が首に巻きついた。
宗一郎は体重を思い切り後ろに持っていかれて、驚いて声を上げる。
「わっ、まりあ!? どうしたの、重いよ」
宗一郎はまりあの腕を首から解くと、まりあに体を向きなおした。
その小さな頭を優しく撫でる。
「急ブレーキがそんなに怖かった?」
眼前のまりあは小さく首をふると、目に涙を浮かべて宗一郎に抱きついてきた。
「まりあ?」
いつもと違うまりあの様子に、宗一郎は戸惑うように呼びかけた。
自分のお腹辺りにあるまりあの頭を、落ち着かせるように優しく撫でる。
「どうした? なにかあった?」
まりあは敵を作りやすい性格をしている。
まりあはそれを宗一郎に隠しているつもりらしいが、宗一郎はそれをしっかり見抜いていた。
小学生くらいの頃は、その良くも悪くも正直すぎる性格と可憐な容姿のせいでまりあはクラスで孤立することが多かった。
小学校高学年くらいから、ぶりっこという武器を身につけてうまく世を渡るようになっていたけれど、それでもクラスから浮いていたことには変わりなかった。
宗一郎はいつもそんなまりあを心配していたけれど、最近は伊織や信長と本音で話して楽しそうに笑い合っていたからすっかり安心していたのに。
ふいに伊織の名前を思い出して、胸がずきりと痛んだ。
仙道と仲良く寄り添っている伊織の姿が自然と思い浮かんでしまう。
そんなことを考えて宗一郎が胸を軋ませていたそのとき。
「宗ちゃん、好き……っ!」
「え?」
まりあの信じられない言葉が宗一郎の鼓膜を打った。
一瞬時が止まる。
すぐには言われたことが理解できない。
「え、まりあ……? いま、なんて……?」
「……好き。好きなの宗ちゃん!」
宗一郎は自分の頬が不自然に引きつるのを自覚した。
自分に抱きつくまりあの肩が小さく震えている。
「ちょ……っと待って。冗談だろまりあ」
軽くめまいがした。
まさか。
(ウソだろ……!?)
「冗談なんかじゃないよ! まりあは本気だよ。間違えてもないから。ちゃんと恋愛感情で宗ちゃんのことが好き。好きなの!」
「まりあ……」
体にまわされたまりあの腕の力が強くなる。
宗一郎は愕然とそれを感じていた。
突然のことに思考が追いつかない。
頭が真っ白になる。