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夢小説設定
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「だからそれなのよ! なんでいまだに中途半端な状態のままなわけ!? 宗ちゃんに申し訳ないなら仙道さんとすぐ区切りつけなさいよ! つーか、なぁんでまりあがこんなこと言わなきゃいけないのよ~~!」
怒り心頭のまりあに、伊織は首を絞められた。
冗談とは思い難いほどの指の力だった。
伊織の喉もとに食い込むまりあの白くなった指を見て信長が慌てたように止めにはいる。
「おわ、まりあちゃんストップストップ! 伊織が落ちるって! 気持ちはわかるけど殺しちゃダメだろ」
「むしろ殺させて!」
「ひぃい、まりあちゃん目がマジだ!」
信長は無理矢理まりあを伊織から引き剥がした。
開放された呼吸に、伊織は激しく咳き込む。
「げほっげほっ……。まりあちゃん、ひどし……」
がっくしと机に額を押し付ける伊織の頭を、まりあがばしっと叩く。
「そんなことより仙道さんとどうなってるのよ伊織ちゃん」
まりあのその質問に、伊織の胸が重力を増した。
仙道とははっきり言って進展なしだ。
いや、進展なしどころか状況はもっと最悪だった。
伊織は憂鬱な思いを吐き出すようにため息をついた。
「実は彰さんに無視されてるの、わたし」
「「無視ぃ!?」」
伊織のその言葉に、信長とまりあのふたりが身を乗り出して大声をあげた。
伊織は机に押し付けていた顔を横向かせて、目線だけで二人の顔を見やる。
「そう。お見舞いに来てくれたお礼も言いたくてあれからずっと連絡してるんだけど、メールも電話も反応なし。留守電に切り替わっちゃうからメッセージを入れても無反応。家を訪ねようとも思ったんだけど、そういえばこっちの彰さんの家は知らないし……」
伊織はもう一度ため息をついた。
もしかしたら仙道に避けられているのだろうかとも思ったけれど、そうされる理由が伊織には見当たらなかった。
この前改めて謝罪に来た週刊バスケットボールの編集記者・相田と中村の話では、仙道は元気に部活動に励んでいるらしいから、何かあって連絡が取れないというわけでもなさそうだ。
陵南高校へ行ってみようとも思ったけれど、向こうの練習中に着くためにはこちらの部活を早退しなくてはいけない。
あれだけ迷惑をかけたあとにそんなことするのはとてもじゃないけどできなかった。
「センドーの家には行かないほうがいいだろ。あいつ一人暮らしだろ?」
「そう、なんじゃないかな。一人でこっちに来たみたいなこと言ってたから。でもなんで?」
「なんでって……。センドーだってオトコだろ。ひとりでのこのこ行くなんて無用心にもほどがあんだろが」
「無用心って……」
伊織はその言葉に笑った。
仙道の部屋を訪ねるのになにが無用心なことがある。
「何言ってんのノブ。彰さんだよ? 知らないオトコの人を訪ねていくわけじゃなし、大丈夫だよ」
「…………。わかんねぇならいいけど、理由は説明しねぇけど! とにかく家はダメだ。行くならオレが一緒に行ってやるから言え!」
「ええ、なんで!?」
「なんででもだ!」
「えー、だってノブが一緒だったら宗先輩のこととか話せないじゃん!」
「話せばいいだろ」
「無理だよ! 恥ずかしいもん!」
「そういう問題かっ!」
押し問答を続ける二人に、まりあが呆れたように声を割り込ませる。
「だぁ~かぁ~らぁ~! ノブくんは伊織ちゃんが仙道さんに襲われちゃうぞってことを言ってるの。伊織ちゃんってほんと信じらんないくらい鈍いなぁ。それでも花の女子高生?」
伊織の顔が火をつけたように赤くなる。
怒り心頭のまりあに、伊織は首を絞められた。
冗談とは思い難いほどの指の力だった。
伊織の喉もとに食い込むまりあの白くなった指を見て信長が慌てたように止めにはいる。
「おわ、まりあちゃんストップストップ! 伊織が落ちるって! 気持ちはわかるけど殺しちゃダメだろ」
「むしろ殺させて!」
「ひぃい、まりあちゃん目がマジだ!」
信長は無理矢理まりあを伊織から引き剥がした。
開放された呼吸に、伊織は激しく咳き込む。
「げほっげほっ……。まりあちゃん、ひどし……」
がっくしと机に額を押し付ける伊織の頭を、まりあがばしっと叩く。
「そんなことより仙道さんとどうなってるのよ伊織ちゃん」
まりあのその質問に、伊織の胸が重力を増した。
仙道とははっきり言って進展なしだ。
いや、進展なしどころか状況はもっと最悪だった。
伊織は憂鬱な思いを吐き出すようにため息をついた。
「実は彰さんに無視されてるの、わたし」
「「無視ぃ!?」」
伊織のその言葉に、信長とまりあのふたりが身を乗り出して大声をあげた。
伊織は机に押し付けていた顔を横向かせて、目線だけで二人の顔を見やる。
「そう。お見舞いに来てくれたお礼も言いたくてあれからずっと連絡してるんだけど、メールも電話も反応なし。留守電に切り替わっちゃうからメッセージを入れても無反応。家を訪ねようとも思ったんだけど、そういえばこっちの彰さんの家は知らないし……」
伊織はもう一度ため息をついた。
もしかしたら仙道に避けられているのだろうかとも思ったけれど、そうされる理由が伊織には見当たらなかった。
この前改めて謝罪に来た週刊バスケットボールの編集記者・相田と中村の話では、仙道は元気に部活動に励んでいるらしいから、何かあって連絡が取れないというわけでもなさそうだ。
陵南高校へ行ってみようとも思ったけれど、向こうの練習中に着くためにはこちらの部活を早退しなくてはいけない。
あれだけ迷惑をかけたあとにそんなことするのはとてもじゃないけどできなかった。
「センドーの家には行かないほうがいいだろ。あいつ一人暮らしだろ?」
「そう、なんじゃないかな。一人でこっちに来たみたいなこと言ってたから。でもなんで?」
「なんでって……。センドーだってオトコだろ。ひとりでのこのこ行くなんて無用心にもほどがあんだろが」
「無用心って……」
伊織はその言葉に笑った。
仙道の部屋を訪ねるのになにが無用心なことがある。
「何言ってんのノブ。彰さんだよ? 知らないオトコの人を訪ねていくわけじゃなし、大丈夫だよ」
「…………。わかんねぇならいいけど、理由は説明しねぇけど! とにかく家はダメだ。行くならオレが一緒に行ってやるから言え!」
「ええ、なんで!?」
「なんででもだ!」
「えー、だってノブが一緒だったら宗先輩のこととか話せないじゃん!」
「話せばいいだろ」
「無理だよ! 恥ずかしいもん!」
「そういう問題かっ!」
押し問答を続ける二人に、まりあが呆れたように声を割り込ませる。
「だぁ~かぁ~らぁ~! ノブくんは伊織ちゃんが仙道さんに襲われちゃうぞってことを言ってるの。伊織ちゃんってほんと信じらんないくらい鈍いなぁ。それでも花の女子高生?」
伊織の顔が火をつけたように赤くなる。