13
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「い、伊織ちゃん?」
仙道はどぎまぎとうるさい心臓をなだめながらも、なんとか平静を装って腕の中の伊織に声をかける。
腕の中の伊織は小刻みに震えていた。
仙道はそれに気付くと、伊織を抱く腕に力をこめた。
「伊織ちゃん? どうしたの? 誰かに何かされたの?」
「彰さん、助けて……!」
「うん。助けるよ。大丈夫だよ。どうしたの?」
「怖いの。わたし、あの人たちのこと全然知らないのに……、あの人たちなんか怒ってて……」
「え?」
仙道は眉根を寄せて伊織の指す『あの人たち』を見つめた。
伊織の指は、間違いなく宗一郎や信長たち、海南の面々を指している。
(……どういうことだ?)
仙道はさらに混乱を深めた。
「星は変なこというし……なにがなんだか全然わかんなくて……。彰さん、怖い……っ」
伊織が仙道にしがみつくように、服をぎゅっと握った。
伊織を落ち着かせるように、仙道はその背中を優しく撫でてやる。
そのとき、仙道の視界に伊織の弟の月がうつった。
「あれ、月くん?」
月の顔はすっかり青ざめている。
月は仙道に気付くと、ハッとしたように駆け寄ってきた。
「彰さん!」
「久しぶり月くん。これ、どういうこと? 何があったの?」
「それが、あの記者が姉ちゃんの過去を知ってて、姉ちゃんさっきまで黙り込んでたと思ったら、今度は急にわけわかんないことしゃべりだして。神先輩のことも清田先輩のことも知らないって言い出したんです」
「なるほど……」
自身も混乱しながらも必死に言う月のその言葉に、仙道の頭にある可能性がひらめく。
(もしかして……)
仙道は月に後は自分に任せるように言うと、それを確かめるために口を開いた。
「ねえ、伊織ちゃん。オレのこと好き?」
「……えっ!」
伊織が仙道のその質問に、驚いたように体を離した。
真っ赤な顔でおろおろしながら、仙道を見つめる。
「あ、彰さん、こんなときにいったい……」
「うん。でも今聞きたいんだ。伊織ちゃん、教えて? オレのことどう思ってる?」
「……きです」
「なに?」
「すっ、好きです……!」
顔を真っ赤にして伊織が叫んだ。
遠くで宗一郎が目を瞠るのが見えた。
仙道は宗一郎に小さく首を振ってみせるが、宗一郎は何も反応を返さない。
ショックが大きすぎて、何も見えていないのだろうか?
これは、違うのに。
仙道は自分のその感想に、自分で深く傷つきながら小さく息を吐く。
「…………」
仙道は一瞬宗一郎に説明するかどうするか悩んだが、とりあえず今は伊織を優先することに決めた。
仙道の考えた可能性は、今の伊織の反応を見て、ほとんど確信に近くなっている。
仙道はそれをさらに確実なものにするために、質問を重ねる。
「うん。オレも好きだよ、伊織ちゃん。ねえ、伊織ちゃん。オレたち付き合おっか」
「え!?」
仙道はどぎまぎとうるさい心臓をなだめながらも、なんとか平静を装って腕の中の伊織に声をかける。
腕の中の伊織は小刻みに震えていた。
仙道はそれに気付くと、伊織を抱く腕に力をこめた。
「伊織ちゃん? どうしたの? 誰かに何かされたの?」
「彰さん、助けて……!」
「うん。助けるよ。大丈夫だよ。どうしたの?」
「怖いの。わたし、あの人たちのこと全然知らないのに……、あの人たちなんか怒ってて……」
「え?」
仙道は眉根を寄せて伊織の指す『あの人たち』を見つめた。
伊織の指は、間違いなく宗一郎や信長たち、海南の面々を指している。
(……どういうことだ?)
仙道はさらに混乱を深めた。
「星は変なこというし……なにがなんだか全然わかんなくて……。彰さん、怖い……っ」
伊織が仙道にしがみつくように、服をぎゅっと握った。
伊織を落ち着かせるように、仙道はその背中を優しく撫でてやる。
そのとき、仙道の視界に伊織の弟の月がうつった。
「あれ、月くん?」
月の顔はすっかり青ざめている。
月は仙道に気付くと、ハッとしたように駆け寄ってきた。
「彰さん!」
「久しぶり月くん。これ、どういうこと? 何があったの?」
「それが、あの記者が姉ちゃんの過去を知ってて、姉ちゃんさっきまで黙り込んでたと思ったら、今度は急にわけわかんないことしゃべりだして。神先輩のことも清田先輩のことも知らないって言い出したんです」
「なるほど……」
自身も混乱しながらも必死に言う月のその言葉に、仙道の頭にある可能性がひらめく。
(もしかして……)
仙道は月に後は自分に任せるように言うと、それを確かめるために口を開いた。
「ねえ、伊織ちゃん。オレのこと好き?」
「……えっ!」
伊織が仙道のその質問に、驚いたように体を離した。
真っ赤な顔でおろおろしながら、仙道を見つめる。
「あ、彰さん、こんなときにいったい……」
「うん。でも今聞きたいんだ。伊織ちゃん、教えて? オレのことどう思ってる?」
「……きです」
「なに?」
「すっ、好きです……!」
顔を真っ赤にして伊織が叫んだ。
遠くで宗一郎が目を瞠るのが見えた。
仙道は宗一郎に小さく首を振ってみせるが、宗一郎は何も反応を返さない。
ショックが大きすぎて、何も見えていないのだろうか?
これは、違うのに。
仙道は自分のその感想に、自分で深く傷つきながら小さく息を吐く。
「…………」
仙道は一瞬宗一郎に説明するかどうするか悩んだが、とりあえず今は伊織を優先することに決めた。
仙道の考えた可能性は、今の伊織の反応を見て、ほとんど確信に近くなっている。
仙道はそれをさらに確実なものにするために、質問を重ねる。
「うん。オレも好きだよ、伊織ちゃん。ねえ、伊織ちゃん。オレたち付き合おっか」
「え!?」